Loewe Foundation
Announces Craft Prize Winners

ロエベ財団 クラフトプライズの大賞と特別賞の受賞者を発表

©︎nkubota

Loewe Foundation Announces Craft Prize Winners
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ロエベ財団 クラフトプライズの大賞と特別賞の受賞者を発表

Loewe Foundation
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ロエベ財団によって設立された「ロエベ財団 クラフトプライズ」は、現代のクラフトマンシップにおける技術や芸術性、それらを未来へと繋げる先進性を讃えるため、2016年から毎年大賞を選出している。今年は日本から国別で最多となる6名がファイナリストに選ばれ、稲崎栄利子が大賞を受賞した。

LOWEW ( ロエベ ) のクリエイティブ ディレクター、 ジョナサン・アンダーソンによって発案されたロエベ財団が主催する「クラフトプライズ」。今日の文化におけるクラフトの重要性のほか、アーティストの才能や革新への意欲を、次の世代へと定着させることを目指している。毎年選出される大賞を日本人アーティストである稲崎栄利子が受賞、特別賞としてドミニク・ジンクペ、渡部萌の2名が選ばれた。

 

稲崎氏の「Metanoia」は、複雑な陶磁器の極小パーツの結晶化により造り出された作品。「陶磁器でさまざまなエレメントから相乗効果を生み出すという、これまで見たこともないような卓越した技術である」と、物の本質を捉えた表現方法やテクニック、探究心が評価され大賞に選出された。そして特別賞として、ドミニク氏の「The Watchers」が選出。小さなイベジ(ヨルバ語で双子の意味)人形を組み合わせた壁の彫刻で、伝統的な信仰の再解釈、また現代のクラフトのあり方を拡張している点が評価されている。そして特別賞2つ目は渡部氏の「Transfer Surface」。季節の移ろいを表現し、日本古来の伝統である生け花を想起させる胡桃の木の皮でできた箱は、素材感の素晴らしさ、日本建築における伝統に着想を得たリベットの使用を評価した。

世界で活躍するザイナーや建築家、ジャーナリスト、批評家、キュレーターなどから構成される審査員によって選び抜かれた、30名の「クラフトプライズ」ファイナリストたち。今回大賞を受賞した作品の陶磁器だけでなく、木工やテキスタイル、レザー、ガラス、金属、宝石、 漆など多様な素材から生み出された彼らの作品は、ニューヨークのノグチ美術館にあるイサム・ノグチのスタジオにて6月18日まで展示されている。