愛とバラに溢れたピエールパオロ・ピッチョーリの Valentino (ヴァレンティノ) 2019年秋冬コレクション
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愛とバラに溢れたピエールパオロ・ピッチョーリの Valentino (ヴァレンティノ) 2019年秋冬コレクション
Valentino Fall Winter 2019 Collection
by Daisuke Yokota
Valentino (ヴァレンティノ) 2019年秋冬コレクションをファッションディレクターの萩原輝美が速報レポート。
Valentino (ヴァレンティノ) の Pierpaolo Piccioli (ピエールパオロ・ピッチョーリ) は「ポエム」からインスピレーションを広げたコレクションを発表した。
客席には「VALENTINO ON LOVE」と一冊に編集された詩集が置かれている。公共空間を乗っ取り一般の人々に詩を提示する Robert Montgomery (ロバート・モンゴメリー) の他、4人の作品だ。「詩は人間の内面を自由に表現するもの。そして自由はみんなに必要なもの」とピエールパオロはメッセージを送る。
愛の詩を奏でるように愛溢れるバラや抱擁のプリントを乗せたドレスやコートが並んだ。
ファーストルックは量感あるラグランスリーブのショートコートだ。前面に抱擁している19世紀の彫刻が赤いバラに包まれている。目が隠れるほどの大きな台形の帽子がエレガントだ。今シーズンはミニも多く登場している。ナッパをケープのように巻くドレスはシルクのようにしなやかだ。ロマンティックなスタイルもリアルに、現代女性のアイテムに落とし込んでいる。
黒のロングドレスには白い大輪のバラが一輪、フラワープリントのドレスにはビーズ刺しゅうで蝶を重ね、ホワイトのロングドレスの胸元はローズ色のグラデーションのバラがレースの中から浮かび上がる。まるで花園にいるようだ。
抱擁とバラのグラフィックは19-20AWメンズコレクションに次いで、ピエールパオロが UNDERCOVER (アンダーカバー) の高橋盾に依頼したコラボレーションだ。バラの象嵌を入れたラムコートの裾には「VALENTINO UNDERCOVER」と入っている。
シルクのドレスは絞ったウエストから、バイカラーのプリーツスカートが広がり、レザーブーツと合わせてリアルな着こなしだ。繊細なクチュール技によるシフォンドレスも軽快に並ぶ。現代のエレガンスを感じさせるコレクションだ。
愛に満ちた女性こそ自由で強くて美しい。そんなメッセージが伝わる。