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launches new capsule collection in collaboration with kazuki tabata

京都から世界へ。コスが絞り職人の田端和樹とコラボレーションしたコレクションを発表

©︎COS

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京都から世界へ。コスが絞り職人の田端和樹とコラボレーションしたコレクションを発表

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ロンドン発のブランド COS (コス) が、京都を拠点にする絞り職人の田端和樹とタッグを組み、伝統工芸「絞り染め」に着想を得たカプセルコレクションをローンチ。本コレクションは14点のアイテムから構成され、ブランドのモダンなデザインと日本の伝統工芸の融合を称えている。

日本古来より1,000年以上にわたり、人から人へと受け継がれてきた「絞り染め」。布を紐で括ったり、折ったり、染めたりすることで、 鮮やかな模様を浮かび上がらせることができる技法だ。今回、主に取り入れられたのは「手筋絞り」と「雪花絞り」の2つ。どちらも絞りを解くまでどのような模様になるか分からず、思い通りの柄が現れるまで田端は何度も試行錯誤したという。

©︎COS

専用の台を使用して生地を縦に折り、糸で綴じる「手筋絞り」は、染めることで特徴的な縞模様を表現。自然や水をモチーフに、透明感のある素材を用いたセットアップや、流れるようなフォルムのドレスなど、COS らしいデザインに絞りの独特の風合いが落とし込まれた。

毛細管現象を利用して、三角に折りたたんだ布を丁寧に手染めする「雪花絞り」は、田端が最も得意とする技法で、独特な雪の結晶のようなパターンが特徴。本コレクションではスカーフの模様として施され、ブランドのクリエイティブ・ディレクター Karin Gustafsson (カリン・グスタフソン) は、バンダナとしてもトップスとしても、それぞれの個性を活かして自分にあった着こなしを楽しんでほしいと語った。

またローンチに先駆け、Gustafsson と田端によるトークセッションを京都芸術大学にて開催。Gustafsson は今回のコラボレーションについて、「ミニマリズムやわびさびといった日本的な感性と革新性のある伝統工芸品との融合は、 タイムレスなデザインや細部へのこだわりといった COS の価値観や哲学に深く共鳴しています。日本の美しい歴史や、絞りの存在感、静けさも含めて感動を受けました」と振り返っている。

Karin Gustafsson ©︎COS

さらに COS は日本の伝統工芸が後世に受け継がれるため、若い世代に興味を持ってもらいたいという思いの下、学生を招きたばた絞りのワークショップも主催。田端は絞りの技法を紹介しながら、70代でも若手と言われる絞り職人の後継者不足問題についても触れた。

「職人が高齢になり、絞り染めの需要が減ると、 後継者がいなくなることがよくあります。絞り職人だった叔父が亡くなった後、 叔母は叔父の絞り染めの道具を処分するつもりでした。人も伝統も失ったら終わり、後戻りはできない。 誰もやらないなら、自分がやるしかない。そう思い、叔母に道具を捨てないでくれと頼み、それ以来、私は職人としての人生をスタートしました。」

すべて手作業で行われるため、一人で生産できる作品数には限りがある絞りの世界。「これらの作品が日本や京都の枠を越えて、日本国外に広がることはありませんでしたが、 COS とのコラボレーションを通じて、 絞り染めが世界中の人々に紹介されるということは、 作り手である私にとって最大の喜びです。」 と結んだ。

田端和樹 ©︎COS

アートとファッションが交わり、夏のスタイリングに新たな彩りを加えてくれる本コレクションは、COS の公式オンラインストアと一部を除く店舗にて発売中。COS 青山店ではローンチを記念して6月19日(水)まで特別なインスタレーションも展示されている。日本の伝統工芸に実際に触れ合えるこの機会に、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。