DIOR HOMME (ディオール オム) 2015-16年秋冬コレクションが打ち出す、タキシードというデイリーワードローブ
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DIOR HOMME (ディオール オム) 2015-16年秋冬コレクションが打ち出す、タキシードというデイリーワードローブ
Menswear Formality Goes Bolder at DIOR HOMME 2015 Autumn Winter Collection
テニスクラブ ド パリを会場に開催され、「OPENING NIGHT & DAYDREAMING」をテーマにした今回のコレクションでは、ランウェイの中央に31人のオーケストラが並び、Koudlam の《The Landsc Apes》の厳かな音色とともにショーは幕を開けられた。
DIOR HOMME (ディオール オム) 2015-16年秋冬コレクションが、パリ現地時間24日に発表された。
テニスクラブ ド パリを会場に開催され、「OPENING NIGHT & DAYDREAMING」をテーマにした今回のコレクションでは、ランウェイの中央に31人のオーケストラが並び、Koudlam の《The Landsc Apes》の厳かな音色とともにショーは幕を開けられた。
クリエイティブ ディレクターの Kris Van Assche (クリス・ヴァン・アッシュ) が「フォーマルウェアに、テクニカルかつ実用的な一面を与えたかったのです。」と語る今回のコレクションでキーとなるのは、文字通りタキシードやイブニングスーツといったフォーマルウェアだ。
DIOR HOMME が誇る、卓越したテーラリング技術が光る端正なスーツは、Kris Van Asshce のシグネチャーであるスポーツミックスをはじめ、様々な趣向で披露された。
ショーの序盤で登場した、エレガントなサテンのピークドラペルのイブニングジャケットの胸元には、ムッシュー・ディオールが愛したフラワーモチーフのカンバッジが添えられたほか、スポーティーなキャップやスニーカー、そしてデニム素材のブルゾンなど、あえて違和感のあるスタイリングでフォーマルウェアの新境地を開拓している。
その後フォーマルウェアを基軸により大胆なアプローチを見せた中盤では、レザーのジョギングパンツやニットウェア、そしてデニムをはじめとするデイリーワードローブにブラックタイを合わせた折衷的なデイルックが登場。
ここでもムッシュー・ディオールに対するオマージュは随所に散りばめられており、ハイゲージのニットには、パリのモンテーニュ通りに構える Dior (ディオール) のブティックの住所である「30」、ブランド創設年である「47」、そしてディオールの象徴的なシルエットを表す「8」の文字が躍る。
「デイ」と「ナイト」の境界線は、ショーの終盤にかけて次第に曖昧さを増し、デニム仕立てのセットアップ、ロング丈のウエストコートが合わせられたスリーピース、そしてアシッドイエローのフラワーモチーフが描かれたジャカード素材のロングジャケットなどが続いた。
「動きのある、エネルギーに満ちあふれた男性をイメージしました。テクニカルな要素を組み込んだコレクションからは、この男性のより自由な一面が垣間見えます。後ろを振り返らず、未来に自信を持って立ち向かう男性です。」と語る Kris Van Asshce の言葉通り、大胆かつ自由でありながら、決して奇を衒ったアヴァンギャルドとは異なるコレクションでは、自由なクリエイションが難しいとされるメンズウェアにおいて、次世代のメンズファッションのロールモデルとも言える男性像を明確に打ち出した。