佇まいが語るもの。松重豊が魅せる新生グッチの肖像 vol.3
伝統を守ることと、新たな価値を生み出すこと。その2つは、必ずしも相反するものではない。歴史に培われた美意識を礎に、異なる文化やアイデンティティを取り込みながら、表現は更新されていく。受け継ぐことの先にある、新たな「らしさ」とは何だろうか。
昨年、GUCCI のアーティスティック・ディレクターに就任した Demna (デムナ) の初めてのランウェイコレクションとして発表した2026年秋冬コレクション「Gucci Primavera」のテーマは、その名の通り、イタリア語で「春」を意味する「Primavera (プリマヴェーラ)」。ルネサンスが古代の美意識を再発見し、新たな文化を切り拓いたように、GUCCI の伝統を現代的な視点で捉え直し、新たな可能性を描き出している。受け継がれてきた美意識を自由な発想で捉え直しながら、Demna が大切にするのは、難しい説明を抜きにしても人を惹きつける、プロダクトそのものの力だ。
そんな GUCCI の「新章」を飾るのは、松重豊。多くを語らずとも、その姿がすべてを物語る。新生 GUCCI に言葉はいらない(最終回/全3回)。
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gucci
with yutaka matsushige
Model: Yutaka Matsushige
Photography: Taito
Styling: Yoshie Masui
Hair & Make up: Ikumi Takahashi
Text: Miku Oyama
Edit: Daisuke Yokota. Miku Oyama
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サングラス ¥61,600/GUCCI (グッチ)
ジャケット ¥676,500、シャツ ¥272,800、パンツ ¥231,000、シューズ ¥147,400、時計 ¥429,000/すべて GUCCI (グッチ)
しなやかなソフト ナッパレザーのジャケットは、ほのかな艶とセンシュアルな色気を漂わせる。ボトムには、ノンウォッシュデニムを合わせ、シャープなエッジをプラス。異なる素材感とシルエットのコントラストが、クラシックなジャケットスタイルをモダンに昇華させ、新たなダンディズムを描き出す。
GUCCI の新たなメンズバッグ〔グッチ フラットパック〕ベルトバッグは、コンパクトなフォルムとカジュアルな佇まいが魅力。調整可能なストラップを備えたブラックの GG キャンバスに、フロントのメタルタグプレートがシャープなアクセントを添える。グッチ フラットパック スモール ベルトバッグ ¥211,200/GUCCI (グッチ)
ブルレザージャケット ¥1,540,000、サングラス *参考商品/ともに GUCCI (グッチ)
一方、ブルレザーのジャケットをまとうと、ムードは一変。往年のバイカースタイルを彷彿とさせる、タフで無骨な佇まいへとシフトする。ブランドロゴのエンブロイダリーや、厚みのあるショルダーパッド、随所に施されたエンボス加工に加え、腕には今回のコレクション名であり、コンセプトを象徴する「Primavera」の文字。存在感のあるディテールがジャケットの構築的なフォルムを際立たせる。しなやかなレザーで色気を漂わせた前のルックとは対照的に、力強さとエッジを前面に押し出したスタイリングに。レザーの質感と立体的なシルエットが織りなす、GUCCI のもうひとつの顔を楽しみたい。











