Year In Review 2016; Designers Say Hello And Goodbye (...And Hello Again)

新年を迎える前におさらい、ファッション業界の3つの新常識 Vol.1

Year In Review 2016; Designers Say Hello And Goodbye (...And Hello Again)
Year In Review 2016; Designers Say Hello And Goodbye (...And Hello Again)
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新年を迎える前におさらい、ファッション業界の3つの新常識 Vol.1

Year In Review 2016; Designers Say Hello And Goodbye (...And Hello Again)

「ファッション業界にとって激動の一年」であった2016年。いや、考えてもみれば、ファッションは常に移り変わるものであり、それはいつの時代も変わらないこと。むしろ激動でない期間が一年あったとすれば、逆に大事件だ。

「ファッション業界にとって激動の一年」であった2016年。いや、考えてもみれば、ファッションは常に移り変わるものであり、それはいつの時代も変わらないこと。むしろ激動でない期間が一年あったとすれば、逆に大事件だ。

そんなわけで、今年もファッションにまつわる様々な事柄が世間を賑わせた。特に今年は、これまでファッションの世界で常識とされていたルールが塗り替えられた一年。新年を迎える前に、3つの新常識をおさらいしよう。

Nothing lasts forever

新常識その1「デザイナーに終身雇用は、まず無い」

今年もデザイナー交代が相次いだ。まさに “Nothing lasts forever (この世に永続的なものは無い)” というフレーズが頭によぎるほど刹那的に繰り広げられる “パワームーブ” は、さながらカードゲームのトレーディングのような感覚にすら陥りかねない。以下、今年 “はじめまして” をしたデザイナーと、”さよなら” した12組のデザイナーの一覧。来年はどんな波乱が待ち受けているのか、カードを切りながら予測してみよう。

コンストラクティブなシルエット作りで「クチュール界の建築家」の異名を持った Cristóbal Balenciaga (クリストバル・バレンシアガ) へのオマージュとして、Balenciaga (バレンシアガ) 2016-17年秋冬ランウェイのファーストルックでは彫刻のようにウエストラインをシェイプしたスーツルックが登場。| © Balenciaga

コンストラクティブなシルエット作りで「クチュール界の建築家」の異名を持った Cristóbal Balenciaga (クリストバル・バレンシアガ) へのオマージュとして、Balenciaga (バレンシアガ) 2016-17年秋冬ランウェイのファーストルックでは彫刻のようにウエストラインをシェイプしたスーツルックが登場。| © Balenciaga

Demma Gvasalia (デムナ・ヴァサリア) による Balenziaga (バレンシアガ) 本格始動、初のランウェイではクチュールのヘリテージと現代的なエキセントリシティ融合した44のルックを披露。

Lanvin (ランバン) 新クリエイティブ・ディレクターは Bouchra Jarrar (ブシュラ・ジャラール)デビューコレクションではミニマルなスタイリングで “センシュアル” という新たなメゾンコードに挑戦。

Brioni (ブリオーニ) クリエイティブ・ディレクターに、元『mytheresa.com (マイテレサドットコム)』の Justin O’Shea (ジャスティン・オシェイ) が就任パリ オートクチュールファッションウィーク期間中に発表したデビューコレクションで好評を博すも、3ヶ月後の10月には退任という記録的な短期間でのデザイナー交代で話題となった。

Salvatore Ferragamo (サルバトーレ・フェラガモ) のクリエイティブ・ディレクター Massimiliano Giornetti (マッシミリアーノ・ジョルネッティ) が退任ウィメンズシューズのデザインディレクターに Paul Andrew (ポール・ アンドリュー)、メンズレディ トゥ ウェアのデザイン・ディレクターに Guillaume Meilland (ギョーム・メイアン)、ウィメンズのデザインディレクターである Fulvio Rigoni (フルヴィオ・リゴーニ) が就任し、3人のデザイナーによる新体制での新たな出発となった。

さよなら、カリスマ。Heidi Slimane (エディ・スリマン) が Saint Laurent (サンローラン) を退任。後任はイタリア人デザイナーの Anthony Vaccarello (アンソニー・ヴァカレロ)

4月 アメリカブランドの雄、Calvin Klein (カルバン・クライン) が新たなディレクションで本格始動!ウィメンズ、メンズのクリエイティブ・ディレクター  Francisco Costa (フランシスコ・コスタ) と Italo Zucchelli (イタロ・ズッケーリ) に代わり、 8月にはかねてから噂されていた Raf Sions (ラフ・シモンズ) がチーフ・クリエイティブ・オフィサーに就任した。デビューコレクションは来年2月。

9月にパリにて発表された Anthony Vaccarello (アンソニー・ヴァカレロ) による Saint Laurent (サンローラン) のデビューコレクション。| © Saint Laurent

9月にパリにて発表された Anthony Vaccarello (アンソニー・ヴァカレロ) による Saint Laurent (サンローラン) のデビューコレクション。| © Saint Laurent

Diane von Furstenberg (ダイアン・フォン・ファステンバーグ) のチーフ クリエイティブ オフィサーに Jonathan Saunders (ジョナサン・サンダース) が就任。9月にはルックブック形式でデビューコレクションを披露した。

7月 NY ファッションウィークに大きな変化のあった2016年。アメリカンクチュールの祖 Oscar de la Renta (オスカー・デ・ラ・レンタ) の新クリエイティブ・ディレクター Peter Copping (ピーター・コッピング) は2年間の契約期間にピリオドを打った

7月 Dior (ディオール) の アーティスティックディレクターに Maria Grazia Chiuri (マリア・グラツィア・キウリ) が就任。メゾン初の女性デザイナーによるデビューコレクションは、現代におけるフェミニズムのありかたを力強いワードローブで示した。

Berluti (ベルルッティ) のクリエイティブ・ディレクターに Haider Ackermann (ハイダー・アッカーマン) が就任!最高級のメンズシューズで知られるメゾンにどのような新風をもたらすのか。デビューコレクションは来年の1月。

MARNI (マルニ) 創業者 Consuelo Castiglioni (コンスエロ・カスティリオーニ) が退任。新クリエイティブ・ディレクターは Francesco Risso (フランチェスコ・リッソ)

Carven (カルヴェン) のアーティスティック・ディレクターデュオのAlexis Martial (アレクシス・マーシャル) と Adrien Caillaudaud (アドリアン・カヨド) が退任。後任は未定とのこと。

新年を迎える前におさらい、ファッション業界の3つの新常識。第2弾「変化し続けるファッションウィークのスケジュール」第3弾「2016年最も話題を集めたコラボ10選」も是非ご覧下さい。