Alessandro Michele's Rhizomatic Scores At Gucci Fall Winter 2016 Runway Show

Gucci (グッチ) 2016-17年秋冬コレクション、リゾーム的に広がる Alessandro Michele (アレッサンドロ・ミケーレ) ワールド

Alessandro Michele's Rhizomatic Scores At Gucci Fall Winter 2016 Runway Show
Alessandro Michele's Rhizomatic Scores At Gucci Fall Winter 2016 Runway Show
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Gucci (グッチ) 2016-17年秋冬コレクション、リゾーム的に広がる Alessandro Michele (アレッサンドロ・ミケーレ) ワールド

Alessandro Michele's Rhizomatic Scores At Gucci Fall Winter 2016 Runway Show

今季コレクションノートに記されたのは、プレスリリースのテキストとアメリカ人現代作曲家 David Tudor (デイヴィッド・チューダー) が1959年に作曲したピアノ曲「Introduction: Rhizome (リゾーム)」のスコア。このことからも分かる通り、今回のコレクションは「リゾーム的」な考え方を元に制作されている。

Gucci (グッチ) 2016-17年秋冬コレクションが24日、ミラノ ファッションウィーク期間中に発表された。

今季コレクションノートに記されたのは、プレスリリースのテキストとアメリカ人現代作曲家 David Tudor (デイヴィッド・チューダー) 1959年に作曲したピアノ曲「Introduction: Rhizome (リゾーム)」のスコア。このことからも分かる通り、今回のコレクションは「リゾーム的」な考え方を元に制作されている。

© Gucci

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そもそも「リゾーム」とは何か。哲学の世界において多く用いられるこの考え方は、簡単に言えば「物事の始まりから発展していく過程がツリー型に分類できる」と考える従来の形而上学のあり方に対し、より自発的かつ複雑、そして錯綜する中で形成される原理のことを指している。それでは今回のコレクションにおいてはどこが「リゾーム的」であると言えるか。それは恐らく、これまで Alessandro Michele (アレッサンドロ・ミケーレ) が強く打ち出してきた「ジェンダーレス」、「エクレクティック」、そして「クァーキー」といったスタイル美学のそれぞれを、半ばカオスのように発展、進化させるといったところだろう。実際、今回のコレクションでは特定の時代背景やジャンル、そしてスタイルにフォーカスするというよりも、あえて無秩序であることを謳歌するような奔放かつ耽美的なルックが多く登場している。

目の醒めるようなマゼンタのセットアップと真紅のファーコート、袖口にブランドのアイコンであるウェブ ストライプを取り入れたヴィンテージテイストのジャケット、トロンプイユ装飾を施したターコイズブルーのケープ、エキゾチックレザーをパッチワークで繋ぎ合わせた豪奢なコート、そして色とりどりのオーストリッチフェザーをヘムにあしらったオーガンザのボールガウン。アヴァンギャルドの復権とも取れるデコラティブなルックは、Alessandro Michele (アレッサンドロ・ミケーレ) による Gucci (グッチ) が今のファッションシーンにおいていかにセンセーショナルであるかということをまざまざと見せつけている。

ちなみに冒頭に登場した David Tudor (デイヴィッド・チューダー) は、433秒の間まったく音を発さないという前代未聞のピアノ曲「4’33”」をはじめ、前衛的な作品で現代音楽界に衝撃をもたらした John Cage (ジョン・ケージ) のいくつかの作品における共同作曲者としても知られている。勢いを増していく Gucci のコレクションは、今後更に華美になっていくのか、それとも唐突に「無音」に転じるのか。その予測は誰にもつかないはずだ。

問い合わせ先/グッチ ジャパン カスタマーサービス 0120-88-1921
HP: www.gucci.com