Dior
Summer 2020 Men's Collection

Daniel Arsham (ダニエル・アーシャム) とメゾンの過去、未来を祝福した DIOR (ディオール) サマー2020メンズ コレクション

© BRETT LLOYD

Dior Summer 2020 Men's Collection
Dior Summer 2020 Men's Collection
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Daniel Arsham (ダニエル・アーシャム) とメゾンの過去、未来を祝福した DIOR (ディオール) サマー2020メンズ コレクション

Dior
Summer 2020 Men's Collection

by Manaha Hosoda

”今は、未来からみた過去である”現在の考古学を問う作品で知られる Daniel Arsham (ダニエル・アーシャム) と Kim Jones (キム・ジョーンズ) がタッグを結成。即完売間違い無しの RIMOWA (リモワ) とのコラボレーションも。

Kim Jones (キム・ジョーンズ) による DIOR (ディオール) サマー2020メンズ コレクションがパリにて発表された。

これまで KAWS (カウズ) や空山基ら錚々たるアーティストたちとのコラボレーションを展開してきた Kim Jones のDIOR だが、本コレクションではニューヨークを拠点とする現代アーティスト Daniel Arsham (ダニエル・アーシャム) とコラボレーション。活動分野は美術、建築、パフォーマンス、デザイン、映画など多岐にわたり、著名アーティストやミュージシャン、ブランドとのコラボレーションでもお馴染みの Daniel Arsham といえば、昨年東京で2つの個展を同時開催していたことがまだ記憶に新しい。現在の考古学を問う作品で知られる彼と Kim Jones は、”今は、未来からみた過去である”という考え方に着目。過去、現在、未来すべてに視線を向け、これからも進化を続ける DIOR の歴史そのものへオマージュを捧げた。

ショーの舞台となったパリ アラブ世界研究所には、創設者であるムッシュ ディオールのオフィスをイメージしてデザインされた部屋と「DIOR」の文字をかたどった大きなオブジェが立ち並んだ砂漠のようなランウェイが生み出され、ゲストたちは侵食された砂をイメージしたシートに着席した。

コレクションは、絶妙な色合いのニュートラルカラーを基調にショッキングピンクやブルー、オレンジといった鮮やかな色彩がアクセントを効かせ、ランウェイのセットと見事に融合。DIOR ウィンター 2019-2020 メンズ コレクションを特徴づけたドレープが再び登場しており、クチュールの感性が際立ったエレガントなルックが多数お目見え。

オートクチュールの真髄ともいうべき職人の手仕事も健在で、まるで顔料を溶かして水に浸したような効果を演出するプリーツを施した薄いクレープジョゼットはパリのアトリエで仕立てられている。また、メゾンの重要な「トワル ドゥ ジュイ」モチーフが、京都の職人の手で新たに描かれた新しいテキスタイルで登場した。

DIOR から届いた高度な技術やレザーボンディングを捉えたエクスクルーシヴなサヴォワールフェールの動画も必見だ。

the ateliers Lognon and Lemarié

また、Daniel Arsham は DIOR の2000 春夏 オートクチュール コレクションで発表された「ニュースペーパー」プリントを再解釈。加えて、時計や電話といったムッシュ ディオールの書斎の思い出の品もモチーフとしてフィーチャーするなど、メゾンのアーカイヴを Kim Jones とともに振り返っている。人気の「サドル」バッグは、その型を取った3Dプリントで限定エディションの新たなバッグに変身。透明のシューズはソックスと重ねることで彫刻のように仕上げられ、Daniel Arsham らしい独特の世界観が反映されている。

そして、注目いただきたいのが RIMOWA (リモワ) との初コラボレーションによるカプセルコレクション。RIMOWA を象徴するグルーヴ加工のアルミニウムで装飾したバックパック、バッグ、クラッチがラインナップ。アルミニウムに刻まれたアイコニックな「ディオール オブリーク」モチーフが印象的なコレクションは、ファン垂涎のコレクターズアイテムになること間違い無し。

また、Daniel Arsham のインタビュー動画も公開中だ。現在は英語字幕のみとなっているが、今回のコラボレーションの経緯やコレクションのコンセプトについて語られているので、コレクションとあわせて楽しんでいただきたい。