「アール・ブリュット」を服で表現する、Dries Van Noten (ドリス・ヴァン・ノッテン) 2018-19年秋冬コレクション
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「アール・ブリュット」を服で表現する、Dries Van Noten (ドリス・ヴァン・ノッテン) 2018-19年秋冬コレクション
Dries Van Noten Autumn Winter 2018-19 Collection
by Daisuke Yokota
2018-19年秋冬パリコレクションをファッションディレクター萩原照美が速報レポート。Dries Van Noten (ドリス・ヴァン・ノッテン) 2018-19年秋冬コレクション。
Dries Van Noten (ドリス・ヴァン・ノッテン) は「アール・ブリュット」既存の文化や価値観とは無縁の「生の芸術」をイメージしたコレクションを発表した。ドリス自身、完成されたものからではなく、自分が見つけた素材やモチーフを美しい作品に仕立て上げるプロセスを踏んできている。いたずら描きのように描かれた草花は、ハンドクラフトの刺しゅうにテクノロジーをとり入れたプリントで表現する。白ベースに繊細な柄が新鮮だ。無地やチェック、シルバーやゴールドのハイテク素材とパツチワークしている。ルーシュ(ひだを寄せた)ショルダードレスにはオーバーサイズのパーカーブルゾンを合わせ、スポーツテイストを加える。アシンメトリーヘムのドレス、斜めに接いだプリントスカートなど優しく揺れる裾がコントラストを描いている。黒、白をベースにゴールド、グリーンと色を挿してゆく。フェイクファーにオーストリッチを組み合わせたボリュームコートも印象的だ。ニットやブルゾンのフリンジには包装用のビニールテープが使われている。柄、素材がミックスになっても同系色でまとめているのが今シーズンの特徴だ。今年1月公開されたドキュメンタリー映画『ドリス・ヴァン・ノッテン ファブリックと花を愛する男』で「新しい挑戦をするのがパリコレクション、その度に緊張感を感じる」と語っていたようにドリスらしい安定感がありながら進化し続けているブランドだ。