Double Act: Stella McCartney's Online Exclusive Project Starring Artist Couple

ステラ・マッカートニーのコラボプロジェクトから最新ストーリーが公開、アーティストカップルが織り成すローキーなカンバセーション

Double Act: Stella McCartney's Online Exclusive Project Starring Artist Couple
Double Act: Stella McCartney's Online Exclusive Project Starring Artist Couple
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ステラ・マッカートニーのコラボプロジェクトから最新ストーリーが公開、アーティストカップルが織り成すローキーなカンバセーション

Double Act: Stella McCartney's Online Exclusive Project Starring Artist Couple

世界各都市のイット・ガールたちのプライベートに迫る「One City, One Girl (ワン・シティ・ワン・ガール)」シリーズ、そして先日ローンチしたアーティストコラボシリーズ「#StellaBy」など、ユニークなコンテンツを打ち出してきた Stella McCartney。今回のシリーズでは、2人の登場人物が最新コレクションをインスピレーションに、コラボ作品を制作。最新ストーリーでは、これまでにも度々 Stella とのコラボを手がけてきたアメリカ人ビデオアーティストの Petra Cortright (ペトラ・コートライト) と、夫であり同じくアーティストの Marc Horowitz (マーク・ホロウィッツ) と再びタッグを組んでいる。

Stella McCartney (ステラ マッカートニー) のアーティストコラボシリーズ「Double Act (ダブル アクト)」から最新ストーリーが公開。

世界各都市のイット・ガールたちのプライベートに迫る「One City, One Girl (ワン・シティ・ワン・ガール)」シリーズ、そして先日ローンチしたアーティストコラボシリーズ「#StellaBy」など、ユニークなコンテンツを打ち出してきた Stella McCartney。今回のシリーズでは、2人の登場人物が最新コレクションをインスピレーションに、コラボ作品を制作。最新ストーリーでは、これまでにも度々 Stella とのコラボを手がけてきたアメリカ人ビデオアーティストの Petra Cortright (ペトラ・コートライト) と、夫であり同じくアーティストの Marc Horowitz (マーク・ホロウィッツ) と再びタッグを組んでいる。

Marc のペインティングスタジオで撮影された2つの映像作品『“””』と『{{{』では、VHS のアナログなタッチと、Petra の得意とする視覚トリックのようなエフェクトがなんとも言えないローキーな世界観を披露している。

以下、今回のコラボにあたり行われた2人のカンバセーションを収録したインタビュー全文。

Petra Cortright (以下P): アーティストとして初めて私とコラボした感想は?

Marc Horowitz  (以下M): どうなるか本当に分からなかったけど、とっても楽しかったよ。僕はプロジェクトで使ってきた古いVHSカメラで撮影して、君はいつも使っているウェブカメラを持ってきたよね。お互いの世界でいろいろと試していく中で素敵なものが撮れたし、それぞれのレンズを使って取り組めた。君が使ってるそのカメラ、すごく良かったよ。撮影するのがすごく楽しかった。180度回転させて撮ったショットなんかも。君は僕のVHSカメラは使わなかったね。別に気にしてないけど。

M: 僕らは別々に仕事することが多いけど、それでもお互いに影響し合ってると思う?

P: かすかに影響は出始めていると思うし、避けられないことよね。最近は、選ぶカラーもそれを映し出しているみたい。兆候として、というか。私の絵のギリシャ胸像のモデルは自分じゃないかって、あなたに冗談を言われたもの。

M: インターネット上にビデオアートを作りたいと最初に思ったのはなぜ?誰よりも先にやってたよね。

P: いくつか理由があるわ。まず、私って怠け者だから、オンラインに作品をアップロードすれば、外付けドライブにデータファイルを入れて持ち歩かなくていいでしょう。作品をノートパソコンだけに置いておくのは危険よ。バックアップをとるのが苦手だから。一度にたくさんのプログラムを動かしすぎてグラフィックカードをよく壊しちゃう。2つ目は、そうすることがとても自然だと思ったし、アーティストの友人たちと作っている作品をシェアする一番簡単な方法だったから。友人たちが住んでいるのは、ニューヨークやベルリン、メキシコシティ。シェアすることで他にもオンラインでたくさんの作品を上げている人たちと話をすることができたわ。もちろん、誰からも見られてしまうのはいいことだけじゃない。インターネットで自由に民主的に情報をシェアするという考えは大好きだけど、今は必ずしもそうでもなくなってきているわよね。これはまた別の話になってしまうけど。

P: 旅があなたの作品に重要なのはなぜ?例えば「The National Dinner Project」、「The Signature Series」といったプロジェクトがあるわ。

M: 人が好きだし、冒険が好きだ。子供の頃、オハイオとインディアナ以外に出かけることがほとんどなかったから、その中で細かいところまで探検しつくした。例えば、8歳の頃、自転車で手芸店に行っては、お小遣いのほとんどを造花に使っていた。それから、墓地に行って、寂しそうな人のお墓にその花を添えるんだよ。この話は君にしたことがないと思う。それから、ブレイクダンスクラブを始めて、お年寄りの前でパフォーマンスもした。ウェスターヴィルの新聞記事に掲載されたよ。僕に関する初めての記事だ。ビッグニュースさ!想像力豊かな子供だった。大人になるにつれて、この感覚をクリエイティブなことに向けるようになった。もっと大きなレベル、大きなステージでね。「The National Dinner Project」では、家具のカタログに掲載されるホワイトボードに自分の名前と電話番号を書いた。それから、「The Signature Series」では、合衆国の地図にサインした自分の名前のラインに沿って車を走らせ、行く先々の街に“改善”を施した。

M: 2人ともビデオや絵を扱ってるけど、僕らのスタイルやアプローチはどう違うと思う?

