La Bouche Rouge
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マイクロプラスチック完全不使用のラ ブーシュ ルージュ、リップに続くメイクアップコレクションを発売

リフィル式のケースは、ラグジュアリーブランドが製品に使用しないレザーの切れ端を活用。昨年、ヴィーガンの選択肢としてリサイクルポリエステルを使用したレザーケースを Stella McCartney とのコラボで制作

La Bouche Rouge

interview & text: miwa goroku

News/

リップスティックブランドとして2017年にパリでスタートした La Bouche Rouge (ラ ブーシュ ルージュ)。何よりもまず、レザー製ケースに包まれたコスメのラグジュアリーなルックスに目を奪われるが、リサイクルや海洋汚染対策、ミツバチ保護などのあらゆる環境問題と向き合い、具体的なアクションをプロダクトに反映しているクリーンなビューティブランドだ。使用感と発色の美しさまで考え抜かれており、ファッションやビューティ関係者の口コミを中心に愛用者が増え続けている。

マイクロプラスチック完全不使用のラ ブーシュ ルージュ、リップに続くメイクアップコレクションを発売

日本上陸から1年を経て、昨年12月には新シリーズを追加。100%リサイクルガラスを使った美しいマスカラ、アイライナー、ブロンザー、ハイライターと、いずれもマイクロプラスティックを一切使用しない、世界初のメイクアップコレクションとなっている。国内では現在、伊勢丹新宿店本館1階で取扱中。

Nicolas Gerlier

本コレクションの日本発売にあたり、TFP はファウンダーの Nicolas Gerlier (ニコラス・ジェルリエ) にメールインタビュー。最近耳にする Blue Beauty (ブルービューティ) を体現するブランドとしての考えと背景、これからの展望を聞いた。

ちなみにブルービューティとは、海洋汚染の原因となるプラスチックや化学物質を使わないなど、具体的な問題を掲げ、それを解決するためのアクションを起こす新しいムーブメント。ゴールを明確に定めている点で、従来の “グリーンビューティ” などとは一線を画している。

*You’ll find the English text after the Japanese.

 

― とてもラグジュアリーなルックスと、その背景にある問題意識の高さに興味を持ちました。プラスチックの問題に向き合うアクションとして、ビューティに着目した理由やきっかけはなんだったのでしょう?

プラスチック問題において、ビューティは (自動車、ファッションに次いで) 世界で3番目に環境汚染の原因を生み出している業界です。1950年以降、リサイクルされたコスメのプラスチックはたった9%で、79%が埋立て処分されています。La Bouche Rouge を立ち上げる前、私は10年にわたりビューティ業界で働いていました。その間にこの業界が、いかに破壊的なインパクトを環境に与えているかを知ったのです。

私には3人の子供がいて、彼らにはより良い世界を生きて欲しいという切なる願いもあります。私たちは、これまでと同様の消費活動を続けることはできません、これはもう明白な事実です。プラネットBはどこにもないのですから !

私がずっと情熱を注いできたビューティにも、何かできることがあるはずだと確信していました。人と地球の助けになるようなプロダクトを生み出す、もっといい方法があるに違いないと思ったのです。私にとって、それはビューティの未来を見直す時間であり、業界が加担してきたプラスチック汚染に対し、解決策をオファーすることでした。これこそが、La Bouche Rouge がクリーンなコスメブランドであり続けるためのモチベーションになっています。La Bouche Rouge では開発、 生産、店頭に至るまで、プラスチック不使用を徹底しています。

― サステナブルなコスメブランドが多く出てきています。そんな中でも、フランス初を掲げる La Bouche Rouge の独自性とは? 

