加瀬亮、河合優実が着るサカイ。移ろう季節とふたりの午後〈後編〉

柔らかな陽射しが差し込む午後。加瀬が羽織ったのは、ダウンの軽やかさと、ミリタリーの骨格を宿す MA-1のディテールが施された Classics のジャケット。斜めに配されたポケット、袖のジッパー付きシガレットポケット。シンプルでありながら、sacai らしいエッセンスが細部に宿り、他にはない輪郭を生み出す。無造作に羽織るだけで、日常の景色を静かに塗り替えていく一着。

秋の訪れを告げる風に、トレンチコートのヨークが軽やかに揺れる。河合が袖を通したのは、トレンチをショート丈へと再構築したブルゾン。内側にドッキングされたナイロンジャケットと、袖にあしらわれた MA-1のディテールがミリタリーの陰影を宿し、動くたびに覗く鮮やかなオレンジのライニングが都会的なストリート感を漂わせる。

同素材のコットンギャバジンで仕立てたプリーツスカートを合わせ、一見シンプルながらも sacai らしいディテールが効いた都会的でモードなスタイリングに。まるで物語の主役になったかのような気分に浸れる一着が、新たな季節の一歩を後押しする。