Serge Lutens (セルジュ・ルタンス) のフレグランスで纏う "香り" というステートメントルック

「バテムデュフュー」50ml ¥ 13,000

そう、香りは時に視覚を超越して記憶に残るのだ。冬の訪れを告げる、乾いた樹木の香り。ペストリーショップの前に立ち込める甘ったるいシュトーレンの香り。渋谷のセンター街に充満する、排気ガスとヘアスプレーが混じったような香り。印象的な香りは、色を持たないにも関わらず脳裏に焼き付いてある種のビジュアルを形成するもの。

それによって、Serge Lutens (セルジュ・ルタンス) のフレグランスには特定の人物像が常に存在する。途方もなく洗練されたビジュアルに、どこか癖のある仕草、そして一筋縄でいかない気性。フランス人ならではのアリュールに満ち溢れたその人物は、一度出会ってしまったら忘れられないほどの強烈な個性に満ち溢れている。

今年発表された最新作「Baptême du feu (バテムデュフュー)」がイメージするのは、炎の洗礼。Serge Lutens 自身が幼少期に味わった、お祭りの射的ゲームを回想して作り出されたアコードは、大人に憧れる童心と、幼少期を思い返す成熟した大人の佇まいが共存したような、ノスタルジックでスパイスの効いた香りへと仕上げられた。