園子温監督の個展『ひそひそ星』がキタコレビルのギャラリー「Garter (ガーター)」にて開催
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園子温監督の個展『ひそひそ星』がキタコレビルのギャラリー「Garter (ガーター)」にて開催
Sion Sono's First Exhibition At New Gallery "Garter"
近年、日本で最もラディカルな映画監督として世界的に注目を浴びている園子音監督。そんな彼の初個展がアーティスト集団 Chim↑Pom (チムポム) とDIYアートスペースの Garter (ガーター) によって新しくオープンするギャラリー「Garter (ガーター)」で6月26日(金)よりスタートする。
近年、日本で最もラディカルな映画監督として世界的に注目を浴びている園子音監督。そんな彼の初個展がアーティスト集団 Chim↑Pom (チムポム) とDIYアートスペースの Garter (ガーター) によって新しくオープンするギャラリー「Garter (ガーター)」で6月26日(金)よりスタートする。
本展は、『愛のむきだし』『冷たい熱帯魚』『地獄でなぜ悪い』などで知られる園子音監督が17年ぶりの自主制作映画として制作を終え、来年公開予定であるSF映画『ひそひそ星』のインスタレーションバージョン、そして彼が1993年に結成したパフォーマンス集団「東京ガガガ」のアーカイブ、新作ハプニングアート「ハチ公プロジェクト」の3作から構成される。監督業だけでなく様々なジャンルで多岐にわたって活動を行ってきた「芸術家・園子音」に焦点を当てたものとなっている。
園子音監督が「劇場公開したくないくらいだ。」とまで言うほど、並ならぬ思い入れを持つ『ひそひそ星』は、1990年に書き下ろされ、2015年に制作されたSF作品。撮影の舞台にとなっているのは福島の居住が制限されている被災地で、多くの登場人物も被災中の人々によって演じられており、本展では特にそれらのシーンに絞って再構成された映像インスタレーションとして発表されている。
毎隔週繁華街のストリートジャックを繰り返し「毎回逮捕されていた」という程、熱量を持って2年にわたって行われた実験的な運動であった「東京ガガガ」。この運動を由来に持つ「ハチ公プロジェクト」は、「当時渋谷のハチ公前スクランブル交差点を見たときに、” ここをかどうかしてやろう” と思った。」 園子音監督をきっかけに、待ち合わせ場所のアイコンとしてのハチ公を複製し、待ち合わせ場所の増殖を目的とした。最初の設置場所に選ばれているのは、「ひそひそ星」と「東京ガガガ」を繋ぐ場所、福島の居住が制限された区域だった。そうした、バブル崩壊後の失われた20年や大震災に見舞われた日本社会や報道の自由度の下落、それに反比例するように高まる炎上/監視社会を映し出す社会の鏡のかのような表現活動を、園子音監督はユーモアを前提に行ってきた。
ディストピアとユーモアという両極の共存、そしてアートについて彼は「映画でもアートでもな んでも、目指すべきポイントはたったひとつなんだ。そこにたどり着きたいだけなんだ。何千 年も生きられない限り人間は、現実には愛と平和の調和を見ることは出来ないだろう。表現は” それを垣間見るための”、けれど” 砂鉄と磁石が別れるような”、そんな矛盾と完璧さにたどり 着くためのものなんだ。」と語っている。
本展が開催されるのは、Chim↑Pom と Garter のスタジオ「キタコレビル」に新しくオープンした不定期でのアーティスト・ラン・ギャラリー「Garter」。4月に開催された天才ハイ スクール !!!!『現物オーバードーズ』展には、1100人もの観客を動員するなど、今後も活躍が期待される注目のアートスポットだ。また、本展と同時開催として、『ラブ&ピース・ペインティングス』が6月2日(火)から7月5日(日)までワタリウム美術館のオン・サンデーズ書店にて開催されている。
<イベント情報>
園子温展『ひそひそ星』
会場: Garter @キタコレビル
住所: 東京都杉並区高円寺北 3-4-13
会期: 6月26日(金)〜7月26日(日)
時間: 15:00 〜 20:00
休廊日: 水曜日
入場料: 500円
オープニング・レセプション: 6月26日(金) 17:00 〜 19:30
HP: chimpom.jp/artist-run-space-jp.html