インスタグラムの影響によるショッピング―【デジタル・ユース・コンシューマー】
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インスタグラムの影響によるショッピング―【デジタル・ユース・コンシューマー】
Instagram-driven purchases: digital youth consumer
ファッション・ブロガーたちは、自らの日々のワードローブをとらえた『Instagram (インスタグラム) 』の写真を通して発信し、彼らのファンの購買行動に影響を与えているという。WGSNが3つの好例を紹介する。
提供: WGSN 文: ローラ=ジェーン・プレストン
*この記事は『WGSN』に2012年9月に掲載された記事の日本語版です。『WGSN』に興味ある方は、こちらから詳細をご確認ください。
ファッション・ブロガーたちは、自らの日々のワードローブをとらえた『Instagram (インスタグラム) 』の写真を通して発信し、彼らのファンの購買行動に影響を与えているという。WGSNが3つの好例を紹介する。
ヨーロッパ、米国、そして英国のインスタグラマー (『Instagram』のユーザーの意)やファッション・ブロガーたちは、トレンドセッターやブランドの広報活動のパートナーとして、影響力のある存在となっている。ミレニアルズ (物心ついた時からコンピュータと自然に触れ合う機会を与えられた、80年代前半以降に生まれた世代、10代中盤から30代前半の年齢層) を虜にし、彼らの購買行動に影響を与えているのだ。そして『Tumblr (タンブラー) 』『Pinterest (ピンタレスト) 』といったソーシャル・メディア・サイトや『Instagram (インスタグラム) 』といったビジュアル的にすぐれたアプリは、ブランドが顧客との関係を築き、イメージを通して購入へと向かわせ売上をのばすのにいま最も刺激的なプラットフォームを提供している。
ソーシャルで強くつながり、他の人がなにをしているのかつねに気になっているミレニアルズは、ブランドから直接的なメッセージより、仲間や見知らぬ他人の意見を聞くように生まれつきなっているかのようだ。上の世代とは買い物の仕方がまるで違う。
ソーシャルメディアはすでにショッピングのあり方を大きく変えてしまっていて、ミレニアルズは商品の購入前後にオンライン上で幅広くブランドをリサーチ、フォローし、各ブランドのクオリティ、価値、カスタマー・サービスについてそれぞれ判断を下している。
ブランドと消費者の関係構築の鍵となるのはオンライン上の商品レビューや『Facebook (フェイスブック) 』『Twitter (ツイッター) 』のコメントなどといったユーザー作成コンテンツ (UGC)。そんなUGCの中でも、ブランド・イメージをリサーチするのにいま最も参考となるのが、『Instagram』などのプラットフォーム上でのコメントややり取りである。情報を集め、ブランドが消費者のニーズや流行にすばやく対応することを可能にするサイトだ。
仲間とのネットワークを通してのショッピング
『Instagram』のようなアプリに投稿されるキーアイテムは、話の種になる。ユーザー同士がどこで商品を購入したかや、ブランドに対する意見をシェアしたりする。そしてこのような会話は直接Eコマースの売上に結びついたり、ブランドのイメージを左右させる。例えば、シューズブランドの Toms (トムス) について、『Instagram』ユーザーの kellinquinn_lover は「Tomsは好きじゃないけど、このスニーカーはかわいい」と同アプリの“we_fashion”フィード上で書いている。
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日々の着こなし
ミレニアルズはフィードバックや『いいね!』をもらうことによってより強く他者とのつながりを感じ、これが購入のキッカケとなることもある。しかし裏を返せば、投稿した写真にレスポンスがなければ不安を感じ、失望感や孤独を感じることにもなる。
影響力のあるインスタグラマー
最近まで、『Instagram』はiPhone上でしか使えなかったが、Android版や、ウェブ上で写真が見られる『Webstagram (ウェブスタグラム) 』を公開してさらにパワフルかつ人気のブログ用イメージ・アプリとなっている。
ヨーロッパ、米国、英国市場におけるブランド・イメージにおいて、以下のインスタグラマーやファッション・ブロガーたちの存在はますます重要になっている。
■we_fashion
自身が好きなプロダクトから、ファッション雑誌や『Tumblr』や『Weheartit』といったウェブサイト上の好きなイメージを投稿している彼女。また、彼女の日々のスタイリング写真や個人プロジェクトについても投稿している。
■grav3yardgirl
バニー・マイヤー (別名: grav3yardgirl) はテキサス出身。メイクアップ指南の動画を『YouTube (ユーチューブ) 』に投稿し、すぐに人気に火がついた彼女。現在は18万3,000人以上の購読者に向けて、購入したアイテムについて説明をする動画をアップしている。彼女の『Facebook』ページと『Instagram』のファン数はそれぞれ5万1,000人と6万1,000人以上。『Twitter』のフォロワーも3万1,000人以上だ。
彼女はグラマーなグランジ・ルックを体現していて、ファンに向けてどのように安価な普通の洋服を組み合わせて新しくカッコいいスタイルを作りだし、お財布にやさしいハイファッション的なルックを作るか、その方法を提案している。
■erikabowes
2010年にブログをはじめた彼女は、「ファッション・ブログを毎日チェックして、Rumi Neely (ルミ・ニーリー) や Olivia Lopez (オリビア・ロペス) たちからインスピレーションをもらっています」という。
彼女の着る洋服や購入するモノは、毎日『Instagram』にアップされ、彼女のファンたちが同じアイテムを購入して同じルックを手に入れようとしているのがコメントから読み取れる。彼女の投稿にはチャリティーショップで見つけたモノから、パーティやフェスティバルの写真、個人のプロジェクトなどがある。さらに、彼女の「shop my closet」ページ上で彼女の所有するアイテムを購入することも可能だ。また、風変わりなiPhoneカバーも好きなようで、鏡の前で撮った写真によく登場している。
重要な『Instagram』のハッシュタグ
『Instagram』におけるファッション系の投稿をリサーチする際に有効なハッシュタグ。
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