Shizuka Ishibashi with Dior
model: Shizuka Ishibashi
photography: Morgane Lay
styling: Haruka Suzuki
hair: Cyril Auchere
make up: Kristina Vidic
nails: Nelly Ferreira
interview: Yuka Okada
edit & text: Sena Kuroda
5月12日から23日まで開催された第79回カンヌ国際映画祭。ベルリン、ヴェネチアと並ぶ世界三大映画祭のひとつとして知られ、最高賞パルム・ドールの行方はもちろん、映画界を牽引する顔ぶれの数々が一堂に会し、その華やかな装いにも毎年注目が集まっている。
映画祭の会期中、フォトコールやワールドプレミアの準備のためにセレブリティたちが足を運んだのは、Dior (ディオール)のプライベートルーム「ディオール スイート」。映画祭の舞台、シアター ルミエールの正面に位置するマジェスティック ホテルの6階。レッドカーペットを一望できるこの一室では、ブランドの世界観を散りばめた空間とともに、各分野のエキスパートによるトータル ビューティー体験が提供され、ゲストを会場の喧騒からいっときの逃避行へと誘う。過去には Natalie Portman (ナタリー・ポートマン)、Charlize Theron (シャーリーズ・セロン)、Johnny Depp (ジョニー・デップ) らもこの場所を訪れ、交流を深めてきた。
今回、この特別な空間に足を踏み入れたのは、俳優の石橋静河。出演作『ナギダイアリー』のコンペティション部門出品に伴い、深田晃司監督、松たか子とともに初めて訪れた映画祭の熱気の中で、束の間の安らぎを味わった。
News
カンヌに想いを馳せて。石橋静河がディオール スイートで過ごす、特別な時間
今年の「ディオール スイート」には、ビーチリゾートを思わせるホワイトとスカイブルーの手書き風ストライプのパターンが描かれ、ブランドを象徴するマスカレード(仮面舞踏会)のイラストが随所に散りばめられた。このクチュール・モチーフは映画衣装デザインへのオマージュであり、映画祭を愛したムッシュこと Christian Dior (クリスチャン・ディオール) のために、画家の Christian Bérard (クリスチャン・ベラール) が描いたイラストから着想を得ている。その他にも、クラシカルなテントやベンチ、貝やヤシの木を模った装飾、カンヌの美しい海を展望できるテラスにはパラソルとデッキチェアが設置され、ブランドならではの遊び心と洗練された空間によって、多くのゲストの心を掴んでいる。
『ナギダイアリー』のフォトコール後、「ディオール スイート」を訪れた石橋。ディオールのメイクアップで身支度を整えた彼女が、最後の仕上げにまとったのは「ディオール パラダイス」。
メゾンの歴史を綴った、特別なフレグランス「ラ コレクシオン プリヴェ」の新作で、カンヌからほど近い南仏の地に構えるムッシュの別荘、ラ コル ノワール城の広大な庭園と、そこに咲き誇る何百本ものアーモンドの木々にオマージュを捧げた香り。ビターアーモンドにシトラスのトップノート、センシュアルなウッディー アコードと、まるでビスケットのようなロースト トンカビーン。調香師 Francis Kurkdjian (フランシス クルジャン) が生み出す香りの魔法は、石橋をしばしの間、熱を帯びたカンヌのレッドカーペットから、インスピレーションに満ちた安息の楽園へと導いた。
石橋がこの場所で過ごした、知られざる特別な時間とは。
―『ナギダイアリー』のカンヌでの公式上映を終えて、印象的だったのは。
海外の観客のみなさんが、岡山県の奈義という日本の小さな町での会話劇をとても繊細に能動的に感じ取り、楽しんでくれたことです。
―「ディオール スイート」での滞在はいかがでしたか。
窓の外やバルコニーの目の前に広がる「まさにカンヌ!」という海と空の景色と、それにシンクロする空間の淡いブルーの色がとても素敵で、まるでお姫様のような気分で滞在させていただきました。「はじめまして」という関係性で、しかも海外のヘアとメイクの方々とご一緒することをあまり経験していなかったので、実はちょっと緊張していたんです。でも、みなさん興味をもって「あなたはどんな人なの?」「こういう感じのスタイルは好き?」とキャッチしてくださって、シチュエーションに合う素敵なヘアメイクのプランを出してくれました。その時間そのものがすごくスペシャルでした。
―「ディオール パラダイス」をまとってみて感じたことはありますか。
ディオール スイートでその背景にあるストーリーを聞かせていただくなかで印象が変化していきましたが、最初に嗅いだ時はすごく大人っぽい香りだなと思いました。ほのかにスパイシーで、男性っぽさと女性っぽさのあいだというか、かといって濃厚ということだけじゃない、“誠実な人”という感じがしました。
―今回のヘアメイクで印象に残っていることは。
お洋服はもちろん、カンヌの天気、光や風のなかでどういうヘアやメイクが映えるのかを熟知している方々が、ベストを導き出してくれたことと、いちばんは立体的な顔に仕上げてくださったのが、自分にとってとても新鮮で、できあがりも素敵でした。仕事を積み重ねていくなかで、自分に対するイメージは客観的にも主観的にも固定しがちですが、今回は「あなたの顔、肌や爪にはこういういいところがあるね」と改めて伝えていただいたりもして、フラットな関係と状態からヘアメイクをつくってもらったことが嬉しかった。「自分はそう見えているんだ」「もっとこういうふうに見せていきたいな」ということも実感できて、そういう意味でも本当にいい勉強になったと思います。楽しかったです!
―石橋さんご自身も意見を出しながら、一緒にルックを作りあげていらっしゃいましたね。
みなさんプロとして正解が見えているとは思うんですが、「もっとこうしたい」と伝えたら、「もちろん! いちばんのプライオリティはあなたの意見だから」と、押し付けられることが一切なくて。おおらかなコミュニケーションを通して「自分的にどうしたいかな?」という視点をもって臨めたことで、満足できた部分も大きかったです。
―ご自身でメイクアップをする時のポイントは。
例えば、自分は眉毛が結構しっかりあるタイプで、なおかつ、今は朝ドラ(主演を務めるNHK連続テレビ小説『ブラッサム』)の撮影の関係で、上下の産毛もそのまま残しているんですが、「ちょっと上に向かってブロウした方が顔が明るく見えるな」とか。あと、割と面長タイプなので、「チークは上の方でキュッと上がっているより、頬の真ん中からちょっと下めに入れる方がいいな」とか。もともとバレエをやっていたので、小さい頃から日常的に自分でお化粧をしていたこともあり、メイクに関しては日頃から「最大限、自分のいいところを引き出したい!」という冒険心をもって挑んでいます(笑)。
「ラ コレクシオン プリヴェ クリスチャン ディオール ディオール パラダイス(オードゥ パルファン)」50mL ¥28,270、100mL ¥48,400、200mL ¥71,500/PARFUMS CHRISTIAN DIOR (パルファン・クリスチャン・ディオール)











