テーマは「究極のエレガンス」、布の持つ可能性を最大限にまで高めた Atelier Versace (アトリエ・ヴェルサーチ) 2016-17年秋冬オートクチュールコレクション
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テーマは「究極のエレガンス」、布の持つ可能性を最大限にまで高めた Atelier Versace (アトリエ・ヴェルサーチ) 2016-17年秋冬オートクチュールコレクション
Atelier Versace Fall Collection Experiments The Sculpture Silhouette And Fluid Fabrication
パリ オートクチュールファッションウィーク初日にあたる3日、Atelier Versace (アトリエ・ヴェルサーチ) の2016-17年秋冬コレクションが発表された。2区に位置する歴史的建造物 Palais Brongniart (パレ・ブロンニャール) を会場にした今季、テーマとなったのは「Pure Elegance (真のエレガンス、究極のエレガンス)」だ。
パリ オートクチュールファッションウィーク初日にあたる3日、Atelier Versace (アトリエ・ヴェルサーチ) の2016-17年秋冬コレクションが発表された。2区に位置する歴史的建造物 Palais Brongniart (パレ・ブロンニャール) を会場にした今季、テーマとなったのは「Pure Elegance (真のエレガンス、究極のエレガンス)」だ。
ファーストルックで幕を切ったのは、Karen Elson (カレン・エルソン)。ペールピンクとジェイドカラーのダブルフェイスで仕立てられたウールコートは、肩が落ちたようにざっくり羽織り、下からバーガンディのサテンガウンを合わせている。
全体を通して、Versace (ヴェルサーチ) の DNA であるフェミニンなシルエットと、フレンチクチュールのような抜け感のあるフリュイッドなファブリック使いが目を引く今季のコレクションだが、その裏には当然想像を絶するアトリエの技巧が隠されている。中盤にて Bella Hadid (ベラ・ハディッド) が着用した真紅のガウンには、首元から右肩、そして胸元からバイアスのドレープがあしらわれているが、ラフに見えるこのディティールでさえ、ドレープの襞 (ひだ) ひとつひとつを完璧なフォルムに仕上げるため、目に見えないほど細やかなステッチワークが施されている。
オートクチュールの真髄である「布」に特化し、その可能性を最大限にまで高めたコレクションの中には、シアーなオーガンザをスパンコールのように細かくカットし、エンブロイダリーに用いた作品などが登場。中でも目を引くルック24は、遠目から見るとまるでミンクファーのように見える柔らかな質感を、前述のファブリックのパーツとスパンコールを交互に刺繍することで表現していることが分かる。
フィナーレで登場したのは Carolyn Murphy (キャロリン・マーフィー)。ライトモーヴのワンショルダードレスは、ボディコンシャスなシルエットに短冊状のファブリックを幾多にも重ね、その隙間にスワロフスキー・クリスタルの刺繍を施すことで彫刻のような立体的な仕上がりとなっている。
HP: www.versace.com