【髙橋恭司のファッション連載】 シンクロニシティ vol.6 井本彩花 (2/2)

ファッション写真はその時代、その瞬間を生きる人とスタイルの記録でもある。日々ものすごいスピードで多くのイメージが生み出され、流れ去っていく中で、写真家・髙橋恭司が切り取る写真には、思わず足を止まらせ、目を惹きつける何かが宿っている。

ポートレートとランドスケープ。それぞれにまったく別の場所で撮られた写真でありながら、どこかシンクロニシティ (偶然の一致) を感じる2枚を並べると、新しいストーリーが立ち上がる。同じ人、違う景色、最新の服…… その掛け合わせにより時代感は絞られながら、イマジネーションはどんどん広がっていく。

今回のモデルは、女優の井本彩花。第15回全日本国民的美少女コンテストで8万人にのぼる応募の中から見事グランプリに輝いた期待の新星だ。2017年に女優デビューを果たし、着実にキャリアを重ねる一方で、そのスレンダーなスタイルからは想像できない大食いキャラが話題になることも。大河ドラマ『麒麟がくる』では絶世の美女とされるお市に抜擢され、そのフレッシュな魅力を披露している。17歳ならではの透明感に溢れる彼女に着てもらったのは、COSMIC WONDER (コズミックワンダー) のドレス。オーガニックコットンがあたたかいシンプルなデザインが、彼女の素材の美しさを一際引き立ている。