Blå Konst: Acne Studios Brings Back The Blue Art

アクネのデニムが生まれ変わる。新ライン「ブロ コンスト」ローンチに至るまでのブランドの歩みをスローバック

Blå Konst: Acne Studios Brings Back The Blue Art
Blå Konst: Acne Studios Brings Back The Blue Art
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アクネのデニムが生まれ変わる。新ライン「ブロ コンスト」ローンチに至るまでのブランドの歩みをスローバック

Blå Konst: Acne Studios Brings Back The Blue Art

スウェーデンを代表するコンテンポラリーブランド、Acne Studios (アクネ ストゥディオズ) から Acne Studios Blå Konst (アクネ ストゥディオズ ブロ コンスト) が発足。

Acne Studios (アクネ ストゥディオズ) が生まれ変わる。厳密に言うと、現在メンズとウィメンズで展開されているシーズン毎のレディ トゥ ウェアと、ベーシックラインとして常時店頭に並んでいるデニムを別ラインとして位置付け、後者を「Acne Studios Blå Konst (アクネ ストゥディオズ ブロ コンスト)」とする。目的は至って明確、ブランドのDNAであるデニムをもう一度再探索するためだ。何故このタイミングか?その理由を探るために、5つのトピックを元にブランドのこれまでに軌跡を辿ってみよう。

現在、ストックホルムに構えるグローバル本社は、元々スウェーデンのエンスキルダ銀行があった歴史的建造物。| © Acne Studios

現在、ストックホルムに構えるグローバル本社は、元々スウェーデンのエンスキルダ銀行があった歴史的建造物。| © Acne Studios

Acne Studios の生まれ故郷は北欧、スウェーデン。創業者は Jonny Johansson (ジョニー・ヨハンソン) と、彼の3名の友人たち。1996年に様々な分野のクリエイターによるクリエイティブ集団として創業した Acne Studios は、洋服のみならず雑誌『Acne Paper (アクネ ペーパー)』の出版、そして家具や書籍、イベント制作などあらゆるプロジェクトを手がける、言わばクリエイティブの何でも屋さんだったと言えば分かりやすいだろうか。現在ストックホルムのグローバル本社に加え、パリ、コペンハーゲン、オスロ、ロンドン、ニューヨークにオフィスを構えている。様々なフィールドで積極的にコラボを手がけてきた Acne は、2009年には Boianchi (ビアンキ) とのタッグを組みロードバイクを作ったりしている。

Jonny Johansson (ジョニー・ヨハンソン) | © Acne Studios

Jonny Johansson (ジョニー・ヨハンソン) | © Acne Studios

Acne (アクネ) という単語自体は英語でニキビという意味。だがクリエイティブ・ディレクターの Jonny はというと、ニキビ面とは程遠いダンディなおじさまだ。それもそのはず、Acne Studios の会社名は「Ambition to Create Novel Expressions (新たな表現の創造に対する野望)」の頭文字に由来しているからだ。 設立当初は Acne と呼ばれていたが、クリエイティブ集団としてのマルチなあり方から、ファッションのフィールドへと前進して行く中で、2012年、Acne Studios に。

1997年に制作された、100本限定のレッドスティッチデニム。| © Acne Studios

1997年に制作された、100本限定のレッドスティッチデニム。| © Acne Studios

日本でも2000年代初頭から馴染みの深い Acne Studios。でもそういえば、最初ってスキニージーンズのブランドだったような気が。そう、Acne Studios はジーンズで始まった会社。1997年、Jonny Johansson によって一番最初に制作されたのが、100本限定のレッドステッチデニム。日本では2012年に、日本初の旗艦店を東京の青山に、2号店を大阪の御堂筋にオープンし、北欧から来たデザイナージーンズのブランドとして親しまれている。

パリで初となるランウェイを開催した2013年秋冬ウィメンズウェア コレクション | © Acne Studios

パリで初となるランウェイを開催した2013年秋冬ウィメンズウェア コレクション | © Acne Studios

今やパリコレのスケジュールの常連の Acne Studios。もともとロンドンでコレクションを発表していたが、2013年秋冬ウィメンズウェア コレクションで初となるパリのランウェイショーを開催。今やスウェーデン発祥のコンテンポラリーブランドの代表格として人気を集めている。コレクションのアプローチは、ベーシックなワードローブに、写真、ファインアート、ストリートカルチャーなど様々なリファレンスを「ジャクスタポジション (アート用語で、対となるイメージを並列する表現)」のように融合させているのが特徴。中でも個人的に記憶に残っているのは2015-16年秋冬コレクション。日本に入荷することが少ないコレクションピースだが、キャンペーンビジュアルで登場している、登山用のロープをループステッチに見立てたコートを青山店のディスプレイで見つけた時は思わず駆け込んだ記憶がある。

キャンペーンビジュアルにも定評のある Acne Studios、最新の2017年春夏コレクションでは巨匠 Paolo Roversi (パオロ・ロベルシ) を起用したビジュアルを披露。ちなみにこれはオフレコだが、プロモーション方法も独特のようで、これまでにはファッションウィーク期間中にパリの街中をゲリラでジャックし、ポスターを自分たちで貼って回ったこともあるそう。

Acne Studios Blå Konst キャンペーンビジュアル | © Acne Studios

Acne Studios Blå Konst キャンペーンビジュアル | © Acne Studios

マルチクリエイティブ集団として誕生し、1本のデニムでブランドが軌道に乗り、そしてランウェイブランドへと成長。ここまでのプロットを頭に入れていれば、次の展開も予測出来るはずだ。ブランドのトレードマークであるデニムにフォーカスした新ラインの始動。言うなれば原点回帰だ。Blå Konst とはスウェーデン語で青い芸術の意味。ブルーデニムにフォーカスを置いた新ラインでは、メンズ、ウィメンズ向けの6スタイルの定番デニムに加え、デニムを主軸に置いたルックを展開。今後世界中で展開している Acne Studios の既存デニムのラインは、4月6日より Acne Studios Blå Konst として生まれ変わる予定だ。

そして、Acne Studios Blå Konst の世界で唯一となるコンセプトストアが4月6日に東京に上陸。場所は渋谷と原宿の間、山手線の高架下付近。今回のプロジェクトについて「既存のコレクションと並行しながら自分達の自由な領域を創り出すため、今回Acne Studios Blå Konstの始動に踏み切りました。 私達のデニム創りは常に進化し、前進する研究のようなもの。」と語る Jonny Johansson。これまでの Acne のジーンズを持っている人は、是非生まれ変わった「ブルー・アート」を自分の脚で体験して欲しい。

Acne Studios Blå Konst キャンペーンビジュアル | © Acne Studios

Acne Studios Blå Konst キャンペーンビジュアル | © Acne Studios

問い合わせ先/ブロ コンスト トウキョウ 03-6712-7397
HP: www.acnestudios.com