P: まったく違うわ。私は完全に一人じゃないとダメだし、他人のアイデアはいらないの。それに計画も立てないわ。全てをその瞬間に思いつくのが好きなの。あなたは計画をたてる方でしょ。きっとそれは、絵や物理的な素材を無駄にしない必要があるからだと思うの。私はデジタルだから、好きなだけ無駄にできる。好きなだけやり直せるし、何百万のバージョンが作れるわ。あなたは、みんなにアイデアをぶつけるのを楽しんでいるし、コラボレーションが好きね。たくさんのクルーとも。私には絶対にうまくこなせないだろうけど、あなたはやり遂げているものね。

P: 絵とビデオのように、表現の手法をミックスすることの大変さは何?

M: 常に悩んでるってことかな。僕にとって、絵とビデオはとても関係深いものだ。僕の絵に対するアプローチは、まるでビデオを作るようだから。どちらの表現でも、ストーリーを広げていくための場所が必要だ。絵は2-Dで、古い原画から時々背景を借りたりする。17世紀イタリアの静物画とか。それを大きなキャンバスに白黒で複製して、線画と色でキャラクターをかぶせる。伝えたいストーリーとエネルギーを反映した場面に変えていくんだ。このプロセスは、決められたセリフやアドリブを組み合わせてキャラクターを演じ、ビデオを制作するのにとても似ている。キャンバスも録音機器みたいに動く。ただ、時間ベースのビデオと比べると、静止している分、一回で全てを見せる必要があるけどね。

M: ビデオ制作はすごく楽しかった。どのパートが一番気に入った?

P: 本当に楽しくできたわ。もともと一人で仕事をするのが好きだから、私にとってコラボレーションってとても大変よ。自分がしていることは理解していても、それを人に伝えるのは苦手。一番怖かったのは、喧嘩になったりしないかしらってことだったわ(笑)。でも、そんなことは全然なかった。

P: 私たちは同じビジョンを持ってたと思う?

M: もちろん、持っているよ。僕らは違った方法でビデオを撮影したり制作したりするけど、上手にブレンドできた。僕の方が少し混沌としているけど、君が静けさをもたらして、それで全てが落ち着くのさ。

M: 芸術と洋服には重なる部分があるかな?

P: ええ、もちろんよ。どちらも個性やムードをふんだんに扱っているもの。作品を作っているときは、着ているものが自分のムードにとても影響するの。使っているカラー、線にまで影響してくる。たぶんアーティストは作品を作る状況を設定するのにとても苦労するけれど、作業しているときに着る洋服が要因になったりするもの。見る側になった時も、美術館でアート作品を見る時はより面白い洋服を着たり、もっと美しく着こなしたりしたいと思うわ。外見のことだけでも日々楽しくしてないと人生なんてあっという間だってことに気づくの。

M: そうだね、まったく同感だ。

P: メンズウェアコレクションでお気に入りのルックはどれ?

M: インディゴ のリボントリムのジャンパーとトラウザーズが好きだね。オリーブのトゥモローニットカーディガンもカッコいい。サングラスは全部大好き。どの服もすごく僕にフィットする。小柄なフランス人男性向けじゃないクールなメンズウェアブランドをやっと見つけた気がするよ。小柄なフランス人男性が問題というわけじゃなくて、僕がそういう服を着られないだけ。それと、メンズウェアは真面目すぎるところがあるけれど、ステラのメンズラインには楽しい要素が備わっているよね。

M: 次は、どんなプロジェクトがあるの?

P: 日本、中国、オーストラリア、ニュージーランドへ行く予定よ。アート・バーゼル香港でベルリンのギャラリーSocieteと個人ブースを出すの。それから、メルボルンにあるTristian KoenigとウェリントンのCity Galleryで展示会がるわ。あなたはシドニーで展示会があって、それから秋にニューヨークでふたりとも展示会があるわよね。9月にはFoxy Productionでも披露するわ。次の私たちの大きなコラボレーションは“赤ちゃん”かしら…

P: あなたは?

M: そう、赤ちゃん、もちろん!僕は、Armonyで仕事があって、そう、シドニーのCOMAギャラリーで3月に展示会がある。その後は、秋と冬に展示会がつまっている。9月はニューヨークのJohannes Vogtだ。同じ時期にニューヨークにいることができる。素敵だね。それから、11月はサンフランシスコのEver Gold Projects、2018年1月にはロサンゼルスのChina Art Objectsでも展示されるよ。

P: 仕事でひとつの曲を繰り返し聴かなければいけないとしたら、何?

M: ジョン マウスの『Keep pushing on』だね。