【開催中】 今週のTFP的おすすめ展覧会
植田光二
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【開催中】 今週のTFP的おすすめ展覧会
TFP Recommends Exhibitions
現在開催中の展覧会や写真展、アートイベントから、The Fashion Post (ザ・ファッションポスト) のおすすめを毎週ピックアップ。今週はどこへ行こう。毎週火曜日更新。
※新型コロナウイルスの感染予防の取り組みに関する最新の情報については、各施設の公式サイトにてご確認をお願いします。
11月28日〜12月4日
「New Jewelry TOKYO 2023」
本イベントは、デザイナーの創造性や革新性が垣間見られるジュエリーブランドの作品を、一般の方へ販売する B to C イベント。直接手にとり 、ディテールや質感を肌で感じることで、ジュエリーそのものが持つつクリエイティビ ティを多角的に体感できる展示即売会として2010年に開催をスタートし、今年で14回目を迎える。今年も新たなアプローチを試みているデザイナーズジュエリーブランドや作家を中心に、約120組の出展者を迎え開催。ジュエリーブランドに加え、セレクトショップやギャラリー、ブックストアやフードカウンターが軒を連ね、恒例のワークショップも多数開催するなど「見て、買って、作って、 体感する」というニュージュエリー創設当初からのコンセプトを実感できるコンテンツが充実する。多角的な視点からデザイナーズジュエリーの未来へと紡がれる「今」を発信する New Jewelry TOKYO 2023 で、ぜひ直接ジュエリーをご覧になってみてはいかが。
場所: SPIRAL
住所: 東京都港区南青山 5-6-23
会期: 2023年12月1日(金)〜12月3日(日)
時間: 11:00-20:00
入場料: 無料
HP: newjewelry.jp/nj2023
「大巻伸嗣 Interface of Being 真空のゆらぎ」
大巻伸嗣は、身体の感覚を揺さぶるような大規模なインスタレーションを創り出してきた現代美術家。本展は、国立新美術館の天井高8m、2000㎡にもおよぶ、柱の無い大きな展示室で開催される。これまでのシリーズをかつてない規模に拡大した最新インスタレーションや、世界を揺るがせたパンデミックのさなかに始められた映像による新作は、鑑賞者の身体と強く響き合うことだろう。大巻が創りあげる、現代の総合芸術をぜひ会場で楽しんで。
場所: 国立新美術館
住所: 東京都港区六本木7-22-2
会期: 2023年11月1日(水)〜2023年12月25日(月)
時間: 10:00-18:00 *金曜日・土曜日、12月3日・10日 (日)は20:00まで *入場はいずれも閉館の30分前まで
休館日: 火曜日
入場料: 無料
HP: www.nact.jp/exhibition_special
植田光二「LOOK OUTSIDE THE BOX」

植田光二
写真家・映像作家の植田光二が、日常的に触れた素材や目にした光景を実験的に再現し、 アブストラクトなイメージを落とし込んだ作品展。植田は20代半ばから30代半ばまで、アメリカや中国などでファッションを主とした生産や小売、広告などを経験し、消費や生産、一時的な需要と供給などを、日常の身近なモノや光景から捉えてきたことが作品における重要な要素となった。例えば、ダンボールで言うと、どこにでもあって、なにかを保護するために一時的に必要とされ、消耗されるもの。ダンボールそのものに、ある切り取ったイメージを重ねることで、鑑賞者にどのような影響をあたえるのだろうか。新たな役割を得たダンボールなのか、あるいは意図的なイメージなのか。それによってうみだされる現象をユーモア交えながら解釈した作品群となっている。
場所: COMPLEXBOOST
住所: 東京都目黒区青葉台 1-15-10-1F
会期: 2023年12月8日 (金)〜2023年12月17日 (日)
時間: 平日13:00-18:00、休日12:00-18:00
休業日: 月曜
入場料: 無料
HP: www.complexboost.com
スターリング・ルビー 「Heat. Minthe. Swells.」

