ディーン・フジオカが着るジョルジオ アルマーニ、ミラノにて vol.2
Dean Fujioka meets
GIORGIO ARMANI
in Milan
model: dean fujioka
photography & videography: sho ohashi
styling: ison kawada
hair&makeup: miho araki
music: Yoshitaka Fujimoto
text & edit: mikiko ichitani
サステナブルが声高に叫ばれる昨今、まさにその理想を体現したエリアがある。ミラノの中心部・ドゥオモ広場から車で15分ほど走ったところに、突如現れる再開発地区 “ポルタ・ノーヴァ”。ミラノと聞けば、19世紀以前の街並を残した旧市街地のイメージが先行しがちだが、この再開発地区にはガラス張りの高層ビルが立ち並び、一瞬にして未来都市へとタイムスリップしたかのような感覚に陥る。最上階まで計画的に緑を植えた高層マンションや、木材を贅沢に使用したアートのような建築物……ここでは人と緑の共存をテーマに、開発が進められている。ビルの階下には、およそ9ヘクタールの公園が広がり、子供から老人、動物までそれぞれがのびのびと共存している。
Giorgio Armani (ジョルジオ アルマーニ) 2020年春夏のコレクションでは、世界、環境、文化の要素を視覚的に表現し、なおかつそれらをレイヤードすることで、新たなコーディネートが広がるアイテムが多く発表された。環境に配慮した服づくり。そう改めて呼ぶのは簡単だが、Giorgio Armani といえば、もとより一生モノのワードローブを提供してきたブランドである。サステナブルという言葉が注目される何十年も前から、デザイナーの Giorgio Armani は「あなたのための服を作っている」と繰り返し語ってきた。時代の流れを汲みながら、彼の作る服はシンプルかつベーシック。モダンで本質的かつ最小限を踏まえた上で、上質な素材、職人技術の向上に注ぐこだわりは、創業当時から変わらない。
俳優・ミュージシャンのディーン・フジオカが羽織ったこのレザージャケットは、そんなブランドの意思を象徴するアイテムのひとつである。フードのついたカジュアルなデザイン。それでいて上半身をしっかりと包み込むような緻密な仕立て。年数を重ねるごとに、着る人の身体に馴染んでくる上質なレザー使い。膨大な年月とエネルギーを服作りに注いだ Giorgio Armani のこだわりを肌で感じながら、ディーン・フジオカは、そのブレない姿勢を理想の男性像として語る。
「自分も次の世代にインスピレーションのバトンを渡していけるような人生を生きられたらいいなと思う。今までやったことのないアプローチでのチャレンジをすることで、誰かの希望になったりとか、一歩前に進むインスピレーションや気づき、原動力になれたら嬉しい。テクノロジーの発達や社会の形など、世の中は常に少しずつ変化していくので、その中でその時自分がそこでなにができるのかっていうのを常に探し続けて実行していきたい」と穏やかな表情で語り、この旅を締めくくった。
ディーン・フジオカが着るジョルジオ アルマーニ、ミラノにて vol.2