2 Photographer's Exhibition at Ima gallery

IMA gallery が写真家、石橋英之の個展と水谷吉法の写真集刊行記念展を同時開催

2 Photographer's Exhibition at Ima gallery
2 Photographer's Exhibition at Ima gallery
News/

IMA gallery が写真家、石橋英之の個展と水谷吉法の写真集刊行記念展を同時開催

2 Photographer's Exhibition at Ima gallery

IMA gallery (イマ ギャラリー) が、フランス在住の日本人写真家、石橋英之 (いしばし ひでゆき) の個展と水谷吉法 (みずたに よしのり) の新作写真集刊行を記念した特別展示の二つの展覧会を同時に開催する。

©Hideyuki Ishibashi, #Aaron from the series Connotations, 2015, courtesy of IMA gallery

©Hideyuki Ishibashi, #Aaron from the series Connotations, 2015, courtesy of IMA gallery

IMA gallery (イマ ギャラリー) が、フランス在住の日本人写真家、石橋英之 (いしばし ひでゆき) の個展と水谷吉法 (みずたに よしのり) の新作写真集刊行を記念した特別展示の二つの展覧会を同時に開催する。

フランス北部にあるリールを拠点に活動し、ファウンドフォトを使ったコラージュやアプロプリエーションの手法を用いた作品を制作する石橋英之。フランスの蚤の市で購入した古写真やポストカードの断片をコラージュ によってひとつのイメージを作り上げた作品 「Présage」と新作「Connotations」を発表する。

新作「Connotations」は、友人であるアメリカ人女流詩人が自身の恋愛経験を綴った極私的な詩の言葉から紡ぎ出した虚構のポートレイト。石橋はインターネットのイメージを用い、架空の男性をコラージュによって具象化した。その試みは、文学と写真の融合のみならず、現代社会における写真と記憶のあり方を問いかけている。一つのイメージを作り上げることにあえて複雑なプロセスを踏むことは、イメージに重層性を与え、鑑賞者に ‘見る’ という行為を改めて問い直すことだろう。

今回の展示では、2つのシリーズの元となった写真のオリジナルコラージュも同時公開し、その制作の軌跡をたどる。展覧会の前日にはアートと記憶をテーマに石橋とアーティストのミヤギフトシ、『美術手帖』編集長の岩渕貞哉によるトークイベントも開催される。今回の作品について石橋は「私は、複雑なプロセスを経て完成したこれらのイメージを鑑賞者が見る事で、イメージが氾濫する今だからこそ、純粋に、ものを見るという行為の多義性を考え直す為の時間を与えたかったのです。」と語る。

 

一方、水谷吉法の写真集『HANON』刊行記念展では、彼が作家の名を一躍世に広めた前作『TOKYO PARROTS』の続編として、東京近郊に異常繁殖した川鵜を追った新作を披露する。

ありふれた日常風景を、独自の視点で絶え間なくカメラに収めていく水谷吉法。鮮やかな色彩が印象的だったこれまでの水谷作品とは一線を画し、カラーながらモノクロ写真のごとき白と黒のモノトーンの色調で表現されている。鳥の存在によって特異化した都市風景は、水谷の得意とするグラフィカルな構図によって切り取られ、遠近感覚を失った二次元世界へと変換される。東京の空に架かる電線を占領する大群の姿は、まるで譜面に並ぶ音符記号のように浮かび上がり、ポエティックな画を作り出している。本作について水谷は以下のようにコメントしている。

「都市の中で大群をなす川鵜たちと周囲の環境とのつりあいが取れていない光景は、現代社会へのある種の警鐘 でもある。しかし、同時に黒い鳥たちは、まるで音譜よろしく上空で美しい旋律を奏でているようにも思えるのであった。」

<石橋英之>
いしばし ひでゆき。1986 年兵庫県生まれ。2009 年、日本大学芸術学部卒業後、2011年よりフランス北部のリール在住。2013年、個展「Présage /予兆」を BT ギャラリー (東京) で開催したほか、2015年には Vol de Nuits (マルセイユ) で個展を開催。受賞歴としては、フランスの「Prix Voies O 2013」にノミネートされたほか、フランス国内の若手アーティストをサポートする「SFR Jeunes Talents」の ‘Lille 3000’ の最終候補 4人に選出された。2015 年に IMA Photobooks より 写真集『Présage』を刊行し、同年の UNSEEN (アムステルダム) で新作「Connotations」を発表し高い評価を得る。

<水谷吉法>
みずたに よしのり。1987年、福井県生まれ。日本大学経済学部卒業後に、東京綜合写真専門学校で学ぶ。2014年に LensCulture Emerging Talents 2014 Top 50 および Foam Magazine Talent Call 2014 を受賞。2013 年、 2014 年に LUMIX MEETS TOKYO 2020 BY JAPANESE PHOTOGRAPHERS に参加。2014 年から 16 年 にかけて、ibasho gallery (アントワープ)、aura gallery (北京)、ibasho gallery (チューリッヒ)、Webber Gallery (ロンドン) など、世界各地で個展を開催。これまで IMA Photobooks より『TOKYO PARROTS』、『COLORS』、『YUSURIKA』の3冊の写真集を刊行。

展覧会情報
展覧会名  石橋英之個展「Présage / Connotations」
会期  2016年7月29日 (金)〜2016年9月24日 (土)
※オープニングレセプション (作家によるブックサイニング)
2016 年7月29日(金) 19:00〜21:00
会場  IMA CONCEPT STORE 内 IMA gallery
住所 東京都港区 六本木 5-17-1 AXIS ビル3F
時間  11:00〜 19:00
定休日  日・月・祝祭日※8月11日 (木・祝)〜 8月15日 (月) は夏期休暇のため休館
Tel  03-5572-7144
主催  株式会社アマナ
HP  imaonline.jp/imaconceptstore.
展覧会情報
展覧会名 水谷吉法 写真集『HANON』刊行記念展
会期 2016年7月29日 (金)〜2016年9月24日 (土)
※オープニングレセプション
2016 年7月29日(金) 19:00〜21:00
会場 IMA CONCEPT STORE 内 IMA wall
住所 東京都港区 六本木 5-17-1 AXIS ビル3F
時間 11:00〜 19:00
定休日 日・月・祝祭日
※8月11日 (木・祝)〜 8月15日 (月) は夏期休暇のため休館
Tel 03-5572-7144
主催 株式会社アマナ
HP imaonline.jp/imaconceptstore.
詳細 新刊『HANON』水谷吉法著
定価 5,000 円※展覧会期間中特別価格 4,500 円
造本:町口覚
発行:IMA Photobooks