
しなやかな強さの先に。ディーゼルと町田啓太 vol.1
強さ。それは、日常のささやかな出来事や人々の感情に寄り添うこと。では、ファッションにおける強さとは何か。――服をまとうことで、自分自身を鼓舞し、内に潜む繊細さをも解き放つ力。それは無骨さと優美さ、挑発と優しさという相反するものをそっと抱きしめることで立ち現れる。
Glenn Martens (グレン・マーティンス) が手がける DIESEL (ディーゼル) を語る上で「強さ」は欠かせないキーワードである。ブランドが持つ反骨精神を受け継ぎながらも、その奥には繊細さや柔らかさが確かに息づく。ダメージ加工やデストロイデニムなどのストリートカルチャーを背景にしたアティチュード。ひと目には挑発的に映るそれらも、緻密に計算されたシルエットや素材使いなど、ラギッドな印象の裏に潜むディテールが、装う人にそっと寄り添う。
アンビバレントな魅力を宿す DIESEL を着こなしたのは、俳優の町田啓太。凛とした佇まいから時折見える表情や仕草に宿る「柔らかさ」。その相反する要素が共存した先に見える、美しい余白を切り取った(第1回/全4回)。
diesel
with keita machida
model: keita machida
photography: ibuki yamaguchi
videography: hana shimizu
styling: yuki yajima
hair & make up: yosuke akizuki
text: miku oyama
edit: manaha hosoda & miku oyama
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Glenn Martens (グレン・マーティンス) は、ニットをベーシックなものではなく、モードで挑戦的なアイテムとして位置づけている。様々なギミックを効かせたニットは、近年の DIESEL における新たなアイコンとなりつつある。今回、町田が着用したのは、リブベースにデニムのディテールが映える一着。ウォッシュ感のある色味に加え、肩と袖に施されたデニム使いが斬新な印象を与える。合わせた新型のリラックスフィットデニムは、従来のモデルよりもゆとりを持たせたシルエットで、ストリートスタイルを格上げする一本だ。カジュアルな装いにシャツやレザーのクロッグシューズといったトラッドなアイテムを組み合わせることで、ストリートの自由さとクラシックの格式が交錯する唯一無二のルックへと昇華する。