SERENA MOTOLA
about a girl

【東京の女の子】GIRL no.1 モトーラ世理奈

SERENA MOTOLA
about a girl

Model: Serena Motola
Photographer: Takashi Homma
Editor&Writer: Tomoko Ogawa

幅広い分野で、写真表現の可能性を様々な方法で追求し、国内外で注目される写真家ホンマタカシ。彼が、「東京のいま」を生きる女の子の素顔をポートレートし、彼女たちの生の表情と声を届ける新連載。第一回目は、街角や雑誌、写真集などでその顔を見ることはない日はないほど勢いのある、そばかすフェイスの19歳のモデル、モトーラ世理奈がセルフコーディネートで登場。16歳の頃、ホンマがレンズ越しに見た制服姿の彼女は、3年後の今、大人と子どもの間を生きていた。
SERENA MOTOLA
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【東京の女の子】GIRL no.1 モトーラ世理奈

—モトーラさんは、今19歳ですよね。

モトーラ:今年の10月に20歳になります。

—モデルは何年前からやってるんですか?

モトーラ:3年前です。16のとき。

—今は高校は卒業して……、

モトーラ:高校は卒業して、進学したけど辞めました。今はお仕事一本です。

—来年、成人式ですね。

モトーラ:はい。

—(ホンマ、中国茶をいれる)

モトーラ:いただきます。美味しい。

—モトーラさん、インタビューはたまに受けていらっしゃいますよね。

モトーラ:はい、たまに。

ホンマ(以下ホ):(笑)。完全にアレだよね、職員室に呼び出された人だよね。

—学生のときは何部だったんですか?

モトーラ:高校のときはダンス部。

—意外ですね。

モトーラ:小学校6年のときから習っていて、高校に入ってからは部活に入りました。

—何系ですか?

モトーラ:ヒップホップ。友達が習っていて、その子から教えてもらったりしてて、自分でもやりたいなと思って。授業でもダンスはやってたんですけど。

—授業ですか。

モトーラ:授業の創作ダンスはちょっと苦手でした(笑)。自由に作っていいよと言われても……っていう。

—小さいときはどんな子どもでした?

モトーラ:ひとりっ子なので、いつも公園で誰かが来るのを待ってました。

ホ:いきなり核心的な話に(笑)

モトーラ:だいたいみんな知ってる近所の友達なので。

ホ:でも、待ち構えてるんだね(笑)

モトーラ:ピンポンして行くこともありました。

—モトーラさんは、本当の自分と世間のイメージが違うなと思うことはあります?

モトーラ:たまに。「眠そう」とか言われると……。

—でもトレードマークですよね。

モトーラ:眠たいわけじゃないんです。でも言われるってことは実際にそうなのかなと。私の中ではわからないんですけど。

—東京で生まれたという意識は強いですか?

モトーラ:うーん、あんまり。

—東京ってどう思います? オリンピック楽しみですか?

モトーラ:楽しみ。

—大学に行ったりすると、地方から人が来てる人がいるから、東京を感じたりしますよね。

モトーラ:それは、ちょっと感じました。

—クラブに遊びに行ったりしますか?

モトーラ:まだ行ったことない。

—去年末に発売していたフォトブックはどういうキッカケですか?

モトーラ:「ダイトカイ」というお店があるんですけど、そこが出している1冊目の本で。カメラマンの草野庸子さんに撮ってもらいました。

—バー営業と出版活動を軸にオープンしているところとか。

モトーラ:「ダイトカイ」に友達と一緒に行って声を掛けてもらってそこで、始まった企画です。

—モデルはもともとやりたかったんですか?

モトーラ:小さい頃からやりたいと思っていて、雑誌に応募したりしていて……。それで高1のときにスカウトされて、デビューしました。

ホ:本当にそんなことあるんだ(笑)。

モトーラ:初めは緊張しすぎて何もわからなくて。でも楽しいなってずっと思ってたんです。事務所入ったばかりの頃は、私も演技がやりたかったので、どちらかというと演技のレッスンをやっていて。で、『装苑』の顔合わせに行ったらタイミングよくニューカマー企画に出させてもらって、そこからモデルのお仕事をするようになったんですけど。

—映画はどうですか?

モトーラ:楽しい……。同じ人たちとずっと作っていくという感覚がすごい好き。

—映画『少女邂逅』が初出演作になるんですよね。きっかけは?

モトーラ:オーディションにもたまに行っていて、それで受かったんです。

—公開はいつですか?

モトーラ:昨年ムージックラボという映画祭で上映されて、今年の夏にも公開されます。

—自分で感触は、どうですか?

モトーラ:最初は全然ダメダメでどうしようと思ったんですけど、現場に入ってからはすごい楽しかった。監督も若い女の人で。

—目標をハッキリ決めて追いかけるタイプ? それとも流されながら決めていくタイプ?

モトーラ:ガンと決めつつ、流れる……。

ホ:あはは、おもしろい。それでモデルデビューして映画にも出ちゃった。

モトーラ:今だに信じられない。

—世間で“モトーラブーム”が起きてるなというのは自覚してます?

モトーラ:ちょっとだけ(笑)。周りから言われたりするので。

—どういう風に受け止めていますか?

モトーラ:いつかは去るだろうな……と。

—別にそれに対して何かするわけでも、調子に乗るわけでもなく。

モトーラ:はい。調子には乗らない。

—仕事してないときは何してる?

モトーラ:友達とお喋りしたり。ひとりで過ごすこともある。学校に行ってたときは時間がなくてやりたいことができなかったので、とにかくやりたいことをやろうと思って、この前は動物園に行きました。

—パンダを見に?

モトーラ:モルモット。触れるところに行きたいと思って井の頭自然文化園に。あと、猿をずっと見てた。30分くらい。

—ほかに何かやりたいことはあります?

モトーラ:免許を取りたい。いろんなところに行けるし。

—家ではどんな風に過ごしてる?

モトーラ:テレビを見てる。本はあまり読まないけど、映画は観ます。Netflixとかも。

—今、克服したいことってありますか?

モトーラ:特にないです。

—早く大人になりたいと思いますか?

モトーラ:なりたい。

—それはなぜ?

モトーラ:自由を感じるから。子ども時代が一番自由だと思うけど、今は子どもと大人の中間にいるというか、最も中途半端な感じ。17歳くらいのときは、もっと自由で「楽しいからいいや」って感じがしていたんですけど。

モトーラ世理奈
1998年10月9日生まれ。女優、モデル。2015年デビュー。2017年からは「装苑」モデルとなる。写真集『月刊モトーラ世理奈・夏 写真 二階堂ふみ』(小学館)が4月13日に発売。同時に4/13 (金)~25(水)まで、青山BY PARCO ミツカルストアで写真展「月刊 モトーラ世理奈 夏 写真 二階堂ふみ」も開催。映画『少女邂逅』が、2018年6月30日より新宿武蔵野館にて公開。この春に撮影する映画も待機しており、これから女優としての活動の場も広げる。