Callum Turner
Callum Turner

俳優・Callum Turner (カラム・ターナー) インタビュー

Callum Turner

interview & text: tomoko ogawa

Portraits/

映画『グリーンルーム』では頭が緑のおバカなパンクス姿を披露。Netflix配信中の『浮き草たち』では、ニューヨークに住むポーランド移民の二世の青年として主演し、うわー気になるこの人という存在だったカラム・ターナー。ロンドン、チェルシー出身、現在28歳の英国俳優だ。今年冬公開の『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』では、エディ・レッドメインの兄役に抜擢され、とブレイク必至感しかない彼の最新作が、『さよなら、僕のマンハッタン』だ。『 (500)日のサマー』のマーク・ウェブ監督が全編ニューヨークを舞台に、平凡な青年トーマスが、風変わりな隣人と父の愛人との出会いをきっかけにめまぐるしく変化していく姿を描いた本作。カラム・ターナーは、悩ましき青年トーマスをどう捉えたのだろうか。

俳優・Callum Turner (カラム・ターナー) インタビュー

© 2017 AMAZON CONTENT SERVICES LLC

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映画『グリーンルーム』では頭が緑のおバカなパンクス姿を披露。Netflix配信中の『浮き草たち』では、ニューヨークに住むポーランド移民の二世の青年として主演し、うわー気になるこの人という存在だったカラム・ターナー。ロンドン、チェルシー出身、現在28歳の英国俳優だ。今年冬公開の『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』では、エディ・レッドメインの兄役に抜擢され、とブレイク必至感しかない彼の最新作が、『さよなら、僕のマンハッタン』だ。『 (500)日のサマー』のマーク・ウェブ監督が全編ニューヨークを舞台に、平凡な青年トーマスが、風変わりな隣人と父の愛人との出会いをきっかけにめまぐるしく変化していく姿を描いた本作。カラム・ターナーは、悩ましき青年トーマスをどう捉えたのだろうか。

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ーモデルとして活躍されていた2000年頃、雑誌『ポパイ』の表紙にもなっていらっしゃいましたが、当時のことは覚えていますか?

懐かしい! 17歳から18歳にかけて半年間住んたんだけど、日本は大好きです。モデル事務所が用意してくれたマンションが渋谷にあって。事務所の当時のスタッフ、元気にしてるかな(笑)。

ー主人公のトーマスのようにくすぶっていた時期ってありました?

19歳から21歳くらいのときは、まさにトーマスみたいな感じだった。自分が何者かわからなくて、行き詰まり感というかフラストレーションをいつも感じていて。僕はトーマスと違って父親がいるという状況を経験したことがないから、母親に反抗して、ロンドンのサウスウェストからノースイーストに引っ越したりしてさ。トーマスもNYのアッパー・ウエストサイドに生まれて、ロウワー・イーストサイドに一人暮らしをしているわけだけど、彼と同じようにできる限り実家から遠く離れてみたりはしたことがありますね(笑)。

ー彼は映画の中で凡庸な毎日から飛び出しますが、カラムさんにとって、窓から飛び出した瞬間はいつだったのでしょうか。

16歳でモデルを始めたとき、自分にとって不本意な学校に通ってて、あんまり面白くないと思っていたら、「明日、パリ行かない?」ってエージェンシーから電話がかかってきたんです。「絶対行く!」って学校に背を向けて答えたことはハッキリと覚えてる。6か月後には「東京、行く?」って言われて、18歳のときも、「アメリカ、行く?」と聞かれて、ニューヨークに住んだんだ。当時はまだ若かったし、とにかく世界を見たくて、色々なことに挑戦してみたくて。そういう瞬間はいくつもあるし、とても大切な思い出ですね。全部やりたくてやったことだし、やってよかったって思ってる。

ーそのときに背中を押してくれた人はいましたか?

いつも自分をサポートしてくれる人はいますよ。特に自分が仕事を始めたときは、母親が応援してくれました。母親の友達も。失敗であったとしても、経験することを促してくれた。うまくいったかどうかは関係なくて、何かを達成できたことを応援してくれたのはありがたかったな。

ーマーク・ウェブ監督との仕事はいかがでしたか?

マークはオープンですばらしい監督だと思います。事前にたくさん話し合うことができるし、僕から提案する余白も与えてくれるし、そこに不正解もない。平等にコラボレーションができる監督。自分が何をやっているかわかっていて、どういう風にやりたいかというビジョンをしっかり持っている人ですね。

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ー映画で全編を通して描かれるニューヨークは、かつて映画で描かれた、憧れのニューヨークですよね。

ウィスコンシン州で育ったマークのフィルターを通したニューヨークですよね。リアルなニューヨークじゃなくて。でも、映画のマジックを感じました。映画って、そもそも魔法というフィルターをかけてくれるものなんだけど。

ー映画の中と現実、どちらのニューヨークのほうが好きですか?

どちらも好きかな(笑)。僕が脳内で描くニューヨークというのも、それはそれでもちろんあるし。現実のニューヨークは、僕にとってもう一つのホームというか。ニューヨークでガールフレンドと出会って、別れて(笑)。家族と呼べる人たちもいるしね。

ートーマスの衣装スタイルはどうやって生まれたんでしょうか。

衣装デザイナー界のレジェンド、アン・ロスがトーマスがどんな人物かというエッセイを書いてくれて、それに基づいて4時間かけて衣装を選びました。トーマスは、どちらかというとプレッピーだよね。ジャケットは衣装部のメンバーの息子のもの。その息子さんは学生なんだけど、そういう正統派の雰囲気。トーマスが履いているクラークスの靴は、正直なところ僕は苦手で(笑)。履き心地がよくないから、あまり履かないです。ちょっと言いづらいけど(笑)。

ー個人的に好きなスタイルはありますか?

作品で着ていたような衣装は僕のスタイルとは違うんだけど、そんなにかけ離れている感じでもないですね。オリバー・スペンサーやフォークは好きなブランド。いわゆるストリート系の着心地のいい服が好き。きちんとした靴よりは、スニーカーの方が履くかな。

<プロフィール>
Callum Turner (カラム・ターナー)
1990年2月15日、イギリス、ロンドン出身。2010年よりモデルの仕事を始め、その後、俳優に転身。『クィーン アンド カントリー』(14)で、2014年に英国アカデミー賞ブレイクスルー・ブリッツの一人に選ばれる。NHKで放送された、TVシリーズ「戦争と平和」にも出演。その他『アサシン クリード』(16)、『グリーンルーム』(15)、Netflix配信『浮き草たち』(16・未)などに出演。最新作に、2018年11月23日(金・祝)公開のファンタジー大作の続編『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』が控える。

作品情報
タイトル さよなら、僕のマンハッタン
原題 The Only Living Boy in New York
監督 Marc Webb (マーク・ウェブ)
脚本 Allan Loeb (アラン・ローブ)
出演 Callum Turner (カラム・ターナー)、Kate Beckinsale (ケイト・ベッキンセール)、Pierce Bronsnanb (ピアース・ブロスナン)、Cynthia Nixon (シンシア・ニクソン)、Jeff Bridges (ジェフ・ブリッジス)、Kiersey Clemons (カーシー・クレモンズ)
配給 ロングライド
製作国 アメリカ
製作年 2017年
上映時間 88分
HP www.longride.jp/olb-movie
4月14日(土)より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国順次公開