フランスのビューティは現在、世界のビューティ産業の70%を占めています。私たちは、”Blue Beauty (ブルービューティ)” の精神にのっとって、コスメの原料からパッケージまでのすべてをプラスチック不使用でいくと決意した最初のブランドです。”美しくサステナブル” であることにより、原材料調達から製造、販売までを一貫してホリスティックなアプローチで行っています。お客様、生産者、そして地球のすべてにとって、クリーンで持続可能なビューティを提供するために。

La Bouche Rouge マスカラ ¥5,100

ー 今回新たにローンチするアイテムの中で、特にこだわりが詰まったもの/革新性のあるアイテムについて教えてください。

特に注目して欲しいのは、マスカラとフェイスパウダー2種です。マスカラは、100%リサイクルガラスを使ったマスカラです。ブラシは、トウゴマの繊維を使用することでマイクロプラスチック不使用を世界で初めて実現しました。マスカラ液にもこだわり、99%天然成分でつくっています。

フェイスパウダーは、ハイライターとブロンザーの2種。リップ同様にリフィル式で、100%リサイクルメタルを使用したコンパクトケースに入っています。中身はいずれもマイクロプラスチック、タルク、シリコン不使用で、95%天然成分でできています。

 

ヒアルロン酸とライスパウダー配合で、保湿力を備えた初めてのハイライター ¥3,700、パウダーケース ¥8,400

まもなくアイブロウのラインもローンチ予定です。グリーンキャビアの美容成分を配合したアイブロウジェルに、アイブロウペンシル、そしてアイブロウブラッシュ。すべてブランドが掲げる基準をクリアしています。

 

ー 今後の計画について。未来のヴィジョンを教えてください。

エクスクルーシブな洗練の象徴として、La Bouche Rouge をこれからも育てていくと同時に、多くの人に届くものでありたいと強く思っています。そのための具体的なアクションとアイデアをずっと考えています。限られた一部にとどまらない有意義な変革を、ビューティ産業全体にもたらすブランドでありたいのです。

La Bouche Rouge campaign 2020

 

 

― Why and how did you focus on beauty as an action to face the problem of plastic?

Beauty is the third most polluting industry in terms of plastic. Since 1950, only 9% of plastic has been recycled, and 79% of it ended up in landfills. Prior to creating La Bouche Rouge, I had spent ten years working in beauty. Through this, I came to learn about the industry’s devastating impact on the environment. As a father of three, I wanted my children to live in a better world. It’s simply a fact that we cannot continue to consume the way we do. There is no planet B! I was convinced that I could still do what I was passionate about, beauty, but that there must be a better way to create these products that supported people and the planet. For me, it was time to reinvent the future of beauty and offer a solution to the plastic pollution that the industry was contributing to, replacing it with craftsmanship.

― There are many sustainable and clean cosmetic brands. What is unique about La Bouche Rouge that makes it the first of its kind in France?

French beauty currently comprises 70% of the beauty industry worldwide. We are the first brand that has decided to avoid plastic from the bottom to the top, which is part of our Blue Beauty ethos. By being “beautifully sustainable,” we’ve embraced a holistic approach that encompasses our formulation, supply chain and boutiques, in order to bring about clean, enduring beauty that is good for consumers, those who create our products, as well as the planet.

 

― Please tell us about the products that you are launching this time that are particularly special or innovative. 

Some of our notable, new products are: Le Sérum Noir Mascara, as well as Le Poudrier, with its La Lumière highlighter and La Terre bronzer. Le Sérum Noir is the first mascara to be encased in 100% recycled glass. It features the world’s first micro-plastic free mascara wand, conceived from castor plant fibers, paired with a 99% natural formula.

Our Poudrier is composed from 100% recyclable metal, is infinitely refillable and houses our highlighter, bronzer and eye shadows. Both La Lumière, the very first moisturizing highlighter, as well as La Terre, our bronzing powder, are formulated from 95% natural ingredients, wit­hout micro-plastics, talc or silicone.

Soon we will also be launching our eyebrow line with a green caviar-serum eyebrow gel. A fantastic routine, including the eyebrow gel, eyebrow pencil and eyebrow brush, at the level of the statement of the brand.

 

― What are your plans for the future? What is your vision for the future?

My unyielding desire is to continue to build La Bouche Rouge in a way that personifies exclusivity and refinement, but that brings these elements to a wide range of people. We are reflecting on actions and ideas to expand to a larger audience. Our reason behind doing so is that as a brand, we want to bring about meaningful change across the entire beauty industry, not merely for a select few.