写真家・山谷佑介が「ONSEN」シリーズの総括的な展覧会をタカ・イシイギャラリーにて開催中
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写真家・山谷佑介が「ONSEN」シリーズの総括的な展覧会をタカ・イシイギャラリーにて開催中
yusuke yamatani "onsen"
写真家の山谷佑介が、東京・六本木のタカ・イシイギャラリー フォトグラフィー / フィルムにて写真展「ONSEN」展を開催中。タカ・イシイギャラリーで初めての個展となる本展では、山谷がそのキャリアの中で最も⻑く継続している「ONSEN」の作品群を新たな編成で発表する。会期は、2024年12月14日 (土)まで。
「ONSEN」は、写真家の山谷佑介が約15年前から野湯 (のゆ、やとう) と呼ばれる自然の中に自噴する整備されていない温泉巡りをテーマとしたシリーズ。野湯が作り出す「まるであの世とこの世が交差するような、剥き出しの風景」 に心を奪われた山谷は、友人や家族を連れ、時には SNS で参加者を募りながら、温泉巡りを続けてきた。
2023年3月には、野湯周辺の自然が作り出す圧倒的な造形美や、そこに集う同行者たちの姿を切り取った写真を一冊にまとめた写真集『ONSEN I』を出版。その後も野湯探しをする中で、自然の造形美だけでなく、SNS で偶発的に集まった見知らぬもの同士のプリミティブなコミュニケーションを通して、いつの時代も変わらない人間の営みへとフォーカスを当てた。
東京・六本木のタカ・イシイギャラリー フォトグラフィー / フィルムにて開催される本展では、「ONSEN」シリーズの新たな試みとして、ルーメンプリント作品を展示。山谷は野湯探しの道中に同行者の間で交わされた「たわいのない会話」を録音し、その言葉を、日本、アメリカ、中国、フランス、インド、ロシアなど世界各地から収集した、様々な時代の印画紙にプリント。有効期限を過ぎ⻑らく眠り続けた印画紙は、それぞれの場所で保管されていた状態により、カビや感光ムラ、薬品の違いによりさまざまな表情を見せる。
また、展示の開催に合わせ、flotsam books から新作作品集『ONSEN MMXXIV』が刊行。荒涼とした風景、山、地表、硫黄、噴煙、