Discover The Full Looks From Demma Gvasalia's Debut Collection At Balenciaga

Demma Gvasalia (デムナ・ヴァサリア) による Balenciaga (バレンシアガ) が初のランウェイショーを開催

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Demma Gvasalia (デムナ・ヴァサリア) による Balenciaga (バレンシアガ) が初のランウェイショーを開催

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Vetements (ヴェトモン) の一員である Demma Gvasalia (デムナ・ヴァサリア) による Balenciaga (バレンシアガ) デビューコレクションがパリで発表。

何はさておき、Balenciaga (バレンシアガ) だ。今最も注目を集めるフランスの気鋭ブランド Vetements (ヴェトモン) の発起人である Demma Gvasalia (デムナ・ヴァサリア) がクリエイティブ・ディレクターに就任した昨年の10月以来、業界の期待を一身に受けてきたフランスが誇る老舗メゾン。そして5ヶ月の沈黙を経て、ついに新生 Balenciaga の全貌が明かされた。

テレビ局内の一室を使って開催された今季 Balenciaga 2016-17年秋冬コレクション。会場には、ジャーナリストやスタイリストはもちろんのこと、同じく今をときめく Gucci (グッチ) のクリエイティブ ディレクター Alessandro Michele (アレッサンドロ・ミケーレ) の姿も見受けられるなど、その注目度の高さが伺える。ちなみに今回のショーでは、ブランド初となるライブストリーミング (それも業界的にも前例のない VR 仕様) が行われたことも言及しておくべきだろう。

© Balenciaga

© Balenciaga

無機質な機械音が一定のペースで鳴り響く中、ファーストルックで登場したのはグレーのセットアップ。着用するのは Vetements 2016-17年秋冬のフィナーレでウィンドブレーカーを着て登場したモデルだ。続いて登場したのは、これまた装飾の類を一切排除したプリーツスカートとトラウザーをレイヤーしたセットアップ。タータンチェック、グレンチェックなどトラディショナルなセットアップがいくつか続いた後、鮮烈なブルーのジャケットによってその沈黙は破られる。

ジップを半分開け、後ろにずらして着用したかのような捻りの効いたジャケット。ワードローブ、アクセサリー共に徐々にエッジが研ぎ澄まされていく中盤には、パッディングによって往年のコクーンシルエットを再現したジャケットやスーパーオーバーサイズのシャツとプラットフォームシューズのスタイリングが登場。終盤には、いくつものフローラルパターンを大胆に組み合わせたイブニングルックが華やかさを添えている。

D.I.Y.」で「ロー・キー」なスタイルで次世代のアヴァンギャルドを地で行く Vetements に同じく、リアルクローズをベースに発展、進化、そして変形させたコレクションだが、一方でメゾンのヘリテージに対する敬意も忘れてはいない。実際、序盤に登場したベーシックなセットアップでさえ、そのウエストはまるで彫刻のようにシェイプされ、360度どこから見ても構築的なシルエットを完成させている。

創設者の Cristóbal Balenciaga (クリストバル・バレンシアガ) は、その卓越した美的感覚と布を巧みに操るスキルで「クチュール界の建築家」と謳われ、彼の作る作品はアートとして賞賛された。その創造性を今日に蘇らせた Demma Gvasalia による Balenciaga のコレクションは、また同時に徹底したリアリストである彼のフィロソフィーを反映させた、「今まさに着たい」と思わせてくれる “vêtement (フランス語で洋服の意)” だと言えるだろう。

今回のコレクションについて各国のメディアでは概ね好評が多く見受けられたが、中でも印象的だったのは『Vogue.com (ヴォーグドットコム)』にて Sarah Mower (サラ・ムーア) が、Demna のアントワープ時代の恩師である Linda Loppa (リンダ・ロッパ) に取材をした際の回答。「私の新しいブランドが、ようやく見つかったような気がする。」そう感じたのは、彼女だけでは無いはずだ。