Sterling Ruby “TURBINE. SWELLS.”, 2023 Acrylic, oil, and cardboard on canvas 182.9 x 132.1 cm © Sterling Ruby. Courtesy of Taka Ishii Gallery / Photo: Robert Wedemeyer
ロサンゼルスを拠点に活動する現代美術家 Sterling Ruby (スターリング・ルビー)。光沢のあるポリウレタンやブロンズ、鋼鉄を用いた立体作品から、ドローイングやコラージュ、ふんだんに釉掛けした陶器、油彩画、写真、映像、さらにはキルト、タペストリー、衣服、ソフトスカルプチャーといった布作品まで多様な素材や技法を駆使して作品を制作している。本展ではタカ・イシイギャラリーで2018年に展示した WIDW シリーズを拡大させたTURBINE (タービン) シリーズを展示。WIDWペインティングにも共通する、色彩やコラージュなどの要素が力強くあざやかなキャンバスを斜めに切り裂く様は、タービンや風車のみならずハリケーン、戦争、爆発や火−−すなわち「熱」の放出体を思い起こさせる。今回はタカ・イシイギャラリー (TERRADA ART COMPLEX II) のほか、タカ・イシイギャラリー 京都と東京の草月プラザでも個展を同時開催し、3つの展覧会すべてで新作を発表。この機会をお見逃しなく。
場所: (1)タカ・イシイギャラリー (TERRADA ART COMPLEX II)
(2)草月会館1F石庭「天国」
住所: (1)東京都品川区東品川1丁目32−8
(2)東京都港区赤坂7丁目2−21
会期: 2023年11月23日 (木)〜12月23日 (土)
時間: (1)12:00-19:00
(2)10:00-17:00
休廊日: (1)月、日、祝日
(2)土、日、祝日 (12月23日10:00-15:00を除く)
入場料: 無料
HP: www.takaishiigallery.com
場所: タカ・イシイギャラリー 京都
住所: 京都府京都市下京区矢田町123
会期: 2023年11月25日 (土)〜2024年1月20日 (土)
時間: 10:00-17:30
休廊日: 日、月、火、水
入場料: 無料
中村健太「銀河に埋める【離】Re: Release into the galaxy」
写真家・中村健太は「価値の拡大・共存支援」をテーマとして、日常生活の中でコントラストや鮮やかなイメージを撮影する。本展では、2022年秋に出版した写真集『銀河に埋める』から発展したイメージを展示販売。中村からは次のようなコメントが届いている。「この作品のコンセプトは異世界で見つけた写真集だったのだが、最近思うことがある。 私たちは同じ時代、同じ世界に生きているが、世界の見え方や感じ方はそれぞれ違う。それは身近な家族や恋人など似通った環境にいても同じだ。 私たちは、一人一人がそれぞれの異世界を生きているということなのではないか。以上のようなことが、これからの私の尽きない好奇心の源になりそうな予感がする。」
場所: flotsambooks
住所: 東京都杉並区和泉1-10-7
会期: 2023年11月20日 (月)〜11月30日 (木)
時間: 14:00-18:00
休業日: 水曜日
入場料: 無料
HP: www.flotsambooks.com
コズミックワンダーと工藝ぱんくす舎「ノノ お水え」

長島有里枝
2021年3月に島根県立石見美術館で開催された「ノノ かみと布の原郷」展は、前田征紀、石井すみ子による美術ユニット「工藝ぱんくす舎」が7年に渡り、自然布、手漉きの紙、日本古来の精神が宿る場所を求めて日本各地を巡り、その残された印象や精神性を独自の解釈で構成する展覧会となった。その後、それらから浮かび上がるものを捉え「ノノ お水え」を開催。本展では、「ノノ お水え」の為に制作した、COSMIC WONDER (コズミックワンダー) と「工藝ぱんくす舎」の紙衣や収集した自然布、植物の茎から採取される靭皮繊維などを展示。会場では、志村信裕が記録した映像も合わせて上映する。本年、赤々舎より出版した展覧会図録 (表紙は徳島県拝宮の中村功の和紙に活版印刷、佐賀県唐津の前田崇治に依頼した大麻古布紙の貼り込み) もご紹介。また、中村功の祝袋や便箋、丹後藤織を手がける坂根博子による藤オクソ敷布なども揃う。
