editor's pick:songs for rainy days
Brian Eno
"By This River"

【編集部セレクト】 やっぱりブライアン・イーノ フォーエバー

editor's pick:songs for rainy days
Brian Eno
"By This River"

editor's pick:songs for rainy days
Brian Eno
"By This River"

【編集部セレクト】 やっぱりブライアン・イーノ フォーエバー

自粛生活がすっきりあけないうちに、梅雨のシーズンに入ってしまった。ついついお家に引きこもりがちな日が続いてしまう。そんな時 Netflix (ネットフリックス) でドラマや映画を楽しむのもいいけど、たまに何もしないで音楽に耳を傾けてみるのもオツなもの。かすかに聞こえる雨音とメロディーが重なれば、いつもと違う感動があるかもしれない。

わたしが雨の日に必ず聴きたくなるのが、Brian Eno (ブライアン・イーノ) の「By This River」。アンビエントミュージックのパイオニアによる言わずと知れた名曲だが、やっぱり名曲には名曲たる理由がある。染み渡るボーカルとシンプルなメロディの繰り返し。さりげないのに、一度聞くとそのメロディが頭から離れず、いつもふとした時に思い出す。私にとって「By This River」はそんな曲。

わたしがこの曲を初めて聞いたのは、『ROMA/ローマ』でアカデミー賞外国語作品賞を受賞したことでも知られるメキシコの Alfonso Cuarón (アルフォンソ・キュアロン) 監督が手掛けた、これまた名作の『天国の口、終わりの楽園。』の美しいワンシーン。1人の女性と2人の少年がメキシコを旅するロードムービーで、カーステレオから流れるのが「By This River」だった。車窓から見えるメキシコの雄大な風景とよく似合っていた。歌詞の中で繰り返される「down」や「came」といったフレーズを聞くと、わたしの頭のなかに雨が大地に染み込んでいくイメージと、その映画で見たメキシコの景色が思い浮かぶ。いつのまにか安らかな気持ちになっているし、雨は慈しむべきものと思えたりする。 (編集M)