Maze In The Labyrinth Of Maria Grazia Chiuri’s First Dior Couture

マリア・グラツィア・キウリによるディオール初のオートクチュールコレクションが発表

Photo by Tierney Gearon © Dior

Maze In The Labyrinth Of Maria Grazia Chiuri’s First Dior Couture
Maze In The Labyrinth Of Maria Grazia Chiuri’s First Dior Couture
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マリア・グラツィア・キウリによるディオール初のオートクチュールコレクションが発表

Maze In The Labyrinth Of Maria Grazia Chiuri’s First Dior Couture

Dior (ディオール) 2017年春夏 オートクチュール コレクションが23日、パリのロダン美術館にて発表された。 Maria Grazia Chiuri (マリア・グラツィア・キウリ) による初のクチュールショーである今季、会場である特設テントには鬱蒼と草木が敷き詰められ、来場者を迷宮の世界へと誘った。

In the dark we will see clearly, my brothers. In the labyrinth we will find the right way.

Dior (ディオール) 2017年春夏 オートクチュール コレクションが23日、パリのロダン美術館にて発表された。 Maria Grazia Chiuri (マリア・グラツィア・キウリ) による初のクチュールショーである今季、会場である特設テントには鬱蒼と草木が敷き詰められ、来場者を迷宮の世界へと誘った。

ロダン美術館の庭園に設営された特設会場。| Photo by Adrien Dirand

ロダン美術館の庭園に設営された特設会場。| Photo by Adrien Dirand

ショーのプレスリリースに記されたのは20世紀フランスの詩人、Henri Michaux (アンリ・ミショー) が1944年に発表した詩集『L’Espace du Dedans』から引用された一節。「暗闇の中では、はっきりと見えるのだ、仲間たちよ。 迷宮の中では、正しい道が見つかるのだ」。このストーリーからは、メゾン初のアーティスティック ディレクターとして崇高なフレンチクチュリエの世界に足を踏み入れた、彼女自身の冒険精神が重ね合わされていることが容易に想像出来る。

ファーストルックで登場したのは、ブラックウールとサテンで仕立てられた「バージャケット」。まるで彫刻にように構築されたウエストラインは、見事なカーブラインを描きながらもどこかリラックスしたムードを漂わせている。

コレクションで登場した59体のうち、前半24体のほとんどが昨年の10月に発表されたプレタ同様ブラックとホワイトで統一された。徐々に華やかさを帯びる中盤には、イレギュラーに配置されたプリーツが躍動感溢れるビスチュエドレスや、幾重にも重ねたチュールの上から1600時間をかけて全面にゴールドのビーズで刺繍を施したフロアレングスのガウンが登場。ここでは、Stephen Jones (スティーブン・ジョーンズ) によるスターモチーフのヘッドピースが神々しさを演出している。その後ロマンティックなカラーストーリーへと広がりを見せたイヴニングルックだが、終盤では再びブラックとヌードカラーでまとめられた。

ショーの発表前に Maria Grazia Chiuri は、『Vogue (ヴォーグ)』オンラインの取材で「(クチュールが作り出す) 夢の世界を、ウェアラブルなものとして提案すること」を志したと語っている。そして生み出されたコレクションは、Dior が誇るメゾンの潤沢なヘリテージとアトリエの底力、そして現代女性が夢見るファンタジーを高濃度で凝縮した珠玉の作品たちで彩られた。

HP: www.dior.com