場所: Center for COSMIC WONDER
住所: 東京都港区南青山5-18-10
会期: 2023年11月18日 (土)〜12月3日 (日)
時間: 12:00-18:00
休館日: 水曜日
入場料: 無料
HP: www.cosmicwonder.com
NERHOL「REVERBERATION」
飯田竜太と田中義久の2人からなるアーティストデュオ Nerhol (ネルホル)。主に彫刻を行う飯田と、支持体となる紙や平面的構成に向き合う田中、両者の行為の融合によって作品を制作している。Nerhol は特定のモチーフの連続写真を何枚も物理的に積み重ね、それを彫刻し、出来上がった1つの作品によってそこに内包される重層的な時間と瞬間を語る。本展では近年 Nerhol の2人が継続的に取組んでいる帰化植物をテーマにしたシリーズを中心とした新作を発表。テーマとなっている帰化植物とは、本来の自生地から人間活動を含む様々な要因によって他の地域へ運ばれ、やがてその土地で野生化した植物のこと。本展で発表される帰化植物作品は Nerhol が近年制作を続けてきたシリーズの1つであり、私たちが普段何気なく目にするものを再び意識させ、そこに向き合う時間を与えてくれる作品群となるだろう。
場所: THE MASS
住所: 東京都渋谷区神宮前 5-11-1
会期: 2023年11月18日 (土)〜2023年12月26日 (火) *12月25日 (月)、26日 (火)特別開廊
時間: 12:00–19:00
休廊日: 月曜日、火曜日
入場料: 無料
HP: themass.jp
キヤノンギャラリー50周年企画展 柿本ケンサク写真展「As is」

©Kensaku KAKIMOTO
映像演出家・写真家の柿本ケンサク。社会には何気ない音や物体など無数の「点」が存在していると感じ、それらを今この瞬間の「ありのまま」の姿で撮影することをライフワークとしている。キヤノンギャラリーが2023年2月に開設50周年を迎えたことを記念して開催する「キヤノンギャラリー50周年企画展」の第5弾として開催される本展は、東京・品川のキヤノンギャラリーS、キヤノンギャラリー銀座・大阪の3拠点で順次開催。今回3拠点すべての写真展に「As is (ありのまま、あるがまま) 」という共通のタイトルを冠している。キヤノンギャラリーSでは、作品画像・映像を学習させたAIにより、過去の作品を変化させた氏のシグネチャー的とも言える「Time Tunnel」シリーズや、特有の抽象的なランドスケープの作品など、新作を含む計29点を展示。また、AI を使用した作品群に、音楽家の小林武史による音楽とクリエイティブディレクターの大木秀晃によるテキストを組み合わせた映像作品「en」も上映。キヤノンギャラリー銀座では日本国内のランドスケープ作品を21点、大阪では、社会に何気なく存在する物体などに着目し、被写体を氏独自の視点で切り取ることで新しいデザインとして再生させる代表的な「Trimming」シリーズの作品を中心に18点展示する。
場所: キヤノンギャラリーS
住所: 東京都品川区港南2-16-6 キヤノン S タワー1F
会期: 2023年11月24日(金)~2024年1月15日(月)
時間: 10:00-17:30
休廊日: 日、祝、年末年始
入場料: 無料
HP: canon.jp
場所: (1)キヤノンギャラリー銀座
(2)キヤノンギャラリー大阪
住所: (1)東京都中央区銀座3-9-7
(2)大阪市北区中之島3-2-4 中之島フェスティバルタワー・ウェスト1
会期: 2023年12月12日(火)~12月27日(水)
時間: (1)10:30~18:30
(2)10:00-18:00
休廊日: 日、月、祝休
入場料: 無料
デニス・モリス「Portraits of the King」
ジャマイカ系英国人の写真家 Dennis Morris (デニス・モリス)。本展は、数多くのミュージシャンたちのアイコニックなポートレートで知られるデニスの作品の中でも、とりわけ象徴的なレジェンド・ミュージシャンのひとり、ボブ・マーリーを捉えたポートレートの中から、26点の未公開作品で構成される。デニスは本展にあわせて「偉大なるボブ・マーリーから放たれる愛、喜び、希望、反抗心、そして彼の強さを感じてほしい。キングよ、永遠なれ!」とコメント。本展にあわせてデニスの来日も予定している。また、会場には展示されている作品をおさめた写真集『PORTRAITS OF THE KING』が先行発売され、11月17日および11月18日にサイン会を開催する。
