Jackie Saccoccio (ジャッキー・サコッチオ) のアジア初となる個展「Unbearable Lightness ― 堪えがたいほどの光」が開催
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Jackie Saccoccio (ジャッキー・サコッチオ) のアジア初となる個展「Unbearable Lightness ― 堪えがたいほどの光」が開催
Jackie Saccoccio Exhibition At THE CLUB
by Daisuke Yokota
GINZA SIX (ギンザ シックス) のアートギャラリー THE CLUB (ザ クラブ) では、11月10日(土)までの期間ニューヨークを拠点として活動するアーティスト Jackie Saccoccio (ジャッキー・サコッチオ) のアジア初となる個展「Unbearable Lightness ― 堪えがたいほどの光」を開催している。
GINZA SIX (ギンザ シックス) のアートギャラリー THE CLUB (ザ クラブ) では、11月10日(土)までの期間ニューヨークを拠点として活動するアーティスト Jackie Saccoccio (ジャッキー・サコッチオ) のアジア初となる個展「Unbearable Lightness ― 堪えがたいほどの光」を開催している。
メトロポリタン美術館や ダラス美術館をはじめとする世界各国の美術館に収蔵される彼女の作品において象徴的なのは、絵の具を滴らせた二つの巨大なキャンバスを、引きずり、刷り合わせることにより、生み出される偶発的な網目模様。不確かな自然のさまや、人間の心理をあらわすようなキャンバスの上に、人工的なピクセル状の上塗りを重ねて仕上げてゆく。キャンバス同士の摩擦によって生み出されるきわめて自然的な網目模様と、人工的なピクセル状の上塗りは、まるで互いに反発しあうかのように、絵画と鑑賞者の間の緊張感を生み出す役割を担っているのだ。
彼女の作品群はそのキャンバスの使い方から、大きく2つのシリーズに分けることができる。Place (Blue Speed)、そして Place (Sweep) を含むシリーズは、暗がりから現れた光の網目模様 が、まるで迫りくる雷雲が形作る変容のように、キャンバスに引っ張られながらも更なる光を追い求めている。一方、Place (Red Cherries) を含むシリーズでは、注がれた網目が色見本のように霧状に溢れ、大胆に描かれた下地の上を遮る。そこに手で描かれた染みを重ねることで作品に人為的な身体性を加え、調和を図るように自然と人工の相反する緊張感がよりあらわになってゆく。J.M.W.Turner (J.M.W. ターナー) の難破船の比喩、Jean Dubuffet (ジャン・デュビュッフェ) の生の筆致、白髪一雄をはじめとする具体のパフォーマンスペインティング、そしてHelen Frankenthaler (ヘレン・フランケンサーラー) の荘厳さに影響を受け、Jackie Saccoccio は自然と規律の関係性をよりいっそう鮮やかに描きだしている。アジアでは初となる本展覧会では、その身体的で激しい技法とは裏腹に、いくつもの絵の具の層が織り成す、光り輝く11点の新作と、2点の版画を展示する。世界中から注目される彼女の作品を間近に感じることのできる貴重な機会、お見逃しなく。
展覧会情報 | |
展覧会名 | Unbearable Lightness ― 堪えがたいほどの光 |
会期 | 9月8日(土)〜11月10日(土) |
場所 | THE CLUB(GINZA SIX 6F 銀座蔦屋書店内) |
住所 | 東京都中央区銀座6-10-1 |
開廊時間 | 11:00〜19:00 |
休廊日 | 無休 |
観覧料 | 無料 |
HP | theclub.tokyo |