“SAPEURS the Gentlemen of Bacongo” Is Coming Out In Japanese Edition

エレガントなアフリカン・ダンディを捉えた話題の写真集『SAPEURS the Gentlemen of Bacongo』の日本語版が発売開始

“SAPEURS the Gentlemen of Bacongo” Is Coming Out In Japanese Edition
“SAPEURS the Gentlemen of Bacongo” Is Coming Out In Japanese Edition
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エレガントなアフリカン・ダンディを捉えた話題の写真集『SAPEURS the Gentlemen of Bacongo』の日本語版が発売開始

“SAPEURS the Gentlemen of Bacongo” Is Coming Out In Japanese Edition

2009年にイギリスで刊行され、世界的な話題を呼んでいる写真集『SAPEURS the Gentlemen of Bacongo』。多くのメディアで取り上げられるも、希少本扱いでしばらく入手が難しかった同書の日本語版が、青幻舎から待望のリリース。 本書がフィーチャーするのは、コンゴ共和国の首都郊外、Bacongo (バコンゴ) 地区を拠点に活動するオシャレ集団の “Sapeurs (サプール)” たち。スラムに住み、月収が3万円程度にも関わらず、働き稼いだお金は惜しげなく衣服に注ぎ込んで「エレガントであることにすべてを捧げる」、世界でも例を見ないダンディな男たちのスナップ集だ。中身は、イタリア人の写真家 Daniele Tamagni (ダニエーレ・タマーニ) が、サプールの中心的人物に会って撮影したスナップと彼らへのインタビューで構成。序文では、彼らのスタイルに衝撃を受け、自身のコレクションに取り入れたこともある Paul Smith (ポール・スミス) がコメントを寄せている。

SAPEURS the Gentlemen of Bacongo

SAPEURS the Gentlemen of Bacongo

2009年にイギリスで刊行され、世界的な話題を呼んでいる写真集『SAPEURS the Gentlemen of Bacongo』。多くのメディアで取り上げられるも、希少本扱いでしばらく入手が難しかった同書の日本語版が、青幻舎から待望のリリース。
 
本書がフィーチャーするのは、コンゴ共和国の首都郊外、Bacongo (バコンゴ) 地区を拠点に活動するオシャレ集団の “Sapeurs (サプール)” たち。スラムに住み、月収が3万円程度にも関わらず、働き稼いだお金は惜しげなく衣服に注ぎ込んで「エレガントであることにすべてを捧げる」、世界でも例を見ないダンディな男たちのスナップ集だ。中身は、イタリア人の写真家 Daniele Tamagni (ダニエーレ・タマーニ) が、サプールの中心的人物に会って撮影したスナップと彼らへのインタビューで構成。序文では、彼らのスタイルに衝撃を受け、自身のコレクションに取り入れたこともある Paul Smith (ポール・スミス) がコメントを寄せている。

サプールとは「おしゃれで優雅な紳士協会(La Societe des Ambianceurs et des Personnes Elegantes」=通称「サップ (SAPE)」のメンバーたちを指す呼び名だ。サプールの誕生は、フランス統治時代に多くのコンゴ人たちがフランス流のエレガンスに憧れ、そのスタイルを真似ようとしたことに端を発する。70年代から80年代にかけてコンゴから多くの移民がフランスに渡り、その後「エレガンス信仰」を手土産にコンゴへ戻ってきたことで芽吹いた。現在ではキンシャサ、パリ、ブリュッセル、サウス・ロンドンなどに “支部”を持つ世界的なムーヴメントとなり始めている。

© Daniele Tamagni

サプールの靴は、本革で常に光り輝いていなければならない。一番の憧れは Westonのワニ皮 | © Daniele Tamagni

© Daniele Tamagni

サプールは、1度に3色以上取り入れることは絶対にしないという独自のルールを持つ | © Daniele Tamagni

一見、外見的なことにこだわっているだけのように見えるが、サプールは、長く続いた内戦による混乱の中で、武器を持つのではなく、紳士的に生きようとする精神性をファッションとして落とし込んでいるという背景がある。だから外見だけサプールらしく着飾っても、紳士的な態度・所作が伴わない場合は、サプールとして認められないのだ。何より現地の人々が、サプールに対して羨望の眼差しを注いでいて、彼らはまるで英雄のような扱いをされている。本書が捉えたサプールたちの生き様は、現代を生きる我々の多くに大切な気づきと示唆を与えてくれるだろう。ファッションの参考書に留まらない、人類史にも踏み込む貴重な1冊。

© Daniele Tamagni

“ピカデリー・グループ” と呼ばれる、イギリス好みのサプールもいる | © Daniele Tamagni

© Daniele Tamagni

サップの階級制度は年功序列ではなく、どれだけ早い時期からサプールであったかに起因する | © Daniele Tamagni

© Daniele Tamagni

葉巻はサプールにとって最上級のステータス。ただし喫煙所でも、必ずサプールは葉巻を吸って良いかと聞いて火をつける | © Daniele Tamagni

© Daniele Tamagni

サプールにとって、ブランドは重要ではない。自分のスタイルに合わせて衣服を選ぶ才能こそが最も重要とされる | © Daniele Tamagni

© Daniele Tamagni

サプールが好んでよく身につけるのは、ネクタイ、蝶ネクタイ、サスペンダーなど | © Daniele Tamagni

© Daniele Tamagni

座り込まないこと。それはサプールの十戒のひとつ | © Daniele Tamagni

 

<書籍情報>
『SAPEURS the Gentlemen of Bacongo』日本語版
著者:Daniele Tamagni (ダニエーレ・タマーニ)
判型:A5判・並製
総頁:224頁
定価:¥2,300
出版元: 青幻舎
発売日: 2015年6月中旬
ISBN:978-4-86152-499-8 C0072
HP: www.seigensha.com/newbook/2015/03/27195318
amazon: amzn.to/1BtAClq