場所: アニエスベー ギャラリー ブティック
住所: 東京都港区南青山5-7-25 ラ・フルール南青山2F
会期: 2023年11月18日 (土)〜12月10日 (日)
時間: 12:00-19:00
休廊日: 月曜日
入場料: 無料
HP: www.agnesb.co.jp
永瀬沙世「CLARITYⅡ」
兵庫県に生まれ、現在は東京をベースに活動しているフォトグラファー・永瀬沙世。本展では、自身で主催するブックレーベル YOMOGIBOOKS から12冊目の写真集が先行販売される。今回の写真集は前編と後編の2部に分かれており、2021年の「CLARITY」展に続き、今回の「CLRITYⅡ」展の作品を含めた完全な作品集。デザインは、前回に引き続きグラフィック・エディトリアルデザイナーの米山菜津子さんが手がけている。会場では写真集「CLARITYⅡ」からインスピレーションを受けた、限定Tシャツ、バッグ、アクセサリーを販売。これらのアイテムは1点ずつ、作家によって制作されているという。写真集や作品の制作過程は、永瀬沙世のInstagramアカウントで随時公開。本展と合わせてチェックしてみて。
場所: AL
住所: 東京都渋谷区恵比寿南3-7-17 1F
会期: 2023年11月9日(木)〜11月21日(火)
*11月9日(木) 19:30からは写真家 石田真澄さんとのトークイベントを予定
時間: 12:00-19:00
入場料: 無料
HP: sayonagase.format.com
ジュリアン・クリンスウィックス「Solo Tumult」
カリフォルニアを拠点に、写真やビデオ、音楽、テキスト、ファッションなど多様な表現形態を用いて唯一無二のヴィジョンを表現・探求するアーティスト、Julian Klincewicz (ジュリアン・クリンスウィックス)。2015年、ロシアのファッションブランド Gosha Rubchinskiy (ゴーシャ ラブチンスキー) のビデオを撮影したのを皮切りに、Beyoncé (ビヨンセ) や Virgil Abloh (ヴァージル・アブロー)、Jay-Z (ジェイ・Z) をはじめとしたトップクリエイターや、Louis Vuitton (ルイ・ヴィトン) や Miu Miu (ミュウミュウ)、MARC JACOBS (マークジェイコブス) などのブランドと数々の協働を重ねてきた。MV やファッションキャンペーンといったコマーシャルな分野で特異な地位を確立する一方、短篇映画の監督や実験的なドキュメンタリーの制作、作曲までおこなっている。渋谷パルコ3Fに期間限定オープンする MARC JACOBS EVENT SPACE にて開催する本展では、最新作「Solo Tumult」を展示。コマーシャルの撮影でオアフ島にある世界有数のサーフスポット、ワイメア湾を訪れたクリンスウィックスは偶然、その年最大のビッグウェーブの到来を目撃し、夢中でシャッターを切り続けた。ポップな表象のなかに重層的なメタファーを忍ばせるクリンスウィックスの世界を堪能して。
場所: 渋谷パルコ3F MARC JACOBS EVENT SPACE
住所: 東京都渋谷区宇田川町15-1
会期: 2023年11月11日 (土)~11月26日 (日)
時間: 11:00–21:00
入場料: 無料
ヴァジコ・チャッキアーニ、ウィル・ ローガン、ハルーン・ファロッキ、アピチャッポン・ウィーラセタクン「SCAI PIRAMIDE SCREENING PROJECT vol. 2 – Inextinguishable Fire」

Vajiko Chachkhiani “The Warm Winter Sun” 2022, Single channel 4K video (color, sound) , 18min 7sec Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE
