Are e-commerce websites the driving force behind the popularity of Korean fashion among Japanese women in their 20s?

20代の女性を中心に広がる「韓国系ファッション」流行の背景に、Eコマースの存在あり?

Are e-commerce websites the driving force behind the popularity of Korean fashion among Japanese women in their 20s?
Are e-commerce websites the driving force behind the popularity of Korean fashion among Japanese women in their 20s?
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20代の女性を中心に広がる「韓国系ファッション」流行の背景に、Eコマースの存在あり?

Are e-commerce websites the driving force behind the popularity of Korean fashion among Japanese women in their 20s?

しかし、その多くが店舗を持たない無店舗型のネットショップで取り扱われており、日本国内で商品を購入する場合はEコマースを利用せざるを得ないという現状だ。もちろん現地に行けば実物を手にすることも可能ではあるが、観光ついででもなければ現地で商品を購入する機会もなかなかないだろう。

文: ナカムラユキ  英語翻訳: 倉増アンバー

K-POPや韓国ドラマなどに影響される形で、数年前から韓国系ファッションが20代のファッショントレンドに敏感な女性を中心に広まっているのをご存知だろうか。

しかし、その多くが店舗を持たない無店舗型のネットショップで取り扱われており、日本国内で商品を購入する場合はEコマースを利用せざるを得ないという現状だ。もちろん現地に行けば実物を手にすることも可能ではあるが、観光ついででもなければ現地で商品を購入する機会もなかなかないだろう。

最近では女性ファッション誌にてサイト紹介や商品掲載も行われ、日本国内における韓国系ファッションEコマースの代表格として知られる「DHOLIC」。商品詳細ページに大量の画像が掲載されており、ファッション誌さながらのルックが楽しめるのが特徴だ(ちなみにこれはDHOLICに限ったことではなく、韓国ファッションEコマース全般の特徴である)。

©DHOLIC

2 / 3ページ: さらに多様化する韓国系ファッションサイト

オリジナルのコスメブランドや動画コンテンツなど、DHOLICとはまた違う訴求を行う「STYLE NANDA」。グローバルな商品配送に対応していて、韓国からの直接発送を行うことで発送のタイムラグをできる限り軽減している。ちなみに実際に商品を注文してみたところ1週間弱で手元に商品が到着した。この程度のタイムラグであれば、ユーザーにはストレスをあまり感じさせない範囲ではないだろうか。

©STYLE NANDA

日本発のサービスの動きも気になるところだ。韓国東大門のファッションビルdoota!とファッションウォーカーのコラボサイト「doota!×fashionwalker.com」。日本人観光客にもお馴染みのファッションビルとコラボすることで、ユーザーに対しての安心感を提供しているのがポイントだ。現在は受注生産を行なっており、まだ様子見の状態であるとはいえるが、ファッションウォーカーのメイン顧客層とも親和性が高いジャンルでもあることから、今後商品供給が安定して行われていけば利用者の定着に繋がっていくだろう。

©doota!×fashionwalker.com

3 / 3ページ: 日本のファッションメーカーが見せる新たな動き

国内ファッションメーカーも新たな動きを見せている。昨月、ELLEgirlブロガーsookのセレクトブランド「KOREA+」がマークスタイラー直営Eコマース「RUNWAYchannel」内でデビューした。現在はsookが洋服や雑貨を中心に現地でセレクトしたアイテムを販売しているが、今後はオリジナルの展開も同サイト内にて予定している。また、ブログを使ったこだわりのルックの紹介など、ブロガー特有のコンテンツ発信力を生かした販売手法にも注目をしたい。

©KOREA+

今回紹介したサイトに共通することではあるが、商品価格帯がいわゆるプチプライス価格に設定されている。ユーザーにとって「失敗してもこの価格だったらいいか」と思わせてしまう部分があるのも事実だろう。もちろん日本国内では手に入りにくいという独自性もあるはずだが、低価格であることもEコマースにおいては購買の後押しの要因のひとつではないかと思う。

ちなみに日本国内ではファッションEコマース市場のEC化率(全市場に対する、Eコマースチャネルでの売上割合)はまだ数パーセント程度と言われている。しかし、ほとんどが無店舗型である韓国系ファッションEコマースジャンルでは、ネットを中心として商品が流通しているのだ。

加えて、リアリティをもたせたルックの数々に、「早い、安い、かわいい」となれば20代のファッショントレンドに敏感な女性達が飛びつくのもうなずけるところだ。

こう考えていくと、場所を限定としないEコマースの利点がスピード感重視の韓国ファッションのトレンド発信に生かされているだろうし、日本国内における「韓国系ファッション」の流行の背景に、Eコマースという販売チャネルの存在は欠かせないものであると言えるのではないだろうか。

ナカムラユキ/アクティベートファクトリー代表。webデザイナーとして多数のサイト制作に関わった後、2006年より株式会社ガイアックスにてディレクターとして大手コミュニティサイトなどのサイト構築に携わる。2010年よりフリーランスにてファッション関連企業のIT支援コンサルティング事業をスタート。現在は国内アパレルメーカーを中心に直営Eコマースのコンサルティング、企画、執筆、市場調査、講演などを行なう傍らで、2011年5月よりファッション×ITに関するブログメディアinfashionにて情報発信を行なっている。

URL: http://in-fashion.biz