写真弘社が75周年を記念したギャラリー「KOSHA KOSHA AKIHABARA」をオープン。藤岡亜弥による『Life Studies』出版記念展をこけら落としに迎える

1950年に創業した写真弘社は、写真業界の発展とともに成長し、75年経った今でも多くの写真家の作品制作に関わっている。創業75周年という節目の年に、世代や国境を超え、クリエーションを愛する人々が集い、交わる場を目指し、「KOSHA KOSHA AKIHABARA」がオープンした。名前の由来となった「KOSHA KOSHA」は、「日本の写真文化を支えてきた写真弘社の事業への誇りと、その尊い事業が今現在も進行形であり、継続中であるということ」という意味が込められているそう。

初回の展示として、広島を拠点に活動する写真家・藤岡亜弥による「Life Studies」を開催。 新作写真集『Life Studies』は、2007年から約5年間にわたるニューヨーク滞在で撮影された写真群をもとに構成されたシリーズ。混沌とした日常を行き来する中で、街と部屋の狭間に漂う気配や、揺れ動く光に反応したスナップが並ぶ。そこには社会の中で浮遊する個の姿や、交差する性を覗き込む眼差しが映し出されている。「生の研究」にして「人生の素描」ともいえる本作は、撮影から十数年の時を経た今、改めて作品集として形となった。