Vetements (ヴェトモン) がファッションウィークから無期限の撤退を発表

Demna Gvasalia (デムナ・ヴァザリア) による Vetements (ヴェトモン) がファッションウィークから無期限で撤退することを明らかにした。『Vogue (ヴォーグ)』のインタビューで、Demna Gvasalia はファッションショーは最早、コレクションを発表する上で最善の場ではなくなり、そのペースの速さにも苦言を呈している。今後、ブランドはショールームで毎シーズンのコレクションを発表していく予定だ。

「私たちはこれ以上、古典的なシステムの中でショーを行っていくことはありません。私は飽き飽きしてしまいました。新たなチャプターに突入する必要があります。」と Demna Gvasalia はコメント。今年3月に Vetements は、パリからスイスの首都、チューリッヒに拠点を移転。新天地で心機一転したデザイナーは、現在のファッション界のペースが速すぎるということに気付いたという。また、ショーの開催にかかる莫大な費用も理由のひとつに挙げられている。

しかし、それは Vetements が今後一切ランウェイショーを行わないというわけではない。Demna Gvasalia は「時が来て、必要になったら、何かをするでしょう。」と語っており、来年に向けて取り組んでいるプロジェクトを発表する際には、イベントを開催することも明らかにしている。

Vetements の2018年春夏コレクションは、6月末にパリのショールームで発表される予定だ。「今、最も重要なことは、私たちが自分たちのしていることを楽しまなければならないということです。幸運にも、私たちはインディペンデントなブランドです。それが Vetements の楽しみです。」これからファッションウィークで Vetements を見れないのは寂しくもあるが、彼らの決断は晴天の霹靂というわけでもない。近年、多くのブランドがファッションウィークでのショーの開催に消極的になっている中で、改革にいち早く乗り出したのは、なんとも彼ららしいと言えるだろう。常に革新的なアティチュードで挑戦し続けるブランドに、今後も注目していきたい。