kei murata
October 2025

【東京のいま】 10月 | 村田啓

kei murata
October 2025

いま、東京はどんな表情を見せるのか? 足早に過ぎ去る季節の中、多くの人々が行き交い、常に輪郭を変えていくこの街で、ひとたび足を止めて、目を凝らせば日常の隙間に小さな物語が浮かび上がる。

本連載では、毎月4人の写真家が、その月ならではの東京の風景を、自らの視点で写し出していく。今回紹介するのは、アーティスト・写真家の村田啓の10月。東京藝術大学大学院美術研究科絵画油画専攻を修了。現在は「見る」という行為の不確かさに関心を寄せ、左右の目で捉えるわずかなズレや視線の重なりを通して日常の風景を編み直す。紅茶の入ったコップや砂糖の入った容器──見慣れた景色でも、彼の目を通せばかすかに異なる時間を帯びて立ち現れる。

kei murata
October 2025

【東京のいま】 10月 | 村田啓