『ゴースト・イン・ザ・シェル』を見る前に知りたい5つのこと
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『ゴースト・イン・ザ・シェル』を見る前に知りたい5つのこと
5 Things You Need To Know About Ghost In The Shell
昨年トレイラーが公開され、先月には主演の Scarlett Johansson (スカーレット・ヨハンソン)、監督のRupert Sanders (ルパート・サンダース)ら多くの出演者も来日した『ゴースト・イン・ザ・シェル』が、いよいよ4月7日(金)よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国ロードショーされる。
話題作の公開が相次ぐ2017年。中でも本命は間違いなく『ゴースト・イン・ザ・シェル (原題:GHOST IN THE SHELL)』だ。士郎正宗による原作、押井守監督が映画化したSFアニメの金字塔『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』のハリウッドリメイク。主演は Scarlett Johansson (スカーレット・ヨハンソン)。気味の悪い芸者ロボットを演じるのは福島リラ。まだ見てないという不届き者のために、5つのトピックで映画の見所を紹介します。
そもそも『攻殻機動隊』って?
始まりは1989年の士郎正宗によるSF漫画『攻殻機動隊』。この漫画を原作としたアニメや小説、ゲームまで、時代設定や主人公 草薙素子 のキャラクター設定、ストーリーなど多くの相違点を持つ多くの作品が作られてきた。中でも著名なのは押井守監督による映画『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』であろう。Wachowski (ウォシャウスキー) 姉妹に多大な影響を与え、『マトリックス』シリーズの製作陣に参考として見せたのもその映画だ。今回の『ゴースト・イン・ザ・シェル』は押井守による映画の実写版リメイクとも言われ、高層建築からの白い肢体のダイブや、宙を舞いながら義体の表面が薄く剥がれていく様、水たまりの中光学迷彩で戦うシーンなど、見事実写で再現されているのが予告編で確認できる。また押井守による映画に出演した声優陣がハリウッド版吹き替えキャストも務めており、今までのアニメや原作のファンも必見の作品に仕上がっているはず。
ハリウッド版『ゴースト・イン・ザ・シェル』のあらすじを30秒でおさらい
近未来、脳以外は全身義体の世界最強の少佐(Scarlett Johansson)は唯一無二の存在。悲惨な事故から命を助けられ、世界を脅かすサイバーテロリストを阻止するために完璧な戦士として生まれ変わった。テロ犯罪は脳をハッキングし操作するという驚異的レベルに到達し、少佐率いるエリート捜査組織・公安9課がサイバーテロ組織と対峙する。捜査を進めるうちに、少佐は自分の記憶が操作されていたことに気づく。自分の命は救われたのではなく、奪われたのだと。本当の自分は誰なのか?犯人を突き止め、他に犠牲者を出さないためにも少佐は手段を選ばない。
これだけでも見る価値あり、最先端の映像技術
映像の視覚効果を手がけたのは『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズや『アバター』のモーションキャプチャーによるCGキャラクターの創造で、VFXの進化を担ってきた Weta Desital (ウェタ デジタル)。生物を模したロボットを使って撮影する最先端のアニマトロニクスや、ミニチュアワークなどを融合させたサイバーパンク表現に注目。中でも、姿を消すことができるスーツ“光学迷彩”は、5度のアカデミー賞受賞経験を持つ特殊効果担当のニュージーランド出身のクリエーター、造形作家、映像プロデューサー、特殊効果技術者、Weta Workshop (ウェタワークショップ) 創設者 Sir Richard Leslie Taylor (サー・リチャード・テイラー) のチームの協力のもと製作。全身シリコン製のスーツを作ったのは初めてだったそう。機能的かつスタイリッシュな仕上りとなった光学迷彩を見たコスチュームデザイナーは「まさに衣装にとっての新たなテクノロジーだろう。これを着た Johansson は魅力的だ」と絶賛。
これぞハリウッド、絢爛豪華なコスチューム
素晴らしい衣装は光学迷彩だけではない。「俳優は衣装に袖を通して初めてキャラクターになりきれるんだ」と強調する監督は映画をつくる上で衣装に対して並々ならぬこだわりを持ち、あらゆる衣装のデザインに携わった。そんな監督のビジョンを形にしたのは、衣装デザインを担当した Kurt and Burt (カート アンド バート) のコスチュームデザイナーKurt Swanson (カート・スワンソン) とBart Mueller (バート・ミュラー)。特に注力したのは、福島リラ演じる芸者ロボットの衣装。神山健治によるアニメシリーズ『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』では伝統的な芸者の姿だったが、今回の映画では日本文化を基礎に新たなアイデアが加わり、より機械的でSF感の強い新しい姿となっている。伝統的、非伝統的な要素を混在させており、例えば帯のデザインは顔と同じ電気回路の模様が使われているが、帯そのものは従来の手法で作られているという。顔の中のマシーンが露わになるマスクは、当初シリコンも考えられていたそうだが髪も含めて硬質なものに。芸者ロボットという名にふさわしい妖艶さと不気味さを兼ね備えた。特別映像では、衣装について語る監督や Bart と Kurt、また福島リラがマスクと衣装を身に纏い、実際に演じている場面も見ることができる。
日本人キャストが大活躍、注目のキャスト
本作品で最も注目されたことの一つは、主演 Scarlett Johansson をはじめとする豪華俳優陣だろう。本作品の重要人物である革命家のクゼ役に『ドリーマーズ』や『ファニーゲーム U.S.A.』などで怪演をみせた Michael Pitt (マイケル・ピット)、少佐が最も信頼を寄せる同僚ともいうべきバトー役には、『LUCY/ルーシー』でも Scarlett Johansson と共演した Pilou Asbæk (ピルー・アスベック)、映画オリジナルキャラクターであるオウレイ博士役に、フランスの大女優として知らない人はいないであろう Juliette Binoche (ジュリエット・ビノシュ) 。また日本からは監督として先日レジオン・ドヌール勲章を受章するなど世界的評価を受けるビートたけし、『SAYURI』でハリウッドデビューも果たしている日本を代表する女優 桃井かおり、モデル、女優として世界で名を知られる福島リラが出演している。
作品情報 | |
タイトル | 『ゴースト・イン・ザ・シェル』 |
原題 | 『GHOST IN THE SHELL』 |
監督 | Rupert Sanders (ルパート・サンダース)『スノーホワイト』 |
出演 |
Scarlett Johansson (スカーレット・ヨハンソン) |
製作 |
Avi Arad (アヴィ・アラッド) |
脚本 |
Jamie Moss (ジェイミー・モス) |
原作 | 士郎正宗『攻殻機動隊』 |
公開日 | 2017年4月7日 |
配給 | 東和ピクチャーズ |
公式HP | ghostshell.jp |