「消えない炎」を意味する本展タイトルは、ドイツの映像作家で理論家 Harun Farocki (ハルーン・ファロッキ) によるベトナム戦争とナパーム弾についての考察を巡る同名のメタドキュメンタリーから引用された。参加するアーティストは、個人的な記憶と歴史の外傷的出来事を彫刻やインスタレーション作品で取り扱う Vajiko CHACHKHIANI (ヴァジコ・チャッキアーニ)、ファウンド・オブジェを用いた彫刻表現で知られるアメリカ出身の作家 Will Rogan (ウィル・ローガン)、ドイツ実験映画の巨匠で理論家の Harun Farocki (ハルーン・ファロッキ)、タイの映画監督・美術作家の Apichatpong Weerasethakul (アピチャッポン・ウィーラセタクン) の計4名。「火」をモチーフに描かれる三者三様の映像世界を紹介するとともに、第一室ではテーマに沿ってセレクトされた立体作品およびインスタレーションが展示される。実験映画の巨匠から新進気鋭のアーティストによる映像作品で構成された本展にぜひ足を運んでみて。
場所: SCAI PIRAMIDE
住所: 東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル 3F
会期: 2023年10月20日 (金)〜12月16日 (土)
時間: 12:00-18:00
休廊日: 日〜水、祝日
入場料: 無料
HP: www.scaithebathhouse.com
「GUCCI VISIONS」
2023年6月にオープンしたグッチ銀座上層階の「グッチ銀座 ギャラリー」で開催中の「Gucci Visions」は、GUCCI (グッチ) の102年の歴史を振り返り、そのシグネチャーアイテムやアイコニックなモチーフ、そして唯一無二のクリエイションを築き上げてきた歴代のクリエイティブ・ディレクターや職人たちの才能にオマージュを捧げるエキシビション。2フロアからなる空間に6つのイマーシブな展示ルームを展開。GUCCI を象徴するテーマやアイコン、そしてハンドバッグ、ラゲージ、ウェアなどアーカイブから厳選された展示品の数々は、GUCCI の芸術性が永遠に続いていくことを物語っている。夢を抱いてブランドを創設した Guccio Gucci (グッチオ・グッチ) から、パイオニア精神と共に歩んだその息子たち、そしてパワフルなイマジネーションを発揮した近年のクリエイティブ・ディレクターたちに至るまで、GUCCI を世界有数の愛されるラグジュアリーブランドへと育て上げた先人たちの、クリエイティブな作品を会場でご覧あれ。
場所: グッチ銀座 ギャラリー
住所: 東京都中央区銀座4-4-10 グッチ銀座6-7階
会期: 2023年10月19日(木)-2024年 春
時間: 11:00-20:00
入場料: 無料、予約不要
HP: www.gucci.com
「PARAVENTI: KEIICHI TANAAMI – パラヴェンティ:田名網 敬一」
本展のテーマは「屏風」。特にスクリーン (屏風) とスクリーンを重ねたり、その中に組み込まれたりするデジタル体験が浸透している現在において、屏風がどのような影響を受けているかに焦点を当てる。機械による画像処理技術が登場する19世紀以前では、屏風は見せる場ではなく、主に保護するために置かれるものだったという。会場には、1960年代から日本を代表するポップアーティストの一人である田名網敬一が、プラダ 青山店の会場のために制作したアート作品をに加え、16世紀に活躍した日本人水墨画家・式部輝忠の「梅竹叭々鳥図屏風」(六曲一隻) も展示。また本展は、上海の「プラダ・ロンヅァイ」でも同日からスタートするほか、ミラノのプラダ財団による大規模なグループ展「Paraventi:Folding Screens from the 17th to 21stCenturies (パラヴェンティ:17世紀から21世紀の屏風)」でもあわせて開催される。
会場: プラダ 青山店 5F
住所: 東京都港区南青山5-2-6
会期: 2023年11月3日 (金)~2024年1月29日 (月)
時間: 11:00-20:00
「さいたま国際芸術祭 2023」
