インド発、ベネチアW受賞の異色法廷劇『裁き』が公開
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インド発、ベネチアW受賞の異色法廷劇『裁き』が公開
'Court' To Launch In Japan From July
第71回ベネチア映画祭ルイジ・デ・ラウレンティス賞とオリゾンティ部門作品賞受賞作で、アカデミー賞外国語映画部門インド代表となった映画『裁き』が7月よりユーロスペース他で公開する。
本年度アカデミー賞外国語映画部門のインド代表となった映画『裁き』が、7月よりユーロスペース他で公開する。本作は、自殺を扇動する歌を歌ったという不条理な容疑で逮捕された歌手と、彼の運命を握る裁判官、検事、弁護士が織りなす法廷の攻防、そしてそれと並行する彼らの私生活を、独特の視点とカメラワークで描いた、異色の法廷劇。
監督は、ムンバイを拠点としながらもボリウッドとは一線を画し、独自のスタイルで作品を作り上げているインド新世代の旗手 Chaitanya Tamhane (チャイタニヤ・タームハネー) 。米経済誌『Forbes (フォーブス)』の「アジア エンターテインメント &スポーツにおける30歳以下の30人」、米業界誌『The Hollywood Reporter (ハリウッド・レポーター)』の「世界で最も将来が期待されている30歳以下の映画監督の一人」などに選出され、世界の映画界に新風を巻き起こしている。典型的なボリウッド映画のように登場人物が踊りまくるわけではなく、法廷劇の割には裁判のシーンは少ない。主にカメラは事件に関わる人物の日常にスポットをあて、事務的で理不尽な裁判シーンを対比させることでカースト、家族といった複雑な社会システムを背景に国家権力などの問題にも踏み込みながら、ユーモラスかつ洞察力に富んだ視点で “人間” を描いた作品となっている。
<あらすじ>
ナーラーヤン・カンブレ、65 才、歌手。罪状は自殺を煽る歌を歌ったこと― ある下水清掃人の死体が、ムンバイのマンホールの中で発見された。ほどなく、年老いた民謡歌手カンブレが逮捕される。彼の扇動的な歌が、下水清掃 人を自殺へと駆り立てたという容疑だった。不条理にも被告人となった彼の 裁判が下級裁判所で始まる。理論的で人権を尊重する若手弁護士、100 年以上前の法律を持ち出して刑の確定を急ぐ検察官、何とか公正に事を運ぼうと する裁判官、そして偽証をする目撃者や無関心な被害者の未亡人といった証人たち。インドの複雑な社会環境の中で、階級、宗教、言語、民族など、あらゆる面で異なる世界に身を置いている彼らのそれぞれの私生活と、法廷の中での一つの裁きが多層に重なっていき・・・
作品情報 | |
タイトル | 裁き |
原題 | Court |
監督 | Chaitanya Tamhane (チャイタニヤ・タームハネー) |
脚本 | Chaitanya Tamhane |
製作 | Vivek Gomber (ヴィヴェーク・ゴーンバル) |
出演 | Vira Sathidar (ヴィーラー・サーティダル)、Vivek Gomber、Geetanjali Kulkarni (ギーターンジャリ・クルカルニー)、Pradeep Joshi (プラディープ・ジョーシー) |
配給 | トレノバ |
制作年 | 2014年 |
制作国 | インド |
上映時間 | 116分 |
HP | sabaki-movie.com |
2017年7月よりユーロスペースほか全国順次ロードショー |