マシュー・M・ウィリアムズに聞くナイキラボとの最新コラボコレクション
News
マシュー・M・ウィリアムズに聞くナイキラボとの最新コラボコレクション
7 questions about
NIKELAB × Matthew M. Williams
series 4
text: manaha hosoda
2018年よりスタートした Nike (ナイキ) とデザイナー Matthew M. Williams (マシュー・M・ウィリアムズ)とのコラボレーション。早くも第4弾となる最新コレクションが、先日ローンチを果たした。
TFPでは最初のコレクションから、インタビューやファッションストーリーを通して、その魅力を多角的にお伝えしてきた。その間にも Matthew M. Williams は、2015年にスタートした自身のブランド ALYX (アリックス) にはじまり、様々なブランドやセレブリティとタッグを組み、常に話題尽きることなく活躍。2020年には、Givenchy (ジバンシィ) のクリエイティブ・ディレクターに就任するなど、その快進撃は止まらない。
今回も、Matthew M. Williams にメールインタビューのチャンスを得て、最新コレクションにまつわるあれこれから同氏のクリエーションの原動力を探った。
── 前回は新鮮な空気と太陽光、外に出かけたくなるようなウェアというコンセプトがあったと思います。今回のコレクションにも何かコンセプトはありましたか?
このコレクションは、東京の暑い夏を考えてデザインしています。⽇本の暑い気候の中でも⾵通し良く、軽く、便利に着こなせるように作りました。
── 鍛錬という言葉が大胆にあしらわれているのが印象的でした。
これは⽇本⼈の友⼈との会話がきっかけです。鍛錬というのは、とてもパワーのある⾔葉であり、トレーニングを指す⾔葉です。私は毎⽇瞑想し、週2、3⽇運動していますが、この瞑想とトレーニングの習慣によって、⼼、体と精神のつながりを維持しながら、モチベーションを⾼め、毎⽇最善を尽くそうという前向きな意識を保つことができます。
── Nike とのコラボレーションは今回で4弾⽬となりますが、これまでのコレクションで気に入っている点で最新コレクションにも反映しているポイントはありますか?また新たに挑戦していることがあれば教えてください。
4回とも発想やデザインコードは統⼀しています。どのコレクションでも、トレーニングのときに⼗分に機能が発揮できるように、Nike のイノベーションを深く理解し活⽤しています。⼀貫した設計仕様としてモジュール⽅式を⽤いて、これにコンピュータ・ジェネレーティブ・ニットのような技術的な素材を応⽤して組み合わせています。4弾⽬となる今回のコレクションでは、ハイブリッド ジャケット兼アイスベストにリサイクルゴアテックスなどの環境持続性に優れた素材を採⽤したことが⼤きな特徴です。
── ボディスーツとセパレートジャケットなど新しいデザインも登場しています。
はい!これらは少しこれまでとは異なる感覚の、エキサイティングな印象に仕上がっています。「MMW2.0」では、ジェネラティブ・カモ・ボディスーツを作りました。「MMW4.0」ではそれを復刻しつつも、最初のものは⻑袖だったので今回はショート スリーブにしようと考えました。モジュラージャケットは、本当に汎⽤性に優れています!ジャケットにも、ベストにも、アクセサリーにもなります。Nike「PreCool」の知識を活⽤しつつ、⽔を使った冷却パックをベストの内側に配置しました。様々な気象環境でのトレーニングのために使うことができます。このアイテムが多⽤途に使えるとてもユニークなものであることをとても気に⼊っています。
── スニーカーが発表された際、大きな話題になりました。このスニーカーのデザインのこだわりを教えてください。
「MMW ズーム 4」ですね!これは、Nike がランニング向け技術として開発していたイノベーションから⽣まれたものです。⾃分のシューズのソールユニットをデザインできたことを幸運に思っています。私たちは、強固で機械的なクッショニングを作るというアイディアを模索していました。従来のフォームを使ったシューズが快適で安定性があるというのは普通のことですが、その構造に疑問を持ってみたのです。前に進むようなユニークな感触のあるものを作りたいと考え、それをシューズの形や⾊にも⽣かしています。特に3、4の異なるトーンの⻩褐⾊や⾚を⽤いた⾊を⽤いていますが、出来上がりにとても満⾜しています。
── これまでたくさんのデザイナーや企業とコラボレートされてきましたが、Nike とのコラボレーションで⼀番⼤切にしていることは何ですか?
対話です。会話によって、⾃分だけでやるよりももっと良いプロダクトやアイディアが形になっていきます。これがナイキとのコラボレーションの醍醐味です。何年も⾰新に取り組んできたという点において、私たちは⼀つのチームとなる⼀⽅、常に刺激を受けながら協⼒して達成できることに感激しています。ナイキのサポートと私への信頼に⼼から感謝しています。
── ご⾃⾝のブランドに加えて、メゾン・ディレクターという肩書きが加わりました。この新しい役割は、あなたにとってどのような意味を持ち、あなたのクリエーションにどのような影響を与えていますか?
Givenchy でこのような名誉ある仕事を担うことができ、⼤変光栄です。まだ1年⽬なので、いろいろと学んでいるところです。ショーが3⽉に⾏われたときは興奮しました。順調に進んでいることに満⾜しています。Givenchyはとても歴史のあるメゾンで、私はチームをとても尊敬していますし、新しいエキサイティングなものを⽣み出すためにチームが⼀丸となっていることにエネルギーをもらっています。