『Interview Magazine』元編集長の Ingrid Sischy (イングリッド・シシー)が63歳で逝去
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『Interview Magazine』元編集長の Ingrid Sischy (イングリッド・シシー)が63歳で逝去
Ingrid Sischy Dies At 63
Ingrid Sischy was and always will be an integral part of Interview. She was an extraordinary editor, interviewer, and boss, and a powerhouse in the modern magazine world. She will be greatly missed.
米『Interview Magazine (インタビュー・マガジン)』の編集長を18 年務めた後、各誌でライター兼編集者として活躍した Ingrid Sischy (イングリッド・シシー) が乳がんのため、アメリカ・ニューヨークの病院で7月24日に逝去した。享年63歳だった。
Sischy は、南アフリカ共和国・ヨハネスブルグ生まれのスコットランド・エディンバラ育ち。1979〜87年まで現代美術誌『Art Forum (アート フォーラム)』で編集者として働き、1988〜96年までコンデナスト社が発行する雑誌『The New Yorker (ザ・ニューヨーカー)』で写真とファッションの評論家として活躍。写真家の Robert Mapplethorpe (ロバート・メイプルソープ)やファッション・デザイナーの Miuccia Prada (ミウッチャ・プラダ)、Azzedine Alaia (アズディン・アライア)、Alexander McQueen (アレキサンダー・マックイーン) らを、デビュー間もない頃に取り上げたことでも知られる。
そして、1989年に『Interview Magazine』の編集長に就任。彼女はそこで18年間、発行人兼プレジデントでパートナーの Sandra Brant (サンドラ・ブラント) と同誌を率いる。
1997年からは『Vanity Fair (ヴァニティ・フェア)』の編集者として働き、Madonna (マドンナ)から Keith Haring (キース・ヘリング) まで、アート、ファッション、エンターテインメント界のスターたちを取材した。2011年に Christian Dior (クリスチャン・ディオール)から解雇されたファッション・デザイナーの John Galliano (ジョン・ガリアーノ)が、騒動後に初めて取材に応じたのも Ingridが敢行した同誌のインタビューだった。
2008年からは、Conde Nast International (コンデナスト・インターナショナル)のインターナショナル・エディターを務め、フランス版、イタリア版、スペイン版の『Vanity Fair』やドイツ版『Vogue (ヴォーグ)』に携わった。
『Vanity Fair』の Graydon Carter (グレイドン・カーター) 編集長は、自社ホームページに掲載した追悼メッセージで、「Ingrid は才能溢れるジャーナリストだった。彼女が一番興味を持って取り組んだのは、アートとファッション。簡単明瞭に物事を伝えるのが上手で、机に向かうと並外れた集中力で仕事をこなした。普段はとても楽しい人でもありました」と彼女との思い出を振り返っている。