Ever-evolving electro party 'fancyHIM' continues to convey Tokyo's provocative cultures

東京の刺激的なカルチャーを国内外に発信し続ける進化系のエレクトロイベントfancyHIM

Photo by Masara Nakayama

Ever-evolving electro party 'fancyHIM' continues to convey Tokyo's provocative cultures
Ever-evolving electro party 'fancyHIM' continues to convey Tokyo's provocative cultures
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東京の刺激的なカルチャーを国内外に発信し続ける進化系のエレクトロイベントfancyHIM

Ever-evolving electro party 'fancyHIM' continues to convey Tokyo's provocative cultures

by Daisuke Yokota

私は仕事がら、海外のエッジィなアーティストをインタビューする機会が多いけれど、そんな彼らに、東京ならではのカッティングエッジなイベントについてよく訊かれる。そんなとき迷わず紹介するのが、いつもこだわったアーティストがゲスト出演する、進化系のエレクトロイベントfancyHIM (以下fH) 。

Photo by Masara Nakayama

Photo by Masara Nakayama

私は仕事がら、海外のエッジィなアーティストをインタビューする機会が多いけれど、そんな彼らに、東京ならではのカッティングエッジなイベントについてよく訊かれる。そんなとき迷わず紹介するのが、いつもこだわったアーティストがゲスト出演する、進化系のエレクトロイベントfancyHIM (以下fH) 。

一度でも同イベントに足を運んでみた人ならわかると思うけれど、fHの近くを通ると、ロンドンのクレイジーなクラブからそのまま出てきたかのような奇抜なルックスや異色のオーラを放つファッショニスタが行列を作っていて、その圧倒的な存在感から、道に迷っていても一発でその開催地がわかる。それほど、fHには他の追随を許さないオリジナルの世界観がある。

Photo by Wataru Fukaya

Photo by Wataru Fukaya

Photo by Wataru Fukaya

Photo by Wataru Fukaya

Photo by Hidemasa Miyake

Photo by Hidemasa Miyake

Photo by Hidemasa Miyake

Photo by Hidemasa Miyake

そして、オーガナイザーたちの凝ったプログラミングや演出が、ハイセンスな音楽やカルチャーを求める純粋なお客を引き寄せているため、イベントは最高に楽しくて居心地がどこよりも良い。

いまでこそエレクトロ・パーティは稀ではないかもしれないけれど、fHが始まった7年前はほとんど無かった。第一回目の開催時は、エレクトロを取り入れたDJがまだ少なかったため、DJさえを見つけるのにオーガナイザーたちは苦戦したという。さらに、エレクトロ好きのお客を街で見かけてはみずからフライヤーを渡すなど、その層を地道に自分たちで見つけ出し、東京のエレクトロシーンそのものを作り上げていったようにも思える。

Photo by Hidemasa Miyake

Photo by Hidemasa Miyake

事実、fHに触発されたかのように、開催されてから約1年後、一時期エレクトロ・イベントが急増したのを覚えている。けれども、どれも“ただエレクトロを流しているだけのイベント”のようで、実際行ってみてもいまひとつひねりを感じなかった。

Photo by Droptokyo

Photo by Droptokyo

fHがほかのイベントと一線を画しているのは、開催時から時代を先取りして、ほかを真似せず、常に新しいアイディアを敢行しているから。そのため、AVENUE D (アベニュー・ディー) からGIO BLACK PETER (ギオ・ブラック・ピーター) 、Kenny Kenny (ケニー・ケニー) 、SPENCER PRODUCT (スペンサー・プロダクト) 、TERRY POISON (テリー・ポイズン) 、m-flo (エム フロウ) のVERBAL (バーバル) 、YONE a.k.a 米原康正など、これまでのラインアップもずば抜けて感度が高く、熱いファンが開催当初から付いていてイベントからアイコンも数知れなく出ている。

Photo by Droptokyo

Photo by Droptokyo

その一方で、もはや単なるクラブイベントとひとまとめにはくくれないほど、パーティーの枠から飛び出して、アーティスティックでおもしろい企画やコラボも次々行っていて、東京のファッションやカルチャーを国内外に発信している。東京のクラブファッションのバイブル本、fHのアイコンや常連客が撮りおろされた写真集『FANCY PEOPLE PHOTO BOOK (ファンシー・ピープル・フォトブック) 』 (写真: 中山正羅) のリリース、ポップアップ・ストア、ageHa WATER (アゲハ・ウォーター) でのボーイズパーティー「FANCYHIM SKYSCRAPERS (ファンシーヒム・スカイスクラパーズ) 」、海外での開催などがまさにそうだ。ちなみに、写真集第二弾を現在企画中だそうなので、ますます目が離せない。また、fHで発掘されて、メインストリームに出る日本人アーティストも多く、最近では一種の登竜門とまでなっている。例えば、『VOGUE Japan (ヴォーグ ジャパン) 』のブロガーでもある、DJ/スタイリストのPELIをはじめ、fancyBOYSやLEO、RE:RE:RE:mojojo、電気羊、GWNSなど、多方面で活躍する彼らは、いち早くfHで活躍していた。

TAP | Photo by Droptokyo

TAP | Photo by Droptokyo

PELI | Photo by Droptokyo

PELI | Photo by Droptokyo

GWNS | Photo by Droptokyo

GWNS | Photo by Droptokyo

LEO | Photo by Droptokyo

LEO | Photo by Droptokyo

SZK | Photo by Droptokyo

SZK | Photo by Droptokyo

そして、ニューヨークで最も刺激的なナイトライフを築き上げたことで定評がある、最先端のスタイルの持ち主Kenny Kennyが遂に輝かしい初上陸を果たしたのも、fHがきっかけだ。同イベントの7周年のゲストとして豪華出演した伝説的存在の彼は、fHについて賛辞の言葉が耐えない。「素晴らしいパーティーで、大好き!そのエネルギーも好きだし、ここに来ている子たちのルックスも最っ高!みんな、これまで自分がどこででも見たことのないメイクをしていたり、ビジュアルというものを本当に良く理解している。みんな美しいし、それぞれ確固たる個性を持っている。イベントの音楽も素晴らしいし、水準が高いので、自分も頑張らないとって思った!」あの、前衛的なクラブシーンを80年代からずっと間近で見ているKenny Kennyが、“どこでも見たことのないメイク”なんて言うから、相当なもの間違いない!

fHは今後も、海外と日本のホットなアーティストを国内外に紹介し、“クールジャパン”を海外にパワフルに発信し続けることを確信している。次の企画がどんなエキサイティングなものかがいまから楽しみで仕方がない。

『FANCY PEOPLE PHOTO BOOK』

『FANCY PEOPLE PHOTO BOOK』

 

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