American Apparel (アメリカンアパレル)、創業者兼CEOのDov Charney (ダブ・チャーニー) を解雇後、株価が上昇

Dov Charney

米国アパレルメーカーの American Apparel (アメリカンアパレル) は、創業者兼最高経営責任者 (CEO) の Dov Charney (ダブ・チャーニー) を解雇したことを発表。30日間の猶予の後、最終決定を下す予定である。同時に、取締役会は John Luttrell を最高経営責任者代行として命じた。

後任の John Luttrell 氏は2011年2月から American Apparel に入社し、現在は取締役副社長と最高財務責任者を務めており、今後も兼任していく予定だ。John Luttrell 氏は American Apparel に勤務する以前、The Wet Seal and Cost Plus 社の Old Navy で取締役副社長及び最高財務責任者を務めていた。また、取締役会は Allan Mayer (アラン・メイヤー) と David Danziger (デイビッド・ダンジガー) を同席議長として任命し、Dov Charney 氏を取締役会議長から改任することを表明した。Dov Charney 氏の雇用規約に従い、解雇と同時に Dov Charney 氏に取締役会のメンバーとしても辞職するよう求めた。

同社は、取締役会の決議によって「正当な理由」をもとに解雇した、としているが、『Los Angeles Times (ロサンゼルス・タイムズ)』によると、魅力的でないショップ店員を解雇するなど、多数の従業員に対するセクシャル・ハラスメントが直接の原因であると報じている。同氏の解雇とともに、American Apparel の株価は上昇している模様。

Dov Charney

　「私たちにとって今回の件は決して喜ばしいことではありません。しかし、取締役会は正しい決断を下したと考えています。American Apparel は Dov Charney 自身が作った会社ですが、会社が一個人以上に大規模なものに発展を遂げました。この決断をもって私たちはこれから先も今まで以上に発展し続けていけると自信を持って言うことが出来ます。」と Allan Mayer 氏は言う。
　
また「取締役会は斡旋会社と共に最初の議論を踏まえて、今後 CEO となる候補者を特定する段階にあり、有力後継者の面々を期待している。」と2011年より取締役会の監査委員会の議長を務めている David Danziger 氏は述べた。
　
　「我々は世界中でたくさんの人に愛され、誰一人として欠くことの出来ない従業員たちが働く世界で最も優れているブランドの一つです。私たちにはこの先もすばらしい未来が待っていると信じています。アメリカ製の洋服をデザインし、製造し、販売するという私たちのビジネスの核心は揺るぐことなく、今後もアメリカ国内外において大きく発展していきます。American Apparel は今回の件で、新しい始まりの章と共に今まで以上にエキサイティングな瞬間を迎えています。」と John Luttrell 氏は言う。また、John Luttrell 氏は、American Apparel は今後もスウェットショップフリーを貫き、Made In USA の信念を守り続けると言う。