60年代初頭、NASAの3人の黒人系女性スタッフたちの知られざる活躍を描いた映画『ドリーム』が公開

全米で昨年末の限定公開が大きな評判を呼び、年明けから拡大公開を迎えると『ローグ・ワン／スター・ウォーズ・ストーリー』を抜き去り全米映画興行ランキング1位を獲得。さらに、本年度の第89回アカデミー賞 (R) で3部門 (作品賞、助演女優賞、脚色賞) にノミネートされるなど、その勢いは止まるところを知らず、あの『ラ・ラ・ランド』を上回る興行成績を記録しているという超話題作『ドリーム』が 9月29日(金) より全国公開される。

1960年代初頭、アメリカが超大国の威信をかけて推進していた有人宇宙飛行計画を背景にした本作は、世界中で知られる「アポロ計画」と同時期に行われていたにも関わらず、歴史の中で語り継がれてこなかった「マーキュリー計画」にフューチャーしている。黒人の女性数学者キャサリン・Ｇ・ジョンソン、ドロシー・ヴォーン、メアリー・ジャクソンという実在の主人公３人は、当時まだ色濃く残っていた人種差別に直面し、職場でさまざまな苦難に見舞われるが、“人間コンピュータ” とも呼ばれた卓越した知性とたゆまぬ努力、不屈のガッツで次々とハードルを突破してゆく。そんな３人の驚くべき道のりをユーモアたっぷりに伝えつつ、心揺さぶるカタルシスをもたらすサクセスストーリーは、現代に生きる私たちを大いに勇気づけてくれる。

ⓒ2016Twentieth Century Fox

その感動的な物語をバイタリティあふれる演技で牽引した Taraji P. Henson (タラジ・Ｐ・ヘンソン)、Octavia Spencer (オクタヴィア・スペンサー)、Janelle Monae (ジャネール・モネイ) の主演トリオは全米俳優協会賞の最優秀アンサンブル賞に輝き、Octavia Spencer がアカデミー賞助演女優賞にノミネート。さらに、Kevin Costner (ケビン・コスナー) や『ムーンライト』(2017) でアカデミー賞助演男優賞を受賞した Mahershala Ali (マハーシャラ・アリ) ががっちりと脇を固め、『ヴィンセントが教えてくれたこと』(2015) の新鋭監督 Theodore Melfi (セオドア・メルフィ) が軽やかな語り口を披露する。劇中を彩る、Pharrell Williams (ファレル・ウィリアムス) が手がけたサウンドトラック、1960年代の風俗を今に甦らせたカラフルなファッションにも注目。

＜あらすじ＞
1961年、ヴァージニア州ハンプトン。ソ連との熾烈な宇宙開発競争を繰り広げる NASA のラングレー研究所には、ロケットの打ち上げに必要不可欠な “計算” を行うために、優秀な頭脳を持つ黒人女性のグループがあった。そのひとり、キャサリンは数学の天才的な実力を見込まれ、宇宙特別研究本部のメンバーに抜擢されるが、白人男性だけのオフィス環境は劣悪そのもの。同僚のドロシーとメアリーも、それぞれ理不尽なキャリアの壁に直面することに。それでも仕事と家庭を両立させながら夢を追い求めることを諦めなかった３人は、NASAの歴史的な偉業に携わり、自らの手で新たな扉を開いていくのだった…。

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