コート ¥296,000、シャツ ¥108,000、パンツ ¥110,000/以上すべてジル サンダー

men fw 2019
starring masaki suda

菅田将暉、秋のブラウンに染まる

men fw 2019
starring masaki suda

model: masaki suda
photography: kiyotaka hamamura
styling: shogo ito
hair & makeup: Eito Furukubo
edit: mikiko ichitani
text: miwa goroku

俳優・菅田将暉と聞いて、最初に思い浮かぶイメージは人によって違うかもしれない。社会の底辺層から超エリート、時には女装趣味のイケメン役まで、いかなる役もヴィジュアルから作り込み、出演するたびに当たり役を増やしてきたからだ。脇役で輝き、主役で輝く。トークで笑わせ、ギターで唸らせる。その守備範囲の広さは、まだまだ計り知れないデビュー10周年目。

11月に舞台「カリギュラ」の主演を控え、ますます目が離せない彼に着用してもらった2ルック目は、ミニマリズムの旗手 JIL SANDER (ジル サンダー) の2019-20年秋冬コレクション。一切の無駄を省いたストイックなテーラリング、そこにミリタリーやワークといったメンズウェア鉄板のエッセンスを加え、ブラウンのワントーンでまとめたルックは、それだけで十分に今っぽく映る。

そういえばJIL SANDER と聞いて思い浮かぶイメージもまた、ブランドにファーストコンタクトした時期によって異なるのかもしれない。創業者のJil Sanderは、3度のデザイナー復活と退任を繰り返し、現在のJIL SANDERは Lucie & Luke Meier (ルーシー&ルーク・メイヤー) の2人に引き継がれている。LukeはSupreme (シュプリーム) 出身、Lucie はLouis Vuitton (ルイ・ヴィトン) やDior (ディオール) などでキャリアを積んだ、異色の夫婦デザイナーである。ミニマルを貫くブランドのアイデンティティを守りながら、さまざまなデザイナーが描いてきた JIL SANDER。Lucie & Luke Meier もまた伝統を引き継ぐ存在でありながら、ミニマルに新しいボキャブラリーを与え、新たな解釈で未来へと向かう挑戦者である。

men fw 2019
starring masaki suda

菅田将暉、秋のブラウンに染まる

コート ¥296,000、シャツ ¥108,000、パンツ ¥110,000/以上すべてジル サンダー

コート ¥296,000、シャツ ¥108,000、パンツ ¥110,000、ブーツ ¥132,000/以上すべてジル サンダー

2019年、TVドラマ「3年A組-今から皆さんは、人質です」の大ヒットにはじまり、映画『アルキメデスの対戦』、現在は『タロウのバカ』が絶賛公開中と引き続き話題が絶えない菅田将暉。そんな彼が、デビュー10周年を締めくくる作品として選んだのが、11月9日(土)より上演される舞台「カリギュラ」だ。

「カリギュラ」は、“不条理の哲学”で知られる仏作家 Albert Camus(アルベール・カミュ)が自ら “不条理三部作”と位置づけた傑作戯曲のひとつ。暴君として知られるローマ帝国第3代皇帝カリギュラを題材とし、1980年の映画版ではあまりの過激な内容のため「カリギュラ効果」という言葉まで生み出した異色作だ。菅田将暉が演じる、新しくも絶対的なカリギュラ。ぜひ生で目撃を。