David Lynch (デヴィッド・リンチ) が再び俳優に、Harry Dean Stanton (ハリー・ディーン・スタントン) と共演

『Twin Peaks (ツイン・ピークス)』の新シリーズで巷を騒がせている David Lynch (デヴィッド・リンチ) から新たなニュースが届いた。彼の肩書きは、映画監督を筆頭に脚本家やプロデューサー、ミュージシャン、ペインターと多岐にわたり、あらゆる分野でその才覚を発揮している。しかし、彼が俳優としても優れていることを知っている人はあまり多くないかもしれない。数こそ多くはないが、自身が監督する作品への出演の他にも John Byrum (ジョン・バイラム) 監督による『Heart Beat (ハート・ビート)』(1980)や Tina Rathborne (ティナ・ラスボーン) 監督による『ゼリーと私』(1988)などに出演し、2013年には Lynch の娘である Jennifer Lynch (ジェニファー・リンチ) の初監督作品『A Fall from Grace (ア・フォール・フロム・グレイス)』に出演することも報じられている。そんな彼が、俳優として新たに長編映画に出演することが明らかになった。

『Dazed』によると、David Lynch が出演するのは『パリ、テキサス』(1984)で知られる名俳優 Harry Dean Stanton (ハリー・ディーン・スタントン) が主演を務める映画『Lucky (ラッキー)』。『ゾディアック』(2007)や『グラン・トリノ』(2008)などで知られる米国の俳優、John Carroll Lynch (ジョン・キャロル・リンチ) の初監督作品だ。(尚、両者とも姓は同じだが血縁関係はない。)Stanton は今まで『ワイルド・アット・ハート』(1990)や『ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間』(1992)、『ストレイト・ストーリー』(1999)、『インランド・エンパイア』(2006)といった Lynch の数々の作品に出演しており、そのふたりの共演というのだから見逃せない。

同作は、地図に載っていない砂漠の町を舞台に、90歳の無神論者とその町に住む奇妙な住民達を描く。他にも、Ron Livingston (ロン・リビングストン) や Ed Begley Jr. (エド・ベグリー・ジュニア)、Tom Skerritt (トム・スケリット)、Beth Grant (ベス・グラント) などが出演することが明らかになっている。公開予定日などは未定だ。

また、Lynch のトリビュートアルバムのリリースやミュージックフェスティバルの開催といったニュースはまだ記憶に新しいかと思うが、そうした彼にとって重要なキーである音楽に迫る書籍『Beyond the Beyond: Music From the Films of David Lynch』が出版される。ロサンゼルスを拠点とする Hat & Beard Press より発売される192ページにわたるハードカバーの同作は、Lynch の映画作品の音楽や自身のオリジナル楽曲へのユニークなアプローチをフィーチャー。また、Sky Ferreira (スカイ・フェレーラ) や Zola Jesus (ゾーラ・ジーザス)、Karen O (カレンO)、バンドの Twin Peaks (ツイン・ピークス)、作曲家 Angelo Badalamenti (アンジェロ・パダラメンティ) へのインタビューも掲載されている。こちらも、David Lynch ファンであれば必ずチェックしておきたい。

Dear Twitter Friends, Beyond The Beyond is out now & supports @LynchFoundation! https://t.co/7M61gpnwlf pic.twitter.com/xAPrIS7Fr5

— David Lynch (@DAVID_LYNCH) 11 July 2016