The Ultimate Guide To Best Coffee Table Books In 2016

年末年始に読みたいファッション、アート、カルチャーのブックセレクション決定版

Image courtesy of Flickr Creative Commons

The Ultimate Guide To Best Coffee Table Books In 2016
The Ultimate Guide To Best Coffee Table Books In 2016
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年末年始に読みたいファッション、アート、カルチャーのブックセレクション決定版

The Ultimate Guide To Best Coffee Table Books In 2016

今年の11月に掲載した「世界一美しい本を作る男」こと、Gerard Steidl (ゲルハルト・シュタイデル) のインタビューから抜粋した一節だ。そう、本は美しい。いくらスマホ全盛であれ、雑誌が低迷し、大手出版社がデジタルシフトしようとも、本のもつ美しさ、ひいてはそれらを所有する “優越感” は色褪せることは無い。

「開いた本に当てられる電気による反射、または、日差しによって作られる書籍の影。電子機器の場合だと絶対にも表現ができない美しさを本は作ることができます。」

今年の11月に掲載した「世界一美しい本を作る男」こと、Gerard Steidl (ゲルハルト・シュタイデル) のインタビューから抜粋した一節だ。そう、本は美しい。いくらスマホ全盛であれ、雑誌が低迷し、大手出版社がデジタルシフトしようとも、本のもつ美しさ、ひいてはそれらを所有する “優越感” は色褪せることは無い。

そんな背景があってのことか、今年の9月にはヴェネチアにて Chanel (シャネル) の企画展シリーズの最新エキシビションとして「CULTURE CHANEL, The woman who reads 読む女」が開催。生前の彼女が比類なき愛書家であったことは、今年の10月に日本語版が創刊された『素顔のココ・シャネル』においても、彼女を知る唯一の親族である Gabrielle Palasse-Labrunie (ガブリエル・パラス=ラブリュニ) の回想とともに記されている。

兎にも角にも新著が豊作の2016年。ファッションブランドのアニバーサリーブックからクリエイターの写真集、そしてレシピ本…今回は年末年始に向けて、手元に置いておきたくなるような ”コーヒーテーブル・ブック” を3つのキーワードでご紹介します。

Inspi-read

ファッションブランドの書籍が豊富であった2016年。冒頭の『素顔のココ・シャネル』をはじめ、今年で創業75周年を迎えた Coach (コーチ) のアニバーサリーブックVersace (ヴェルサーチ) 初の写真集Chaumet (ショーメ) の壮大な歴史を3冊のアートブックにまとめたコレクターズエディションパリのアンダーグラウンドシーンを長年捉え続けてきた Pierre-Ange Carlotti (ピエール=アンジュ・カルロッティ) による Vetementes (ヴェトモン) の写真集など、ヘリテージブランドから気鋭デザイナーまで選りすぐりのブックセレクションをご覧あれ。

Creative Spreads

作品は紙にプリントして保管したいと思うのがアーティストやクリエイターの常だろう。そしてその自己達成欲求を最大限に満たしてくれるのが、ハードカバーの作品集。今年発売された書籍をざっと見ただけでも Grace Coddington (グレース・コディントン) の作品集や荒木経惟の写真集、Jefferson Hack (ジェファーソン・ハック) のエディトリアルブックまで、巨匠、ニューフェイス、はたまた “インスタ・セレブ” のセルフィー集まで幅広いラインナップが揃う。インテリア需要としても価値のあるビジュアルブックだが、せっかくなら紙が擦り切れるまで作品に目を凝らして欲しい。

Living Well, Reading Well

Coco Chanel (ココ・シャネル) は生前、本を通して世界中を “空想旅行” するのを何よりも楽しみにしていたと伝えられている。本を開くたびに開かれる、新たな世界。18~19世紀の富裕層の象徴であった「オリエント急行」の歴史を編纂したヒストリーブックや、新折衷主義で知られるアメリカ人アーティスト Hunt Slonem (ハント・スローンムの) インテリアデザインブック、そして BVLGARI (ブルガリ) のレストランでエグゼクティブシェフを務める Luca Fantin (ルカ・ファンティン) によるレシピブックなど、ライフスタイル、トラベル、そしてアートの視点で編纂されたビジュアルブックは、絶好のインスピレーション源となること間違い無しだ。