シルクタフタの量感ドレスにレイヤードスタイル、ヴァレンティノの夢いっぱいのモダンクチュール
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シルクタフタの量感ドレスにレイヤードスタイル、ヴァレンティノの夢いっぱいのモダンクチュール
Valentino Fall Winter 2018-19 Haute Couture Collection
by Daisuke Yokota
2018年秋冬パリ オートクチュール コレクションをファッションディレクター萩原照美が速報レポート。Valentino (ヴァレンティノ) 2018年秋冬コレクション。
ヴァレンティノは、女性のソプラノの声が流れる会場でうっとりする優雅なコレクションを発表した。クリエイティブ・ディレクターの Pierpaolo Piccioli (ピエールパオロ・ピッチョーリ) は過去と現在をオーバラップしながら今、この瞬間の美しさを打ち出した。ファーストルックは鮮やかなターコイスブルーのコンビネソンドレスに絵画モチーフを象嵌したナイトガウンだ。モデルたちは大きなAラインのシルクタフタドレスやガウンのポケットに両手を入れ、その量感を美しく見せながら歩く。
フューシャピンクのドレスには蘭の生花で頭を埋め尽くし、オレンジのドレスにはマリーゴールドが飾られている。深いタック、流れるようなドレープは布をたっぷりと重ね贅沢なシルエットを引き出している。ドレスばかりではない。先シーズンに引きつづき、リアルなレイヤードスタイルも目立つ。ラメニットにボルドーの7部丈パンツを合わせペパーミントグリンのケープを羽織る。ラメニットは全面棒ビーズで刺繍されメゾンの手技が秘められている。レイヤードで見せる抑えたブルーやグリーン、イエローにボルドーの配色が美しい。ピンクのIラインドレスに真っ赤な長方形のポンチョを両脇に垂らしたルックはシンプルで斬新なバランスだ。カシミアに切り離しのスリットを入れ軽く仕上がっている。アクセサリー感覚でリアルに着てみたいアイテムだ。
一番のお気に入りはピンクのタフタドレス。カジュアルに着こなしたい憧れの一点だ。どれ一つ同じシルエット、テクニックのルックはなく一点一点のスタイルが見事に表現さ