さいたま国際芸術祭は、さいたま市を舞台に3年に一度開催される芸術祭。2016年に一回目の芸術祭を開催して以来、文化芸術を活かした地域の活性化や都市の魅力向上を目指し、文化芸術都市としてのさいたま市を創造するため、国内外のアーティストと共に展開している。今回のテーマは「わたしたち」。気候変動、社会格差、分断など、さまざまな問題を抱える世界をあらたな目線でもう一度「みる」ことにつながる芸術祭を目指す。現代アートチーム「目 [mé]」のディレクションによる芸術祭メイン会場 (旧市民会館おおみや) には、音楽家・作曲家の Terry Riley (テリー・ライリー)、映画監督の濱口竜介など、国内外から多数のアーティストが参加。「わたしたち / We」をテーマとする本芸術祭の中で、独自の世界観をもつアーティストたちが様々な作品を展開する。
場所: 旧市民会館おおみや
住所: 埼玉県さいたま市大宮区下町3丁目47−8 さいたま市民会館おおみや
会期: 2023年10月7日 (土)〜12月10日 (日)
時間: 日・火~木 10:00-18:00、金・土 10:00-20:00
休館日: 月曜 (祝日の場合は開館、翌日休館)
入場料: 【1DAYチケット】一般¥2,000、さいたま市民¥1,500 【フリーパス】一般¥5,000、さいたま市民¥3,500
*会期以外はすべてメイン会場
HP:artsaitama.jp
「即興 ホンマタカシ」

ホンマタカシ《広島平和記念資料館》、〈THE NARCISSISTIC CITY〉より 2013年 ©Takashi Homma Courtesy of TARO NASU
本展はホンマタカシにとって日本の美術館で開かれる約10年ぶりの個展。作家は建築物の一室をピンホールカメラに仕立て、世界各地の都市を撮影した、本展の中核をなす出品作品「THE NARCISSISTIC CITY」や葛飾北斎の「富嶽三十六景」に着想を得て、富士山を写したシリーズ「Thirty-Six Views of Mount Fuji」など、計約60点を展示する。そして、タイトルにも用いられている「即興」という言葉が本展では一つのキーワードとなる。作品や展覧会自体に偶然性を取り入れることに作家の現在の関心はあり、作品の中にも文字として現れる本展の英題「Revolution 9」は、イギリスのロックバンド、ビートルズが様々な音源を元にコラージュのように制作した、同名曲へのオマージュとして捧げられている。 本展では、この10年あまりに制作された作品を中心に、写真・映像表現にラディカルな問いを投げかける作家の今に迫る。
場所: 東京都写真美術館
住所: 東京都目黒区三田1丁目13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
会期: 2023年10月6日 (金)~2024年1月21日 (日)
時間: 10:00-18:00 (木・金曜日は20:00まで、図書室を除く) *入館は閉館時間の30分前まで
休館日: 月曜日 (月曜日が祝休日の場合は開館し、翌平日休館)、年末年始 (12/29-1/1)
入場料: 一般¥700/学生¥560/中高生・65歳以上¥350、小学生以下・都内在住・在学の中学生および障害者手帳をお持ちの方とその介護者 (2名まで)、年間パスポートご提示者は無料/第3水曜日は65歳以上無料/1月2日 (月)、3日 (火) は無料。開館記念日のため1月21日 (日)は無料
HP: topmuseum.jp/contents/exhibition
ジョセフ・リー「PLEASURE IN THE PATHLESS WOODS」
ロサンゼルスを拠点に活躍する韓国系アメリカ人のアーティスト兼俳優の Joseph Lee (ジョセフ・リー)。展覧会タイトルは George Gordon Byron (ジョージ・ゴードン・バイロン、1788–1824) の詩「チャイルド・ハロルドの巡礼」の第IV歌の一節から採られたもの。画家としてのジョセフ・リーは特異な作風の肖像によって知られているが、COVID-19の世界的流行によってその主題を人物から自然へと転換した。本展覧会では新作の展示・販売をはじめ展覧会のために作られた限定グッズや、ディーゼルとコラボレーションによるプロダクトも販売する。
場所: DIESEL ART GALLERY
住所: 東京都渋谷区渋谷1-23-16 cocoti DIESEL SHIBUYA B1F
会期: 2023年9月23日(土)〜11月16日(木)
