世界中のクリエイターを魅了する写真家、鈴木親展「わたしの、東京」が開催
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世界中のクリエイターを魅了する写真家、鈴木親展「わたしの、東京」が開催
chikashi suzuki
to hold exhibition 'my tokyo'
写真家・鈴木親による最新個展「わたしの、東京」が、4月20日(土)から6月1日(土)までの期間 KOSAKU KANECHIKA にて開催。会期初日の18:00〜20:00には、作家も在廊するオープニングレセプションを予定している。
国内外の雑誌で作品を発表し、日本を代表するフォトグラファーの一人として、90年代よりエディトリアルやファッション フォトの最前線で活躍する写真家・鈴木親。彼はこれまで多くの作品を東京で撮り続けてきた。その対象は著名セレブリティから若手モデル、動植物までと幅広くありながらも、移りゆく時間を切り取るという写真本来の目的をシンプルに果たす彼の写真は観る者とって胸に深く残るような美しさ、独特の世界を提示する。
写真というメディアはこれまで、記録性や芸術性の否定、そしていわゆるポスト・モダニズム以降の、写真表現の多様化・多極化、解体と再構成という二つの波を繰り返してきた。長い年月の中で、様々な作家たちもまたそれぞれの方法でオリジナリティや、宿命としての「写真のジレンマ」に取り組み、表現方法を模索し続けている。鈴木もまた、写真というメディアに正面から向き合い続ける作家の一人だ。このデジタル時代においては誰もが手軽に記録でき、消費されては消えていくイメージとなりつつある写真。それに対し鈴木は、フィルムカメラで三脚を使用して撮影し、丁寧にプリントするという私たちがすっかり親しんでいる即時性とは対局とも思える方法を使って、写真が本来もつ「写真らしさ」を取り戻す行為を行う。それはある意味で写真の「救済」といえるのかもしれない。消費され、陳腐化するイメージがあふれるなか、無意識のようでいて意識的に切り取られた瞬間が、印画紙と光の化学反応を経て一枚の写真としてのあるべき姿となる。その一枚の写真が持つ、凝縮された豊かさ、情緒を感じさせることで写真というメディアがなぜこれまで、撮る人、そして見る人を魅了してきたのか、そしてテクノロジーの進化によって人間の認識がどのように変化したのか、ということについて我々の再考を促すことだろう。
本展では、すべてフィルムで、またその多くがミディアム・フォーマットやポジフィルムで撮影された新作のポートレイトや東京の風景に加え、近作の花の作品を昨年の個展「晴れた日、東京」に続きセレクトし直した大小3サイズの作品を約25点展示。個が集まって形成される街や社会といった身近な場所で、まるで彼がまばたきをしたかのように、あまりにもさりげなく切り取っているようにみえる瞬間。その断片が集められ、再構成された会場にて偶然性というものが与える解放感、写真を見ることの本当の喜びを私たちも感じることができるはずだ。
展覧会情報 | |
展覧会名 | わたしの、東京 |
会期 | 4月20日(土)〜6月1日(土) |
場所 | KOSAKU KANECHIKA |
住所 | 東京都品川区東品川 1-33-10 |
開廊時間 | 11:00~18:00 (金曜日は20:00まで) |
休廊日 | 日曜、月曜、祝日 |
観覧料 | 無料 |
HP | kosakukanechika.com |