東京都写真美術館がリニューアル・オープン、総合開館20周年記念第一弾は「杉本博司 ロスト・ヒューマン」展を開催
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東京都写真美術館がリニューアル・オープン、総合開館20周年記念第一弾は「杉本博司 ロスト・ヒューマン」展を開催
Hiroshi Sugimoto To Hold Exhibition At Tokyo Photographic Art Museum
現在、大規模な改修工事のため休館していた東京都写真美術館がいよいよ2016年9月3日 (土) にリニューアル・オープンする。総合開館20周年を迎える同館では、平成28年度の事業をすべて「総合開館20周年記念」として様々な記念事業を開催する予定となっており、オープンと同時に「杉本博司ロスト・ヒューマン」展が開催される。
現在、大規模な改修工事のため休館していた東京都写真美術館がいよいよ2016年9月3日 (土) にリニューアル・オープンする。今年で総合開館20周年を迎える同館を記念して、現代美術作家杉本博司による「杉本博司 ロスト・ヒューマン」展が開催される。
杉本博司は、「ジオラマ」、「劇場」、「海景」などの大型カメラを用いた写真表現や、フォトジェニック・ドローイング、放電上など、写真の発明や科学研究に基づいた写真作品で写真界のみならず、現代美術やデザイン界等で多大な影響を与え、近年では歴史をテーマにした論考に基づく展覧会や国内外の建築作品を手掛けるなど多岐にわたる活動で注目を集めている現代美術作家である。
本展覧会ではロスト・ヒューマン、人類と文明の終焉という壮大なテーマを掲げ、世界初発表となる新シリーズ「廃墟劇場」に加え、本邦初公開「今日 世界は死んだ もしかすると昨日かもしれない」、新インスタレーション「仏の海」の3シリーズを2フロアに渡って展示。理想主義者、比較宗教学者、宇宙物理学者などの遺物と化した歴史や文明についてのインスタレーションを33のシナリオから巡り歩くといったもの。これは、2014年パリの美術館 Palais de Tokyo (パレ・ド・トーキョー) で発表し、好評を博した展覧会を東京ヴァージョンとして新たに制作したもので、自身の作品や蒐集した古美術、化石、書籍、歴史的資料等から構成されている。
そして今回世界初公開となる新シリーズ「廃墟劇場」は、1970年代から制作している「劇場」を発展させたもので、経済のダメージ、映画鑑賞環境の激変などから廃墟と化したアメリカ各地の劇場で、作家自らがスクリーンを張り直して映画を投影し、上映一本分の光量で長時間露光した作品となっている。また、「仏の海」は10年以上にわたり作家が取り組んできた、京都蓮華王院本堂 (通称、三十三間堂) の千手観音を撮影した大判作品による新インスタレーションが展示される。
これらの作品たちが経てきた時の流れや歴史、人々によって作り上げられた文明などが高い技術によって目の前に再現されるその空間は、人類と文明が遺物となってしまわないために、その行方について、杉本博司の最新作と共に現代社会を再考する貴重な機会となっている。また、総合開館20周年を迎える同館では、平成28年度の事業をすべて「総合開館20周年記念」としてワークショップやイベント、国際シンポジウムなど様々な記念事業を開催する予定となっている。写真と映像のトップミュージアムとして新しくスタートする東京都写真美術館へぜひ足を運んでみては。
展覧会情報 | |
展覧会名 | リニューアル・オープン 総合開館20周年記念「杉本博司 ロスト・ヒューマン」展 |
場所 | 東京都写真美術館2階・3階展示室 |
住所 | 東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内 |
会期 | 9月3日 (土) ~11月13日 (日) |
時間 | 10:00~18:00 ※木、金曜日は20:00まで ※入館は閉館の30分前まで |
料金 | 一般1,000円、学生800円、中高生・65歳以上700円 |
休館日 | 月曜日(ただし9月19日、10月10日は開館し、9月20日、10月11日は休館) |
HP | topmuseum.jp |