Francis Bacon at National Museum of Modern Art, Tokyo

目撃せよ。体感せよ。記憶せよ。「フランシス・ベーコン展」 20世紀最も重要な画家の一人 Francis Bacon

Francis Bacon at National Museum of Modern Art, Tokyo
Francis Bacon at National Museum of Modern Art, Tokyo
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目撃せよ。体感せよ。記憶せよ。「フランシス・ベーコン展」 20世紀最も重要な画家の一人 Francis Bacon

Francis Bacon at National Museum of Modern Art, Tokyo

20世紀最も重要な画家の一人で、現代美術に多大な影響を与えたアイルランド生まれの偉大な画家 Francis Bacon (フランシス・ベーコン) の展覧会「フランシス・ベーコン展」が東京国立近代美術館で開催中だ。

 

《ジョージ・ダイアの三習作》 1969年 ルイジアナ近代美術館蔵 © The Estate of Francis Bacon. All rights reserved. DACS 2013 Z0012

 

20世紀最も重要な画家の一人で、現代美術に多大な影響を与えたアイルランド生まれの偉大な画家 Francis Bacon (フランシス・ベーコン) の展覧会「フランシス・ベーコン展」が東京国立近代美術館で開催中だ。

 

<見どころ>
・没後の大規模な個展としては日本初。アジアでも初
・回顧展であると同時に、Bacon にとって重要な「身体」に焦点をあてたテーマ展でもある
・英国、ドイツ、アメリカ、台湾、オーストラリア、ベルギーなど世界各地から作品が集まっている
・「スフィンクス」をモチーフとする作品が4点集まるのは世界初
・ニューヨーク近代美術館所蔵の、最後の三幅対 (トリプティック) を展示
・Bacon にインスパイアされたヨーロッパと日本のダンサーの映像も上映

 

《叫ぶ教皇の頭部のための習作》 1952年 イエール・ブリティッシュ・アート・センター © The Estate of Francis Bacon. All rights reserved. DACS 2013 Z0012

 

アイルランドのダブリンに生まれた Francis Bacon (1909 – 1992) は、ロンドンを拠点にして世界的に活躍した画家。その人生が20世紀とほぼ重なる Bacon は、Pablo Picasso (パブロ・ピカソ) と並んで、20世紀を代表する画家と評されており、生誕100年となる2008年から2009年には、テート・ブリテン(英国)、プラド美術館(スペイン)、メトロポリタン美術館(アメリカ)という世界でも主要な美術館を回顧展が巡回されてきた。

 

《ファン・ゴッホの肖像のための習作 V》 1957年 ハーシュホーン美術館 Photograph by Lee Stalsworth © The Estate of Francis Bacon. All rights reserved. DACS 2013 Z0012

 

主要作品の多くが美術館に収蔵されており、個人蔵の作品はオークションで非常に高値をつけているため、Bacon は、展覧会を開催するのが最も難しいアーティストのひとりだと言われている。そうしたこともあってか、日本では、生前の1983年に東京国立近代美術館をはじめとする3館で回顧展が開催されて以来、30年間にわたり個展が開催されてこなかった。

 

《人物像習作 Ⅱ》 1945-46年 ハダースフィールド美術館 © The Estate of Francis Bacon. All rights reserved. DACS 2013 Z0012

 

今回、没後20年となる時期に開催する本展は、Bacon の「世界」を、代表作、大作を多く含む Bacon 作品33点により紹介するものである。そのうち、Bacon を象徴する作品のフォーマットである三幅対 (トリプティック) も多数含まれている。

 

《三幅対》 1991年 ニューヨーク近代美術館 Digital Image © 2012 The Museum of Modern Art/Scala, Florence © The Estate of Francis Bacon. All rights reserved. DACS 2013 Z0012

 

今回の企画内容は完全に日本オリジナルで、単なる回顧展ではなく、Bacon にとって最も重要だった「身体」に着目し、その表現方法の変遷を3章構成でたどろうとするテーマ展でもある。また、Bacon が「同時代」のアーティストに与えた影響を確認しようとするパートも、エピローグとして用意されている。このように、日本はもとよりアジアでも没後初となるこの Bacon 展は、さまざまな意味で画期的だと言える。その趣旨に賛同する形で、日本に所蔵が確認されている5点はもちろん、テート、ニューヨーク近代美術館、ハーシュホン美術館 (ワシントン)、ヴィクトリア国立美術館 (オーストラリア)、ヤゲオ・ファウンデーション (台湾) など世界各地の重要なコレクションから作品が日本にやってきているのだ。

 

《リース・ミューズ7番地にあったフランシス・ベーコンのアトリエ》 1998年 Photograph by Perry Ogden © The Estate of Francis Bacon. All rights reserved. DACS 2013 Z0012

 

世界ではさまざまな美術館が展覧会をなんとか実現させているにもかかわらず、日本国内では30年間にわたり個展が開催されてこなかった画家。今なおジャンルを問わず多くのアーティストたちを刺激し続けている画家。そんな Baconの作品をこれほどまでにまとめられている機会は、日本ではもしかしたら二度と訪れないかもしれない。この機会をお見逃しなく。

 

また、本展の開催にあたり、さまざまな著名人がメッセージを寄せている、展覧会特設サイトも一読を。
URL: http://bacon.exhn.jp/world

 

<読者プレゼント>
『THE FASHION POST』読者に「フランシス・ベーコン展」鑑賞券を5組10名様にプレゼント
応募締切: 4月16日 (火)  18:00まで
※こちらの応募受付は終了いたしました

 

<イベント情報>
フランシス・ベーコン展
会期: 3月8日(金) – 5月26日(日)
会場: 東京国立近代美術館 企画展ギャラリー
住所: 東京都千代田区北の丸公園3-1
開館時間: 10:00 – 17:00、(金曜日は20:00まで) ※入館は閉館の30分前まで
休館日: 月曜日(ただし4/8、4/29、5/6は開館)、5/7
観覧料: 一般1,500円、大学生1,100円、高校生700円

「フランシス・ベーコン展」公式HP
URL: http://bacon.exhn.jp