時間: 11:30-20:00 (変更になる可能性あり)
入場料: 無料
HP: www.diesel.co.jp/ja/art-gallery
「横尾忠則 寒山百得」展
1936年兵庫県生まれの美術家、横尾忠則。本展では、現代美術家・横尾忠則が、寒山拾得を独自の解釈で再構築した「寒山拾得」シリーズの完全新作102点を一挙初公開する。このシリーズは、寒山と拾得という、中国、唐の時代に生きた伝説的な2人の詩僧をテーマとしたもの。彼らはその奇行ぶりから「風狂」ととらえられ、日本、中国では伝統的な画題となった。新型コロナウィルス感染症の流行の下、横尾は、寒山拾得が達した脱俗の境地のように、俗世から離れたアトリエで創作活動に勤しみ、あらゆる世界を縦横無尽に駆け巡った。画家活動の最大のシリーズとなる「寒山拾得」は百面相のように、観る人にさまざまな問いを投げかけることだろう。The Fashion Post が過去に行ったインタビューも是非チェックしてみて。
会場: 東京国立博物館 表慶館
住所: 東京都台東区上野公園13-9
会期: 9月12日 (火)~12月3日 (日)
時間: 9:30-17:00 (入館は閉館の30分前まで)
休館日: 月曜日、10月10日 (火) *ただし、10月9日 (月・祝) は開館
観覧料: 一般¥1,600、大学生¥1,400、高校生¥1,000、中学生以下、障がい者とその介護者1名は無料 (入館の際に学生証、障がい者手帳等を提示)
公式サイト: tsumugu.yomiuri.co.jp/kanzanhyakutoku
「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」

カクテル・ドレス―ピート・モンドリアンへのオマージュ 1965年秋冬オートクチュールコレクション © Yves Saint Laurent © Alexandre Guirkinger
本展はイヴ・サンローラン美術館パリの全面協力を得て開催される大回顧展。21歳の若さで衝撃的なデビューを果たしてから、自身のブランド「イヴ・サンローラン」初のコレクションを成功させ、美術作品や舞台芸術、そして日本にも影響を受けながら独自のスタイルを確立するまでの40年にわたる歴史をルック110体のほか、アクセサリー、ドローイング、写真を含む262点によって、12章構成で紹介する。「モードの帝王」の創作を見ることができる、またとない機会だ。
場所: 国立新美術館 企画展示室1E
住所: 東京都港区六本木7-22-2
会期: 2023年9月20日 (水)〜12月11日 (月)
時間: 10:00-18:00 (入場は閉館の30分前まで) *毎週金・土曜日は20:00まで
休館日: 火
入場料: 一般¥2,300、大学生¥1,500、高校生¥900 *事前予約不要、中学生以下は入場無料、障害者手帳を持参の方 (付添の方1名を含む) は入場無料、10月7日(土)〜9日 (月・祝) は高校生無料観覧日 (学生証の提示が必要)
HP: ysl2023.jp
ケリス·ウィン·エヴァンス「L>espace)(…」

Sentiment 2010年 ©︎ Cerith Wyn Evans Photo credits: Courtesy of the artist and White Cube, London
ルイ・ヴィトン表参道ビルの7階に位置するエスパス ルイ・ヴィトン東京で行われる本展は、フォンダシオン ルイ·ヴィトンの所蔵コレクションを東京、ミュンヘン、ヴェネツィア、北京、ソウル、大阪のエスパス ルイ·ヴィトンで展開する「Hors-les-murs (壁を越えて)」プログラムの一環として開催されるもの。今回は、光や音など抽象的な素材を用いて、感覚に強く訴えかける作品を制作している、英国ウェールズ生まれのアーティスト Cerith Wyn Evans (ケリス・ウィン・エヴァンス) の作品を展示する。
場所: エスパス ルイ·ヴィトン東京
住所: 東京都渋谷区神宮前5-7-5 ルイ・ヴィトン表参道ビル7階
会期: 2023年7月20日 (木)〜2024年1月8日 (月)
時間: 12:00-20:00
入場料: 無料 *事前来館予約も可能
HP: www.espacelouisvuittontokyo.com