ドキュメンタリー映画の巨匠フレデリック・ワイズマンの記念すべき40作目『ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ』が公開
News
ドキュメンタリー映画の巨匠フレデリック・ワイズマンの記念すべき40作目『ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ』が公開
"IN JACKSON HEIGHTS" To Launch In Japan From October
by Daisuke Yokota
第28回東京国際映画祭で上映され、好評を博した Frederick Wiseman (フレデリック・ワイズマン) 監督最新作『ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ』が10月より公開する。
第28回東京国際映画祭で上映され、好評を博した Frederick Wiseman (フレデリック・ワイズマン) 監督最新作『ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ』が10月より公開する。
ニューヨークがニューヨークであるために、なくてはならない町ジャクソンハイツ。世界中からの移民とその子孫、セクシャル・マイノリティたちが暮らし、167の言語が飛び交う中で、本物のエスニックな味と多種多様な音楽が日々生み出されている。人種のるつぼニューヨークの縮図とも言える、ピースフルでカラフルなこの町にカメラを向けたのは、「現存の最も偉大なドキュメンタリー作家」と称される巨匠 Frederick Wiseman。彼の視線は、ジャクソンハイツのあらゆる場所、あらゆる人に向けられる。教会、モスク、シナゴーグ、レストラン、集会、コインランドリー。地域のボランティア、セクシャル・マイノリティ。その中にはストリートで演奏するラテン・グラミーを受賞したこともある女性マリアッチ・バンドフロール・デ・トロアチェやクラブで熱唱するNYで人気のあるコロンビア人女性シンガー ルシア・プリードの姿も。
本作では、エネルギー溢れるカラフルな町の裏側もしっかりと捉えている。それは、近年マンハッタンやブルックリンの地価の上昇に伴い、ジャクソンハイツが注目を集め、再開発が進められてゆくという現実。映し出されるのは、再開発の波にのまれる商店主たちやIDを持つことができずに貧困にあえぐ不法滞在者たち。それでもここに生きる市井の人々は集い、語らい、踊り、祈り、決して希望を諦めない。こんな時代だからこそ、「What is ニューヨーク?What is アメリカ?」といった問いかけも見えてくるワイズマン流 “町ドキュメンタリー” の傑作に大きな期待が高まる。
本作の公開に先駆けて、渋谷シアター・イメージフォーラムでは、Frederick Wiseman 監督特集を9月1日(土)〜14日(金)まで開催することが決定。1930年生まれで現在88歳となり、アメリカを様々な角度から見つめ続けてきた Frederick Wiseman。本作が40作品目となることを記念して開催される特集上映では、その真骨頂とも言える本作の公開前に鑑賞するにふさわしく、アメリカを描いた作品を多数上映する。ニューヨーク セントラル・パークに集う人々を写した『セントラル・パーク』、シカゴ郊外公共住宅に住む貧しい黒人たちの日常を記録した『パブリック・ハウジング』など、全12作品の上映を予定しているので、こちらも合わせてチェックしてみてほしい。
作品情報 | |
タイトル | ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ |
監督 | Frederick Wiseman (フレデリック・ワイズマン) |
配給 | チャイルド・フィルム、ムヴィオラ |
制作年 | 2015年 |
制作国 | アメリカ |
上映時間 | 189分 |
HP | child-film.com |
©️2015 Moulins Films LLC All Rights Reserved | |
2018年10月シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー |